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国家総合職(森林・自然環境区分)の試験内容について

公務員になりたいが予備校では林業職、造園職向けのコースがなく情報収集が難しいと思う学生の方は少なくないと思います。そこで今回は、私の体験を踏まえつつ試験の概要について紹介していきます!


1. 国家総合職試験とは

国家公務員には総合職( 旧Ⅰ種 )と一般職( 旧Ⅱ種 )の2種類があります。総合職がいわゆるキャリア官僚と呼ばれる人たちで政策立案や国会対応などを担当します。一般職は政策の実行などを行い、企画立案を支える立場になります。
これらの国家公務員になるためには国家公務員試験に最終合格し、その後の各省庁の採用面接( 官庁訪問 )で内定を得る必要があります。今回はこの公務員試験について解説します。

2. 一次試験

一次試験は基礎能力試験と専門試験(択一式)の合計点で合否が決まります。
専門試験(択一式)の配点が若干高いので、直前期には専門試験の対策をしっかりしておくと良いと思います。

①基礎能力試験

配点比率:2/15
試験時間:2時間20分
 問題数:30題

文章理解・数的処理・時事問題など、合計30問から構成される、一般的に言う教養問題になります。2024年度からは自然科学・人文科学からの出題がなくなり、代わりに情報の問題が1題出題されるようになりました。
平均点は例年5割前後です。

②専門試験(択一式)

配点比率:3/15 
試験時間:3時間30分
 問題数:40題を解答 ( 必須問題13題 + 選択問題3つ( 9題 ✕ 3科目 ) )

必須問題には植物、地学、林学の問題が含まれており、造園職志望の方も林業の対策を若干しておくといいと思います。森林・自然環境区分は平均点が高い傾向があるので6割を目指したいところです。

3. 二次試験

一次試験に合格した人は二次試験に進むことができます。
特に二次試験の専門記述は配点比率が大きいため、しっかりと対策しておきたいですね。

①専門試験(記述式)

配点比率:5/15 
試験時間:3時間
 問題数:以下の4科目( 各3題 )から1科目を選択し任意の2題を解答
1. 森林科学に関する基礎
2. 国士保全に関する基礎
3. 自然環境・公園緑地に関する基礎
4. 木材等林産物に関する基礎

林業職志望の人は1、造園職志望の人は3を選択している印象でした。
対策としては、白書を熟読すること、林業や国立公園に関する問題意識を持っておくこと、自分の意見を言語化する訓練をしておくことなどが有効だと思います。

②政策論文試験

配点比率:2/15 
試験時間:2時間

理系学生の鬼門だと思われる論文試験です。10点満点で平均点は6前後、4点未満だと足切りで不合格になります。
与えられた3つの資料から要点を抽出し論じていきます。

過去の問題に以下のようなものがありました。

<2013年>
現代世界における国境のもつ意味について論じなさい。

<2015年>
2050年において日本政府が優先的に取り組むべき政策はどのようなものがあるか、あなたの見解を述べなさい。

問題文が非常に短いのが特徴です。足切りにならないように1500字程度頑張って書きましょう。
ちなみに私は本番で1200字程度しか書けず、5点でした(笑)

③人物試験

配点比率:2/15 
試験時間:20-30分程度

面接試験になります。面接官が3人おり、面接カードに沿って志望動機やガクチカなどが聞かれます。実際にされた質問には
・これまでのサークル活動や経歴が政策立案にどのように活かせるのか
・立場的に年上の部下ができるが問題なく指示できるか
・趣味について詳しく説明してください
などがありました。

実際の面接カード


自己分析がしっかりとできていれば問題ないと思います。

4. おわりに

今回は国家総合職試験の概要について解説しました。

noteの記事投稿は2回目でまだまだ未熟なところもあると思いますが、温かい目で見守っていただけますと幸いです。

以上、モルモルでした🐹




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