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健康診断の受診者を増やすには 〜マーケティング編〜

健診施設様を運営している経営層の方々、健診の管理者様の中には健診の受診者数を増やして経営を安定させていきたいとのニーズがある方々も多いのではないかと思います。この記事では健診施設が受診者数を増やしていくための考え方についてマーケティングの観点から説明していきます。

健診施設が受診者数を増やすための概要については下記記事をご参照下さい。


企業や個人はどうしてあなたの施設を選ぶのか?

前回の記事では受診者数を増やす事が出来ていない要因について貴施設の分析を説明しました。ここでは、企業や個人などの受診者がどうしてあなたの施設を選ぶのかという視点で貴施設の分析を行う方法を説明していきます。
受診者があなたの施設を選ぶ理由が何かしらあるはずです。まずは貴施設の設備や機能、サービスについて一度棚卸しをしてみて下さい。受診者を増やしていくための要素がどこにあるのかを見つけるきっかけになると思います。

受診者が施設を選ぶ理由
駅から近い立地である。
建物が綺麗で設備が充実している。
健診を受けた際の職員の対応が良い。
健診受診後の相談含めたフォロー体制が充実している。
待ち時間が少なくスムーズに健診を受けられる。
予約が取りやすい。
受けたい健診・検診、オプション検査がある。

上記などを参考にしていただき、競合となる健診施設に比べての強みと弱みを認識していきます。

ターゲティングとポジショニング

健診の受診者数を増やしていくために、自施設の分析をしただけでは不十分です。自施設の分析に加え競合や健診の市場全体の分析をする事も大事になります。
ここでは自施設のターゲティング『誰に対して』とポジショニング『どのような価値を』を考えていく上で健診・検診市場の全体の中の特定健診にセグメンテーションした例をあげておりますので、参考にしてみて下さい。

特定健診セグメンテーションの分析
・40歳以上を対象とした特定健診の実施率は毎年着実に向上しているが約56%にとどまっており、国の掲げる目標値であある70%以上には届いていない。
・特定健診の保険者別の実施率は組合健保(81%)、共済組合(79.5%)、協会けんぽ(51.1%)、市町村国保(38%)の順となる。
・協会けんぽ、市町村国保の中でも、東京や大阪といった大都市が低い傾向がある。
これらの情報をもとに、中小企業に対し生活習慣病健診を届けてみるのはどうかという仮説をたてる事ができる。

生活習慣病予防検診を提供している健診施設自体の数が地域によっては少ない事、提供しているが価値を届けられていない施設が多いという現状もあるため、狙い目となるセグメントになるのではないかと考えられる。
例として、大阪府の生活習慣病予防検診の提供施設一覧と、協会けんぽの実施機関募集の情報については下記をご参照下さい。

https://www.kyoukaikenpo.or.jp/~/media/Files/osaka/kensinkikanitiran/2019/listosaka310411_pf.pdf


バリュープロポジション

バリュープロポジションとは自施設にあって競合が提供していない、顧客が求めている価値という部分で下記の図の赤い部分になります。

自施設の強みであっても競合が提供しているものであれば差別化する事は難しいです。バリュープロポジションは健診において、受診者があなたの施設(サービス)を選ぶ理由と言い換える事が出来ます。

まとめ

この記事では健診施設が受診者数を増やしていく上で、マーケティングの視点からの考え方を説明させていただきました。貴施設の棚卸し、ターゲティングとポジショニング、それらを踏まえ是非一度バリュープロポジションを作成してみて下さい。


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