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空腹は仕事の集中力を高める一番のクスリ

15、6年ほど前、今も現存するブラック企業(編プロ)で、飯も食わずに二徹(徹夜2日め)で働いていたころのことです。
ふらっとオフィスにワンマン経営者がやってきて、「腹空いただろう、ラーメン屋に連れて行ってやる」と言われ、よく連れ出されました。
こっちは翌朝までに納品しなければいけないから、ラーメンなんて食ってる時間さえ惜しいのですが、そこはやっぱりブラック企業。断れる雰囲気なんてありません。
全員、ニッコニコの笑顔で(おそらくかなり顔がひきつっていた)「ありがとうございます!いやーお腹空いてました」なんて言って、深夜1時半ごろに経営者の「ありがたい話」を聞きつつ、麺をすすっていたものです。味なんかしません。
その経営者の行動原理は、「ブラック労働をさせていることへの罪滅ぼしやねぎらい」ではなく、間違いなく「社員の忠誠心(過酷な状況の中でも、経営者の気まぐれに付いてくるか断るか)を試す」ためであり、社員からしたら嫌がらせ以外の何物でもありませんでした。
しかも、そんな時間にラーメンなんか食ったら、集中力はダダ下がり。それに眠くて仕方ありません。

そう、仕事の合間に飯を食うと、間違いなく集中力が下がるのです。
では、逆にいえば、食べなければ集中力は増すのでしょうか?(急に話題が切り替わってすみません……)
そんな疑問に答えるため、1日1食~週3食をすすめている『食べない人ほど仕事ができる!』の中から、本記事用に一部抜粋、改編したうえで、関連箇所を掲載します。

ビジネスに必要な集中力も少食から生まれる

 本書のタイトルは『食べない人ほど仕事ができる!』ですが、その根拠となる要素は多岐にわたっているものの、最も直截的にビジネスに好影響をもたらす少食のメリットは「集中力が増す」ことでしょう。
 長時間の集中力を得るには、少食は非常に有用であり、そしてそのための難易度も低いといえるでしょう。
 マインドフルネスなど、集中力を高める方法はさまざまありそうですが、こと少食についていえば食べないだけで集中力をアップさせられます。普段とっている余分なものを減らすだけで劇的な変化を得られるのです。

間食が集中力を低下させる

「お腹がすいたときに集中力が下がるのでは?」という質問もあるかもしれません。
 しかしそれは、お腹がすいたときにいつでも食べるものがある前提での話で、本書で推奨する週3食を実践している人であれば、まったく問題ありません。
 仕事の合間に、チョコレートなどを食べる人は、いつでも食事(間食)をするか、仕事をするか、という二択が目の前にある状態です。これでは、空腹感に苛まれたときに集中力が劇的に低下します。
 デスクに座って周囲を見渡してみてください。仕事中に間食している人と、間食を一切しなくても集中できる人に大きく二分できます。前者は「間食することで途切れかけた集中力を継続させてるんだ」と反論するかもしれませんが、実際のところは間食するために集中力を言い訳にしているのであって、生産性は上がっていません。
 そもそも、お菓子などに大量に含まれる白砂糖は麻薬よりも恐ろしい中毒性があると言われています。無添加・無化調にこだわっていたものの、閑古鳥が鳴いていたあるラーメン屋の店主は、やけくそになってスープに大量の白砂糖をぶち込んだところ、客足が増えたと語っていました。
 身体が欲しているから食べたいんだと言う人もいますが、そうではなく、単純な中毒症状として本来必要ないタイミングで白砂糖を求めてしまうのです。集中力アップのための間食どころか、間食のせいで集中力が途切れているのです。
 一方、もともと少食で、間食を食べる習慣がない人は、糖の中毒や空腹感に苛まれることもなく、淡々と仕事を集中してこなすことができます。

