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決勝レポート:9/19 限築杯(明るいお化け屋敷)

苦手なトレンチに準決勝で勝ち、とうとう決勝へ。
準決勝レポートはコチラ↓
https://note.com/forceofmasah/n/nb4351bb04185

限築杯の動画はコチラ↓

妻から、準決勝前に「いつまで大会続くの?」と言われ、「次(準決勝)で負けて終わるよ」と言っていたのに、奇跡が起こって勝ってしまった。
そもそも、あんなデッキ賞狙いのロマンデッキでSEに残れるとは思っていなかったので、妻には「遅くとも18時には終わる大会だ」と言っていたのだ。

準決勝のもう片方の卓が長引く中、配信では雑談が続いていた。
準決勝の相手のBaockyさんと添削さんの熱い会話が続く中、私は妻の機嫌を取るためにマイクをミュートにしていた。

添削さんも卑猥さんもBaockyさんも、「合同勝利で優勝してくれ」と言っていた。後々配信動画を見てみると、視聴者の方々の多くもそう言っていた。その期待に応えてあげたかった。
しかし・・・長引く別卓の準決勝後に、その期待を裏切らざるを得ないことに気づく・・・決勝の相手は、ドロマーコントロールのGallowさんだったのだ。

※この記事は、事実という名の「夢を壊す」記事です。
 夢を壊されたくない方は絶対に読まないで下さい。

※ゲーム中に引いたカードは、メモに取って残していたわけではないので、記憶をたどった内容となっております。勘違いがある可能性もあります。

①G1 決勝は「明るいお化け屋敷」!?

限築杯のSE戦は、相手のデッキレシピが丸わかり。それで私は、以下のように相手のデッキを下調べしておいた。

・相手は3マナ域のカードが多い

・打消しの枚数は、
 メイン4[[ドロマーの魔除け]]
 メイン1[[吸収]]
 メイン1[[攪乱]]
 サイド2[[反論]]
 0[[蝕み]]
 0[[回避行動]]
 0[[禁制]]

・メインの4マナ域は[[嘘か真か]]4と[[十二足獣]]2
 [[ロボトミー]]も無いので[[虚空]]の4指定は厳禁

ドロマーコントロールは使用するカードの選択肢が多く、人によって使っている打消しやハンデスが異なる。要は、何が入っているか分からない点がドロマーコントロールの強みだと感じている。
ちなみに、大会前のフリプでは、ドロマーコントロール相手に以下の事例を経験した。

・メインから[[攪乱]]を4枚積んでいて、[[砕土]]
 どころか[[地勢]]まで狙われた。

・[[反論]]をメインから採用する人までいた。

・[[ロボトミー]]で[[クロウマト]]を根こそぎ抜か
 れて勝ち手段のほとんどを失ってしまう。

・[[万物の声]]や[[ファイレクシアの盾持ち]]で
 ライフを早く詰めてくるタイプもいた。
 [[集団監禁]]を[[はね返り]]で除去されて、
 殴り倒された。

・準決勝のトレンチ同様、基本土地3種類なのに
 [[回避行動]]をメインから採用。

・メイン戦の状況で黒白アリーナドレインと思った
 ら、実は青入りで、サイド後に[[ロボトミー]]。

デッキレシピが丸見えでは、相手の内容が察しにくいという「見えない恐怖」がないので、恐怖が半減した「明るいお化け屋敷」も同然なのである。
今回優勝できた理由の一つであるといっても過言ではない。

②G1 先手の功

初手は先手であったこともあり、以下の状態でキープ。相手も7枚キープ。
[[砕土]]頼みな手札は不安に見えるが、相手には2マナ以下で[[砕土]]を打ち消せるカードが[[攪乱]]1枚以外に無い。

[[森]]
[[山]]
[[砕土]]
[[地勢]]
[[回避行動]]
[[虚空]]
[[クロウマト]]

