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キム・ヒョンジンのおすすめ映画、【ロード・オブ・ザリング  二つの塔】

リーダーであること

おはようございます。
本日はファンタジー映画の代名詞、【ロード・オブ・ザ・リング 第二部 二つの塔】を紹介します。

※※第1部のネタばれと第2部のネタばれを含みますので、未視聴の方はお気をつけください。

作品紹介
映画の「ロード・オブ・ザ・リング」は、J・R・R・トールキンが書いた小説「指輪物語」が原作です。
中つ国(ミドルアース)を舞台とした、壮大な神話のような物語です。
第1部の「旅の仲間」は前回記事にしましたので、そちらも見てください。

登場人物と世界観の説明である序章である第1部は、指輪を葬り去るために集まった9人の旅の仲間がバラバラになるところで終わりました。
そこから始まる第2部から、いよいよ旅の本編が始まります。
二つの塔は、3つのグループのそれぞれの出来事が交互に描かれています。

■「一つの指輪」を葬り去るために、モルドール(冥王サウロンの国)にある滅びの山を目指す、フロドとサム。
 フロドとサムは、かつての指輪の所有者であるゴラムと出会い、モルドールへの道案内をさせることになります。
しかしその途中、フロドとサム・ゴラムは第1部で登場した旅の仲間の一人である、ボロミアの弟ファラミアの部隊に捕まり、「ゴンドール」に連行されることとなります。
旅のリーダーであるアラゴルンはこの「ゴンドール」の王家の血筋です。

■サルマン(サウロンの仲間)の手下に捕まり、サルマンの元に連行されているメリーとピピン。
メリーとピピンは途中で自力で逃げ出し、エントという種族である「木のひげ」の元に身を寄せることになり、一応安全な状態となります。

■捕まったメリーとピピンを追い、騎士の国「ローハン」に入るアラゴルン、レゴラス、ギムリ。
 今回は、アラゴルン、レゴラス、ギムリ+人間の国である「ローハン」と「アイゼンガルド」のサルマン軍との戦いについて焦点を当てて書きます。

メリーとピピンを追うアラゴルン・レゴラス・ギムリは道中、「ローハン」で追放されてしまった騎士団と出会い、誇り高い騎士の国であるはずの「ローハン」の荒廃した現状を知ります。
「ローハン」は、サウロンの手下であるサルマンによって蹂躙されていました。

3人は途中、第1部で魔物と戦い離脱した仲間、ガンダルフと再会します。
ガンダルフの意見により、アラゴルン達はローハンの危機に立ち向かうことになります。

副題である「二つの塔」というのは、「モルドール」にあるサウロンの塔「バラド=ドゥア」とサルマンの領地アイゼンガルドの「白の塔」のことを指します。

サルマン軍vsローハン軍+アラゴルン、ギムリ、レゴラス+αが第2部の見どころです。

仲間を率いる覚悟

「ローハン」の国王・セオデンは、サルマンの策略にハマってしまったことで操り人形状態となってしまいます。
そのために息子を殺され、忠誠心ある甥・エオメルとその騎士団は国外追放となります。
ガンダルフの活躍で正気を取り戻したセオデン王ですが、すっかり意気消沈し、迫りくるサルマン軍に対して国民を連れて「ヘルム峡谷」という砦に籠城することを決めます。

そんなセオデン王の姿勢をギムリは「臆病者」だと非難します。
戦うべきだと主張するアラゴルン達。
見ている側としてもそう思いますが、セオデン王の立場としてはどうでしょうか。
息子を失い、すでに多くの村も襲撃され、騎士団は去った状態で強大な敵に立ち向かうことよりも、王として民への被害を最小限に留めようとする決断は、共感する部分もあります。

リーダーの仕事は決断すること


何かを決断することは、とてつもないプレッシャーがかかります。
そのプレッシャーに耐える力がリーダーには必要です。

ガンダルフは追放された騎士団を呼び戻すために旅立ち、アラゴルンにセオデンの支えとなることを託します。

アラゴルンは「ゴンドール」という国の王家の血筋ですが、幼い頃に国を出て、身分を隠してエルフの元で過ごし、そのまま「さすらい人」となった経歴を持ちます。
「一つの指輪」が残ってしまった最大の原因である、イシルドゥアの血を引いていることを恐れています。
「自分も欲望に負ける、弱い人間である」と。

しかしアラゴルンは、第1部よりフロドを守るために共に旅立つことを決め、さらわれたメリーとピピンの救出を諦めないという人物です。
知己であるセオデン王、滅亡の危機に瀕しているローハンのために、アラゴルンは率先して戦い続けます。

サルマンの軍勢は1万を越え、迎え撃つ「ローハン」は士気も低く、兵士も素人ばかりです。
絶望がまん延する空気の中、いつも冷静だったレゴラスが「これでは勝てない!全員死ぬぞ!」と声を荒げます。
それに対しアラゴルンは「ならば共に死のう!!」と叫び返します。

「空気」というものはとても大事です。
これは酸素、という意味ではなく「雰囲気」ということです。
私はかつて営業を行っていましたが、調子がいい時は立て続けに商談が決まり、調子が悪い時は何をやっても上手くいきませんでした。
調子がいい時は私も職場も「空気」は明るく軽いもので、調子が悪い時は「空気」もどんよりとしていました。

ヘルム峡谷の中も、暗く・重い空気が漂っています。
うなだれるアラゴルンに、一人の少年が言います。
「みな言っています。朝までは生きられぬと」

幼い少年さえも諦めながら武装する姿に、アラゴルンは少年のボロボロの剣を振るって強く答えます。
「素晴らしい剣だ。望みはまだある。」
少年に向けて言ったようにも、自分自身を奮い立たせるための言葉にも見えます。

レゴラスはエルフ族、ギムリはドワーフ族、アラゴルンはルーツがゴンドール、という3人ですが、ある意味無関係の「ローハン」のために決死の戦いに臨みます。
さらにそこにエルフ族の援軍も駆けつけます。
唖然とするセオデン王に対し、援軍を率いるハルディアは答えます。
「かつてエルフと人間は共に戦った。今再び共に戦おう」と。
サウロンという共通の敵に対抗するために、種族を越えて結束が固まったのです。
味方が増えたことで、ヘルム峡谷内は活気づきます。

最前線に立ち、仲間を鼓舞し、共に死ぬことすらも厭わないアラゴルンの姿に、セオデン王と「ローハン」は圧倒的に不利な状況でありながら、サルマンの軍相手に奮迅します。

心が折れていたセオデン王も、アラゴルンに激励されたことで奮起し、先陣を切って兵を率います。

決断するのはリーダーですが、それを支える仲間の存在は不可欠です。

組織は軍、経営者は将軍に例えられることがあります。
誰よりも率先して、先陣を切って道を切り開く人がリーダーなのだと思います。
困難から逃げたくなる人がいたとしても、目的を達成するために軌道修正してチームを導く力は、軍の将軍にも会社の経営者にも必要な力です。

「今できること」に全力で取り組むことが、チームを率いるリーダーになる第一歩だと思います。

私も常に先陣きって会社を率いる経営者でいます。

キム・ヒョンジン


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