食べると内臓も集中力を使ってしまう

 人が物事に集中する「個数」には限界があります。聖徳太子の伝説ではありませんが、複数の人の話を同時に理解することが無理なことと一緒です。
 あれもこれも同時に進めるマルチタスクが、じつはあまり効率的ではないということはよく言われていることです。シンプルに一つひとつのタスクを集中して片付けていったほうが効率的であると。
 しかし、その集中するタスクの「個数」に、意識していないものが含まれている可能性について考えたことがあるでしょうか?
 この質問だと、意図が伝わらないかもしれないので、例を出しましょう。
 今読書をしているときに、「足の裏!」と突然誰かに言われたとします。すると、足の裏に意識が向かい、足の裏の状態を気にしてしまいます。
 この足の裏ですが、意識が向くまでは存在しなかったのでしょうか? 違いますよね。足の裏は存在していて、しかも正常に作動はしているが意識の外にあった状態です。もし、この足の裏が冷え切っている状態が続いていたとすれば、そのうち風邪を引くかもしれませんし、集中力は驚くほど低下します。
 何を伝えたいかというと、じつは意識をしていなくても、身体や内臓器は、常に集中する個数の限界値に影響しているということです。
 ランチの後に異様に集中力が下がってしまうことは誰もが経験したことがあるのではないでしょうか。
 これは、消化器に血流が巡り、内臓の運動が発生するためです。つまり、意識の外側にある身体のいくつかの器官に集中力が優先的に使われているために、本来向かうべき目の前の事象に集中できないのです。
 食事を1日とらないで活動してみてください。初めは、血糖値が下がることによって、思考力が低下しますが、身体や糖の使い方を肉体が覚えはじめると、驚くほど思考がクリアになります。
 少食をはじめた人の多くが、以前に比べて思考が驚くほど澄んでいると表現します。この思考がクリアになった状態は、断食やファスティングのときにも感じることができます。
 できれば、恒久的に頭を冴えている状態でキープするためにも、食事のタイミングや食べる量というものは、自発的にコントロールしたほうが良いことは明白です。
 勝負どころの直前や、当日には食事を抜くというスポーツ選手や経営者が多くいます。極限で勝負をしているアスリートや経営者は、食事が身体に及ぼすダメージや影響に対して敏感に察知して対応しています。
 最近は余計な脂肪を排除し、筋トレによってフィジカルを鍛えている経営者も多く、食事内容も糖質制限をするなど負荷を減らした人が多くなっています。

野生の集中力を研ぎ澄まそう

 野生動物の世界では、食事をした後に極度に集中力が必要になる場面は滅多にありません。それは、獲物を狩って食べることが最も集中力を必要とするからです。
 基本的に最高の集中力はある程度の空腹状態で発揮されるものです。よって、1日3食の人は、この野生の本能である集中力を発揮できません。
 本能やメカニズムを活用することで身体の負荷を減らした状態で集中力を発揮することができるようになります。
 これは、短期間の集中力から、長期間の集中力に切り替えるために重要な要素です。
 食事という快楽を求めることは悪いことではありませんが、集中すべき大切な仕事のタイミングが直後に待っているのに、欲望に任せてお腹いっぱいの食事をとってしまうことは、大きなリスクを抱えることになります。
 何も考えずに、常識や平均というものを信じ込んでしまい、結果として1日3食をとっている人と、仕事の効率や、自分の健康を気遣って、自分の身体やコンディションを冷静に観察しつつ少食を貫いている人には、集中力や、成果物に大きな差が発生することになります。
 少食になるだけで、そんなにも変化するのか? と疑問を持つ人ほど、ぜひ少食を実践してみてください。集中力とは、目に見えないものだからこそ、些細なことでも大きな変化があります。
 些細なことでも変化すると言ったものの、もちろん食事というものは些細なことではありません。
 野生動物にとっては1日に一度あるだけで、生命は十分につなげられるものであり、一度の食事は本来、その日の一大イベントです。その一大イベントをこなした後に、「さぁ集中するぞ!」というのは、動物の在り方として、どだい難しい話なのです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

(編集部 石黒)

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