1T目は[[地勢]]で[[島]]サーチ。2T目はトップで[[破壊的な流動]]を引き、[[島]]置いてドローゴー。
対する相手は、[[平地]]と[[沼]]から2T目に[[ジェラードの評決]]。[[回避行動]]で打ち消して助かる。ここは先手の功。後攻だったら2枚ハンデスされていた。

3T目、トップで[[俗世の相談]]。そこで、相手が3枚目の土地を置く前に[[砕土]]。[[俗世の相談]]のために島をサクって、[[島]][[沼]]をサーチ。

画像1

返しに相手は[[沿岸の塔]]をタップイン。相手の終了ステップに[[俗世の相談]]。以下の4枚が捲れて、[[平地]]をゲット。

[[合同勝利]]
[[森]]
[[島]]
[[平地]]

③G1 [[虚空]]のクリーンヒット

そして、迎えた4T目に[[虚空]]を3指定で打つ。下調べで相手には3マナ域が多いことを知っていた。案の定、相手は3枚の手札を失った。

画像2

しかし、もしも相手のデッキレシピがわからなかった場合は、このターンで結果が変わっていた可能性がある。
以下はデッキリスト非公開だった場合の例え話。

生憎[[クロウマト]]を初手から引いてしまっていたため、
[[虚空]]の返しに[[ロボトミー]]を打たれて返り討ちに
される可能性もあった。それで、この局面の[[虚空]]は
3か4で迷う。4を指定すれば凶悪なドロー呪文である
[[嘘か真か]]を巻き込める可能性すらある。それで、
4を指定して[[十二足獣]]で返り討ちにされたかもしれ
ない。要は、リスト丸見え下での[[虚空]]は強すぎ。

それから、相手は手札を大量に失って何もできないまま、私は[[破壊的な流動]]を決め、そのまま土地も攻め続ける。さらには[[連合戦略]]まで通り、相手は即投了。

残念ながら[[合同勝利]]を決める最後のチャンスを失ったorz

④サイドボード

2ゲーム目に[[合同勝利]]を期待していた方々が多いようだが、残念ながら、この黒い天使の存在により、その夢は荒廃してしまった。

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マナコストを考えれば、たいていは[[合同勝利]]が決まる前に[[荒廃の天使]]がキッカー付きで降臨してしまう。それで土地が全部流されれば[[クロウマト]]の餌も無くなり、生き残った[[幽体オオヤマネコ]]によりウドの大木になってしまう。
よって、サイド後は泣く泣く[[合同勝利]]を2枚とも抜いてしまった。

OUT
-2 [[合同勝利]]
-4 [[集団監禁]]
-1 [[レガシーの兵器]]
-1 [[砕土]]

IN
+2 [[破滅的な行為]]
+1 [[虚空]]
+3 [[頭の混乱]]
+2 [[世界の荒廃]]

ハンデスとランデスで攻めるのはトレンチ相手と一緒。
特に相手が7枚目の土地を置いたら、ほぼアウト。
土地を攻めた上で打点も急ぐ必要がある。しかし、
[[幽体オオヤマネコ]]のおかげで、
[[暗影のボブキャット]]は使いものにならない。

相手に生物は少ないので[[集団監禁]]は全抜き。
[[荒廃の天使]]相手には、「除去機能無しの防御手段」
で長引かせるのは危険。

[[合同勝利]]も前述の通り、[[荒廃の天使]]を理由
に抜かざるを得なくなった。

[[破滅的な行為]]は相手の[[ヨーグモスの行動計略]]
を倒すためにフル投入。こちらも使っているが、相手
は[[嘘か真か]]をはじめとする強力なインスタントが
多いため、ドメイン以上に行動計略を生かせるのだ。
[[幽体オオヤマネコ]]への完全な対策にはならないが、
起爆されることを恐れて相手は再生用の黒マナを残し
ながら動いてくれるので、多少はマナ拘束になる。

