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【違います】家庭の遊びと園の遊び

どうも、主任やまもです。

幼稚園教諭をしたり、大学で講義をしたり、主任やまもの園内研修室を運営したりしています。

今日は「日本語は少なすぎる」という話をします。

本当に保育に繋がるのか?というタイトルですが、保育関係者の方や子育てに興味のある方に聞いていただけたらと思います。


日本語が悪いわけではないですが、同じ言葉でもニュアンスが違うことがあります。

よく「保育士はいいよね、子どもと遊んでいるだけだから」と他の職種の方からお話をいただきます。友人や小学校の先生にも言われるので、一般的な認識なのだと思います。

「遊んでていいよね」の「遊び」は、幼稚園や保育園の「遊び」とは別物だと私は考えています。園での「遊び」は一般的に思われている「遊び」と質やニュアンスが違うなと感じています。

一般的な「遊び」はおおむね娯楽ですよね。例えばテレビゲームをする、飲みに出る、カラオケに行く、旅行に行く、などのことを指します。楽しむことやエンタメのことです。

幼児施設での「遊び」は娯楽ではないです。

発達段階や思考のプロセスがあったり、考えやアイディアを出すのが遊びであり、道具を使う技術(はさみやテープ)なども遊びに含まれます。

段ボールと段ボールをどう繋いで何を作るか。恐竜なのか、家なのか、お店なのか。決まり切っていないものを創り出すのが遊びです。

娯楽ではありません。


虫取りは家庭でも園でもしますよね。


家庭では虫を捕れたかどうかに注目します。

園では捕まえやすい虫の追い方、どうしたら捕まえられるか、この虫とあの虫を一緒の虫かごに入れていいのか、この虫は何を食べるのか、などを考えていきます。子どもたちの声を拾って、保育者は図鑑や新たな虫かご、虫メガネを用意します。

結果としての虫を捕れたか、ではなく、捕まえるまでのプロセス、捕まえてからのプロセスまで「遊び」としています。

このように、同じ虫取りであっても家庭と園では遊びの捉え方が違います。

遊びの広さ、というのでしょうか。深さというのでしょうか。流れというのでしょうか。


「遊び」という言葉一つでも、家での遊びと園の遊びは違います。

もっと適した言葉があればいいなと思いますが、適した言葉を作りすぎると専門用語になってしまい、その世界(保育業界)でしか通用しなくなってしまいます。

それも嫌なので、言葉って難しいと思いました。


自由遊び、設定保育という言葉も幼児教育の専門用語ですよね。

専門用語をかみ砕きながら、保育者は専門的な知識と視点で子どもたちを見ているんだよ、ということをもっと発信しないといけないと思っています。


ということで、今日は日本語は狭くてニュアンスを間違えやすいという話をしました。


主任やまもの園内ラジオは、毎朝更新しています。

それでは今日も一日いってきます。いってらっしゃい。



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