アイデアが浮かんだら、最短最速で検証すべし。
フォレスト出版編集部の寺崎です。
本日も「デザイン思考の実践」について解説してまいります。過去の記事をまだご覧でない方はぜひご参考ください。
繰り返しとなりますが、『生きるためのデザイン思考』(渡辺拓・著)で解説されている「超デザイン思考」は次の3ステップを踏みます。
❶アイデアを育てる
❷実験してみる
❸ふり返る
今日はステップ❷「実験してみる」です。
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最短・最速でアイデアを検証する
2つ目のステップは「実験」。小さな理想のタネができたら、それをさっそく形にしていきます。
「試行=思考」とも呼べるような感じで、この「まずやってみる」「やることで思考を深める」姿勢がとても重要です。
具体的には、実際に理想の状態を疑似体験してみたり、試作品を作ってみたりなどしていきます。
そうやって少しでも、理想に向けて〝転がしてみる〟ことで、行動しながら体感を得ていきます。
アイデアが浮かんだら、消えてしまう前に実現してみる。
思考が「でもなあ」と言う前に、小さな心の動きをとらえ、小さな行動に移してみます。
ポイントは、「最短・最速でアイデアを味わう」ことです。
理想を味わうことで、潜在意識の活用も進み、実現のスピードが上がります。
どんなに遠い理想でも、それを思い浮かべていくことや、知っている人の発信を見るなど、その場でできる行動が必ずあります。
現代は、SNSやYouTube などもあり、情報にすぐたどり着ける時代です。
生成AIも使えば、理想の状態をすぐに画像化・映像化することもできます。
「高級マンションに住んだらこんな感じなんだなあ」とか「海外でお店を開いたらこうなるんだなあ」とか、これまでだったら想像すらつかなかったようなものも、すぐに形にしてみて、味わうことができます。
形にすると、アイデアが育ちはじめます。あなたの理想が実現するのも、そう遠くない未来かもしれません。
軽やかに行動できる人は
「自分の理想を確かめたい」だけだった
ところで、そもそも「行動する」って、抽象的で「行動するとは言いつつ、何をするの?」って思ったことはありませんか?
「なぜ、あの人はあんなに行動できるんだろう……」
「どうして、自分は行動できないんだろう……」
僕もよく、そう感じていました。
しかし、この「超デザイン思考」を通してわかってきたことは「行動力のある人は、自分の理想を確かめたいだけ」だった、ということです。
「これ、いいんじゃない?」とか「こういうこと、やってみたい!」と思ったときに、もう、ウズウズ……ワクワク……して、確かめずにはいられない「だけ」なんです。
子どもがいい例です。
どれだけ「やめなさい!」と言っても、一度「やってみたい!」と思ったらもう、どんなに止められてもやってしまいますよね。
大人はルール・規制・規律に合わせることに〝慣れすぎて〟しまっているので、〝心を大事にする〟ということを忘れてしまっています。
誰かに言われた〝他人の声〟を重要視して、「こうしなきゃ」「ああしなきゃ」とか言いながら、できない自分を責めてしまう。
つまり、外から与えられた情報で、自分を攻撃してしまっている……。
これは、なんだかヘンな話だと思いませんか?
自分の心の声を、もっと確かめていきましょう。
子ども心を思い出し、〝好奇心〟がエンジンの中心になれば、誰しも行動が止まらなくなります。
だから、「行動しなきゃ」とかなんとか、あれこれ考える必要もありません。
「行動しようとする」のではなく、「行動が起こる」ように理想をデザインする。
まずは自分の心に聞いて、試したくて仕方のない理想を生み出す、という方向に思考を持っていってみてください。
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本書では「簡単にできる実験の3パターン」として、次の方法を紹介しています。
❶思考実験で味わう
❷すでに自分の理想を達成している人に聞く
❸実際に行ってみる
いかがでしょうか。
これなら簡単に実践できそうですね。