相手にも私のデッキレシピは丸見えである。相手は
私の[[十二足獣]]を警戒してハンデスを抜くと考え、
私は[[十二足獣]]を最初からINする気がなかった。
デッキレシピ非公開ならば、インしていたけれど。
しかし、これはミスであったと感じている。相手の
[[幽体オオヤマネコ]]に抵抗するため、[[十二足獣]]
を4/3/3バニラとしてでも素出しした方がよかった。

そして、相手のサイドボード状況は、以下のように予想。

OUT(予想)
-2 [[十二足獣]]
-3 [[はね返り]]
-4 [[ジェラードの評決]]

IN(予想)
+2 [[反論]]
+2 [[オーラの旋風]]
+4 [[頭の混乱]]
+1 [[ヨーグモスの行動計略]]

※実際、相手は[[はね返り]]を2枚残したそうだ

⑤G2 実は[[頭の混乱]]は白指定が正解!?

次のような初手をキープ。相手は1マリ。土地が足りないが、ハンデスもランデスも引けているならそれでよかった。後攻なので、土地はトップで引きやすいはず。

[[森]]
[[沼]]
[[彩色の宝球]]
[[破壊的な流動]]
[[頭の混乱]]
[[破滅的な行為]]
[[クロウマト]]

相手は[[沿岸の塔]]、[[平地]]から[[幽体オオヤマネコ]]を出してくる。
こちらは、1T目はトップから[[破滅的な行為]](2枚目)を引いて[[森]]と[[彩色の宝球]]。2T目は[[砕土]]を引き、[[沼]]から[[頭の混乱]]。青を指定して、相手の[[反論]]を落とす。

画像4

覗いた相手の手札には3枚目の土地は無く、手札に[[名誉回復]]を持っていた。次にトップで黒マナ土地引かれたらアウトだ。こちらも3枚目の土地を引けていない中、土地を割られてしまう。
次こそはトップで土地を引いて、[[破壊的な流動]]を出したかったのだ。
(後攻だから、2ターン以内に土地が引けるとすら思っていた)

[[ドロマーの魔除け]]や[[吸収]]を狙って
[[頭の混乱]]で青指定したが、実はこれは白指定
するのが正解であった。白ならば、上述の2枚に加え、
[[名誉回復]]や[[オーラの旋風]]も狙える。
さらに、次のターンに[[破壊的な流動]]を出すこと
を狙っていたため、それを打ち消せない[[攪乱]]や
[[反論]]を狙う必要はなかったのだ。

しかし、あくまでも相手のデッキリスト丸見えで
あったからの話。相手のリストがわからないなら、
[[回避行動]]や[[蝕み]]、[[ロボトミー]]等も
狙える青指定が一番丸い。

⑥G2 [[破壊的な流動]]

幸い相手は先手3T目に3枚目の土地を置けず、[[幽体オオヤマネコ]]で殴ってターンを返した。

後手3T目、[[森]]でもいいから土地が欲しかった。[[彩色の宝球]]で赤マナ変換すればいい。何と、

[[島]]が引けたーーー!

もしもトップで土地を引けなかったら、
[[彩色の宝球]]で[[森]]を引くことを期待し、戦場
の[[森]]を赤マナ変換する予定であった。

[[島]]を赤マナ変換したら[[地勢]]をゲット。[[破壊的な流動]]を置いてターンを返す。以下のような懸念を残しながら。

もしも相手が3T目に[[オーラの旋風]]を引いていた
ら逆転されてしまう。しかし相手が2枚しか入れて
いないカードだから、多分大丈夫か?

