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それでも僕は光を待つ

誕生日になる30分前。23時半。僕は始発で出かける用事があって、4時にアラームをかけている。もう本当はとっくに寝ていなければならない。

本当はわかっているのに。

もう二十数年生きている。

人間は学習する。

24時になって、誕生日がやってきてもこのまま携帯が光ることはないとわかっているのに。

LINEの通知が届いて部屋が照らされることはない。

24時を過ぎてもやっぱり部屋は暗いまま。

おのずから、携帯の通知画面を見てしまった。
4時間後にアラームを設定してありますのリマインド。

まだまだ暗い朝がやってきて、不思議な夢を見た。忘れるはずのない良い夢だったと思う。けれどその内容も忘れてしまっている。

もしや夢ではなく、現実だったかもしれないと携帯の画面を開く。


ブラウン!?

いつまで経ってもあの人からのメッセージは来ない。

今更、思い出したんだ。そもそも連絡先知らないんだった。




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