仕事と育児はどちらが大変?
育児よりも仕事の方が圧倒的に楽である。仕事はルールがあり、それに沿ってやっていけばいいだけである。一方、育児にはルールがない。これをやればうまくいくというものがない。親の思い通りに行くことは少ない。親側の常識は通用しない。子供は自分の本能のままに動く。そして、その本能による行動は常識に染まった親を困らせることもある。
育児書を読むと、子供はまだ理性が備わっていないから親を困らせる行動をしても、あたたかく見守らなければならないとよく書いてある。おっしゃる通りだと思う。本を読んだ直後には、子供に優しくしなくてはいけないと思い、些細なことで怒っている自分を責める。しかし、その5分後には子供を叱っている自分がいる。
育児ほど、自分の思い通りにいかないものはない。仕事も大変ではあるが、ブラック企業でもない限り、ある程度話は通じる。育児は、話が通じない。仕事と育児の違いは、子供たちが自分の感情や欲求を言葉に表現できないことも一因である。仕事では同僚や上司とのコミュニケーションが可能で、問題が起こった時にもルールやマニュアルに沿って対応すれば解決することが多い。しかし、育児はそうはいかない。子供は時に親が理解できない行動をして、親を困らせる。
子供はまだ理性が備わっていないから、大目に見てあげなくてはいけないのは頭ではわかっている。常にそのような気持ちで子供たちに接するようにしている。しかし、時には我慢の限界に達してしまうことがある。そして、子供を怒ったあとには、怒ってしまったことに対して強い罪悪感を感じる。子供が生まれてからこの繰り返しである。
子供が生まれる前は、優しい親になりたかった。しかし、自分の精神はそこまで寛容ではなかったようだ。
当然、子供から受け取る幸せは何事にも代えがたいのは言うまでもない。育児は大変ではあるが、子供たちのことを心から愛おしいと思う。
いつか子供たちも親元から育っていく日が来る。そのときに、もっとああしておけばよかったと後悔しないように、これからも試行錯誤の育児を続けていきたいと思う。
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