幸い、終了ステップに相手は何も打ってこなかった。

⑦G2 勝利を歌う鳥たち

それから、土地を失った相手は返しは何も置けず[[幽体オオヤマネコ]]で殴ってくる。それが2T続く。

こちらはその間、[[森]]、[[地勢]](2枚目)とトップで引き、[[砕土]]と[[地勢]]で土地を増やし、[[クロウマト]]を出す。

返しに相手は[[平地]]2枚目を置いて、[[幽体オオヤマネコ]]2体目を出し、1体目が殴る。[[クロウマト]]はプロテクション持ちをブロックできない。

返しに[[回避行動]]を引く。[[破滅的な行為]]を即で起爆し、相手の猫2体を再生できない内にまとめて倒す。[[クロウマト]]が殴る。

[[クロウマト]]をパンプして殴ってしまったが、
ここは[[島]][[森]]を残しておいて、返しに相手
が[[沼]]を引いて[[名誉回復]]打ってきた時に
[[回避行動]]を打ったり[[クロウマト]]を逃がす
マナを確保するべきであった。

そして返しに相手は[[島]]を置いてドローゴー。[[沼]]ではなくてよかった。
そしてその返しに、トップで[[秩序ある渡り]]を引いた。戦場には、5体の鳥が舞った。
[[クロウマト]]で殴る。[[回避行動]]のことも考えて[[森]][[島]]を残した。

返しに相手は[[ドロマーの洞窟]]からクロウマトへ[[はね返り]]。
あれ?サイドアウトされていない!?
私の[[十二足獣]]不採用作戦が逆に読まれていた!?
それとも単純に単体除去が不足するから残したのか?

[[はね返り]]を[[回避行動]]で打ち消した。
その返しに鳥たちと[[クロウマト]]が殴って勝利!!!

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勝利を歌う鳥たちと共に限築杯で優勝したのであった

決勝でも[[合同勝利]]を決めてほしかった人が
多いのはわかっていた。添削さんからも決勝戦後
にそう言われた。しかし、さすがに視聴者の方々
のことも考えて「抜いてしまった」とは言えない。
そこで、言葉が他に思いつかず、いつもの口癖。

私「都合よく引けたら苦労しないです。」

⑧最後に(所感)

あくまでも、私の個人的な意見です。
また、20年前は大会に出ていないので、当時の詳細もわかりません。

もしも限築杯のSE戦がデッキリスト非公開で
始まっていたら、結果が変わっていた可能性
すらある。

ドロマーコントロールは内容がバレると恐怖が
半減する。使うカードの選択肢が多いから、人
によって何が入っているかわからず、警戒する
べきカードが何なのかわかりにくい。さらに、
序盤に3色分の土地が並ばなかったら、2色系の
別デッキの振りもできる。

ドメインは1T目に[[地勢]]や[[彩色の宝球]]、
2T目に[[俗世の相談]]を打つからすぐにバレる。
しかも使うカードがほとんど固定されている。
つまり、相手がドメインであると、3T以内に
内容を察せてしまう。

限築杯で20年前はあまり使われなかった
[[合同勝利]]を使用したのは、単純に使いたい
カードであったことの他、無茶をして相手を
混乱させるためでもあった。
(デッキ賞狙いでもあったが、4人も使用者が
いたことで、その希望は無くなった)

20年前は、SE戦でもデッキリスト公開状態で
プレイされていなかったと思う(当時大会に
出ていないので、本当かどうかわからない)。

晴れる屋等のショップ大会のSE戦も、デッキ
リスト公開でプレイをすることはない。レシピ
公開プレイは、神決定戦で神と一騎打ちをする
時くらい。

20年前は、デッキリスト非公開状態でドメイン
とドロマーコンがトップを争っていたであろう。
そうだった場合は、デッキリストが公開になる
だけで、ドロマーコンの勝率は下がってしまう。

次も限築杯をする場合は、デッキリスト非公開
状態のSE戦の結果を見てみたいものである。
そのルール下ならば、ドメインではなく3色系
の別のデッキを使ってみたいとも思っている。

開催スタッフ、ジャッジの方々、そして対戦して下さった方々、動画配信で応援して下さった皆様、ありがとうございました。

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