万戦錬磨。演習編


なんだこの題名は、中二病くさいな、自分に酔ってるんじゃないのこいつ、と思われた方がいるかもしれません。

万戦練磨。百戦錬磨をもじった造語です。実際に存在するかどうかは知りません。

医学部入試に限らず、受験全般に言えることだが、入試を迎えるまでの準備をするにあたって、何度も演習を重ねること、これは本番でのあなたの力を最大限に発揮するために欠かせないものだ。

幾度もの演習と模試での演習、この経験、回数、結果がゆるぎない自信につながるのです。

とにかく問題数をこなす。数学なら、ある問題を、解答と流れ、公式を使うタイミング、形が頭に思い浮かぶくらいにやる。同じ問題、類似問題を、日にちを置いて最低3回は解く。ほぼ、パターンを覚えろと言っているのに違いない。

もちろん、一行目から十行目まで一字一句全て覚えろ、という風に言っているわけではありません。

医学部入試の数学は暗記で通用するような単純なものではありません。考えさせ、解答を導き出す問題ばかりです。

なのに、なぜパターンを覚えこむのか?

それは、考える部分に辿りつくためであり、基本パターンを重ね合わせて問題を解くためであり、その解答のプロセスの中にヒントがある場合が多いからなんです。

医学部入試、東大入試のような難問には、一味二味変わった部分がある。そこにたどり着くには、まずは基本的なことができるかどうかが試される。たとえば、部分分数分解・三角関数の変形ができるか、こんな基礎的な計算もできないくせに、考えさせる場所に辿りつこうなんておこがましいことだ。ある一定の要求を満たせるかどうかでまずは振り落とす。これが入試のあり方だ。
考えるべき場所に辿りついたら?ここからは思考力と経験がものをいう。あなたには、パッと解答がひらめく、なんて経験がおありかもしれない。それは恐らく、過去の経験からパターンを抽出して出てきたものだ。ここで様々なパターンや状況を思い出して、どのプロセスに似ていたか、どのパターンが一番はまりやすそうか、導き出す。いわば経験したパターンからプロセスを選び出す思考と言える。何度もの演習が大切というのは、このパターンを選び出すための元になるデータが必要だからだ。
ボクが受けた医学部の入試では、lim → 0 sin x / x = 1 の証明で使うような考え方が解答の肝になるような問題が出されていた。ボクは一通り公式の証明の流れを覚えていたので、この問題で立ち止まったとき、三角関数の基本に戻り、この考え方を当てはめることによって、解答を導き出した。

演習によって元となるデータを自分の中に溜め込む何度も何度も繰り返し行って、パターンや考え方を覚えこむ。そうすると自然と解答が頭の中で反射的に選択され、手が動いてくれる。


ボクは高校時代、数学に関していえば計算問題、複合問題の種類を問わず、1日平均10問は新しい問題を解いていました。計算してみれば10問×365日×3年で、合計約11000問、一問につき平均3回見直したり、解き直しをしたとすると、実に33000回ほどは問題を解いていることになる。33000回問題を解け、とだけ言われると気の遠くなりそうな話ですが、一日一日演習を積み重ねれば、1日10問(10回)と、全く不可能な数字ではないと思います。

これだけ演習を積めば、来るべき入試にも、十分対抗するだけの自信とパターン、思考力が身についていることでしょう。特に自信は、入試付近での生活における気持ちやメンタルの大きな下支えになると思われます。


ある程度継続性を保ちつつ、1日に定めた勉強時間の中で、問題をできる限り解き、何度も繰り返すこと。

これを行えば、医学部入学への道は、医師になるための権利は、グッと近くなる。

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