21/1/13 中学受験はプロジェクトと同じ

中学受験に対して親と子供はどのように向き合えばいいのだろうか。自分から中学受験をしたいという子供はほとんどいない。中学受験を始めるきっかけの多くが親の希望である。中学受験は、親と子供で挑む最初の共同プロジェクトである。

親の希望ではじめた中学受験において、子供のやる気スイッチを入れるにはどうすればいいのだろうか。子供が中学受験勉強にやりがいを見出し、合格に向けて勉強するようにするためにはどうすればいいか。

中学受験は会社のプロジェクトと同じである。中学受験においても、プロジェクトにおいても、最も大切なのは、魅力的なミッションである。プロジェクトマネージャーが魅力的なミッションを掲げることができれば、プロジェクトメンバーはそのプロジェクトにやりがいをもって関与する。Googleの「世界中の情報を整理する」、Amazonの「世界一お客様を大切にする」など魅力的なミッションを掲げている会社のメンバーはやりがいを持って働いている。

中学受験もそれと同じである。プロジェクトマネージャーである親が、いかに中学受験というプロジェクトについて、魅力的なミッションを掲げることができるか。なんとなく有名だから、なんとなく偏差値が高いからというような魅力に乏しいプレゼンでは、子供もやる気が起きない。子供をやる気にさせるためには、プロジェクトマネージャーである親が魅力的なミッションを掲げ、魅力的なプレゼンをしなくてはならない。これは、会社におけるプロジェクトと同じである。

魅力的なミッションを掲げるために、プロジェクトマネージャーである親はなぜ子供に中学受験をさせたいのかを徹底的に考える必要がある。自分と向き合い、子供に中学受験をさせたいと思った動機を言語化する。仕事においても中学受験においても、なんのためにそれをするのか自分と向き合うことはとても大切なことである。

東大・京大への進学実績がいい、校風がいい、英語教育・コンピュータ教育が熱心、スポーツ系の部活に強い、海外大学への進学実績がいいなど、志望校によって、中学受験の目的は変わってくる。なぜ中学受験をさせたいのかということを徹底的に考え、言語化し、中学受験をクリアするとこんなに面白そうな世界が待っているというビジョンを見せる。「中学受験をクリアして、〇〇のような魅力的な世界に行く」というミッションを掲げることがプロジェクトマネージャーである親の役目である。

子供が共感する魅力的なミッションを掲げることができれば、あとは簡単である。中学受験では、進学塾の言う通りやっていれば成績はあがる。最も良くないのは、塾の言う通りにやらずに、別の参考書に手を出したり、家庭教師を雇ったりすることである。塾で取り扱った問題を完璧にできるようになれば、それだけで合格圏内に到達する。

子供が共感するような魅力的なミッションを掲げ、塾の課題をこなすべくサポートする。これが親子で中学受験というプロジェクトを突破するための秘訣である。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?