見出し画像

ほぼ一筆書き。スペインリーグのサラリーキャップ冬の陣!

スペインのラ•リーガ(プロサッカーリーグ)は冬の移籍市場で適用されていたサラリーキャップを公開しました。サラリーキャップは、スペイン独自の制度で、選手だけでなく監督などスタッフを含む人件費の上限を定める制度です。

キャップの計算の際は借金返済額も含まれるため、スペインでは借金を膨らませて売り上げを伸ばすという、サッカービジネスのよくある構図はやりにくくなっています。ゆえに他国と比べると厳しい財政規律ルールと言えるでしょう。

さて、サラリーキャップを夏と冬で比較すると、バルセロナが大きく金額を減らしていることが目につきます。これはブラジルからビクトール•ロケ(推定3,000万ユーロ、45億円相当)が加入したことに起因します。

なお、バルサのスカッドの総人件費は4億ユーロと言われており、上限の2億ユーロの倍となっています。このままでは、夏の移籍で誰1人獲れないどころか、ガビなど怪我から復帰してくる選手すら登録できるのか怪しい状況です。フレンキー•デヨングやアラウホに移籍話が絶えないのは、主力を1人〜2人売らないと現スカッドの維持すら苦しい現実を反映していると考えられます。カンセロやJ•フェリックスの買取は夢のまた夢でしょう。

しかし、それよりも深刻なのはバルサ以外、どのチームも数字に全く変化がないことです。つまり、マドリードにいる白い巨人を除き、どのチームもサラリーキャップに対して余裕は全くなく、選手を売らなければ(放出しなければ)獲得ができないドツボにはまっていることを示唆しています。個人的には、グアドラードなどベテランを無料で手放すことで、何とか新加入選手を登録したべティスが目につきましたね。

こんな状況のため、ラ・リーガの移籍市場における支出額は夏から小幅増にとどまり、冬に積極獲得が目立ったフランス・リーグアンの半分以下となっています。チーン。

ラ・リーガの移籍市場が盛り上がるか否かは、選手の売却にかかっており、すなわち買い手であるイングランドのプレミアリーグに全依存しています。そのプレミア勢はファイナンシャルフェアプレーを気にして大幅に支出を控えました。
今冬の支出額はたったの1億ポンド。放映権が高騰し始めた16/17シーズンからの平均の1/3以下。この金額を下回ったのは、コロナが直撃した20/21シーズン(0.7億ポンド)だけです。

※22/23の冬はチェルシー様が積極的にお買物された影響があります

プレミア勢が買い控えを行ったのは、言わずもがな。エバートンがファイナンシャルフェアプレー違反で勝ち点10はく奪という重いペナルティを喰らったことにあります。同クラブは不服の申し立てを行っており、近日中に減刑があるのか公表されると言われています。

という訳で、エバートンが減刑を勝ち取らないと、アナ雪的に言えばラ・リーガにエルサ(希望)は戻ってこず、永遠の冬の世界に閉じ込められてしまいます。Let it goとか言ってる場合じゃないです。I'll be backでお願いしたいところです。シュワちゃん最高。

本日はスペインのサラリーキャップを巡る悲喜こもごもをご紹介しました。オフ・ザピッチの話題もつまみにしつつ、本日も良いサッカー生活を!



この記事が参加している募集

ラ・リーガ

with U-NEXT

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?