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■ 花屋に売ってない花 ①白い花の場合

・植物学者 牧野富太郎(1862年高知県生)が生涯収集した標本は40万点・植物図は700点 彼が付けた植物の名は現在多く知られ植物学に大きな足跡を残しました。洗練された牧野式植物図法は海外からも評価されています。

高知県出身で高知市に牧野植物園があります。「何はともあれ、牧野植物園ヘ行こう”植物愛”が深まる高知の名所」というキャッチコピーがあります。

・彼が一番好きな花はバイカオウレンという小さな白い花です。庭に咲いてうっかりすると浅春に見逃してしまうほど静かな花です。

花の名は咲いている場所で眺めているとイメージが広がっていきます。花好きは同じ思いで心を通り過ぎるのでしょう。


・春先は菜の花の黄色から始まり大根の花の紫色、それから卯の花、初夏の・・・勝手に決めた花色の順番です。

・画像の花は盃草(銀盃草)・whitecup(英)です。南米原産で夏の暑さに強く芝生の中で共存しながら白い花を次々咲かせます。一時園芸店でも見られたそうですが姿を消し見かけなくなっていました。

植物好きな方の庭には環境が良ければ広がっていました。このサカズキソウは誰も気づかないところに静かに僅か残っていたのを持ち帰り増やしました。

透明感のある白の中に爽やかな黄色の量が絵の具を落としたようで清々しく好きな理由です。


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庭フジという名前が付いていますが一般のフジのように蔓で広がるわけでもなく地下茎でどこにでも目を出す逞しい花です。コマツナギという染色に使う植物と同じ「属」ということで納得しました。もちろんこれも花屋で見たことはありません。庭花です。

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ホタルブクロ ピンクや紫最近は園芸種も多くなりました。これは野生のものです。全体に毛が生えていつも下を向いて咲きます。中をのぞくと紫色の斑点が付いています。

子供が蛍を入れて持ち帰ったともいわれての名前とも・・・

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・白い花に心惹かれます。誰が決めたのか母が亡くなった子供には白いカーネーションを・・・と以前は聞いていました。

♬井上陽水の「白いカーネーション」はゆったりとプールを泳ぎながら歌う「カモメ食堂」のシーンも印象的です。


・植物の白は可能性があって好きです。白い糸を染めるも白い布を染めるも想像力が広がります。

小さな人を染める母親の仕事も魅力的です。白い花を見つけたら足を止めてその陰影を眺めてください。きっと広がる宇宙があります。

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