#vol.1 大学生の時に出会って良かった「思考を鍛える5選」
読書習慣とは、すぐには役に立たない本をじっくり読んでいく。
それが趣味の域を超えてじんわり人生を豊かにしてくれるところに意味がある。
大学時代のゼミの先生が言っていた言葉だ。
社会人になるとどうしてもこれを忘れてしまいがちで、なにか知識を身につけたり、自分の身になる読書をしようとしてしまう。
こんな変化の激しい時代、情報過多で多くの事柄が錯綜する時代だからこそ、一度立ち止まってみたい。
このブログを読んでくれた人と共に、改めて思考することの意味を問い直せたら嬉しい限りだ。じんわり人生を豊かにするために。
さて、本題に入ろう。
タイトル通り、学生時代に読んだ思考を鍛えるおすすめ5冊。
どれも良本なので、ぜひ一読してみてほしい。
(ちなみに、僕は困ったときは、今でも何度か読み直してる)
1.「思考の整理学」外山滋比古
言わずと知れた名著だ。
この本はきっと時代を超えて読み継がれていくのだろう。
本書の肝は、「情報の"メタ化"」の理解だ。
具体的、即物的な思考、知識は第一次的である。その同種を集め、整理し、相互に関連づけると、第二次的な思考、知識が生れる。これをさらに同種のものの間で昇華させると、第三次的情報ができるようになる。74p
つまり、僕らが日々触れている情報って言われるものって一次情報でしかなくて、それをつなぎ合わせたり、過去の知見と照らしてみたり、他の情報と組み合わせることで新たな解釈ができて二次情報になる。
これを”メタ化”って呼んでるわけだ。
ある事実があったときに、誰かが介在し解釈をいれる。
その解釈は単に感情からもたらされることもあれば、歴史や研究を参照されることもある。
こうして組み合わさって情報がメタ化されていく。
他にも、情報をどう集約するか、活用するかみたいなヒントが散りばめられているので、とてもおすすめ!
咀嚼すればするほど、味がする一冊だと思う!
2.「イシューからはじめよ」安宅和人
僕が常に大切にしている考え方「問いを立てる」の基礎になっている本。
社会人になって、何度もこの本を開き直してる。
内容は至ってシンプルで、イシュー(問題・仮説)から思考をはじめなさいってこと。
本質を捉えるために、どうイシューを立てればいいのか、そのイシューがよいイシューなのかを考えるきっかけをくれる。
よいイシューの条件は3つある
・本質的な選択肢である
・深い仮説がある
・答えを出せる 55p
問題を解くことは昔ほど重要ではなくなった。
インターネットが行き届き、答えに行き着くことは難しくない。
でも、どんな問いを立てるかで、行き着く答えが変わってしまうのもまた事実で明るみになりつつある。
だからこそ、イシューからはじめるのだ。
問題を見極める力。
問いを立て、問いを問い直し、問いを問いきるために必要な思考力のヒントを掴む一冊。
僕も改めて読み直してみようかな。
3.「自分のアタマで考えよう」ちきりん
人気ブロガーである、ちきりんさんの一冊がランクイン!
かわいい表紙に惹かれて購入したんだけど、この内容がすごくタメになる。
重要なことは、与えられたフィルターになんの疑問ももたず、そのまま受け入れて必死に頑張ることではなく、「自分独自のユニークなフィルターを見いだし、それで勝負していこう!」という発想に転換することです。
自分独自の選択基準を見つけること、それがなにであるかを考えること、それこそが「自分のアタマで考える価値のあること」なのです。169p
自分の基準を持つこと。
その基準が、あらゆる物事を判断していくときに重要なフィルターとしての機能を持つ。
柔らかい文体でとても読みやすいので読書が苦手な人にもオススメかな。
僕は就活期に読んで、企業を選ぶときの判断基準として「世の中に成果を返すまでの期間」という軸を発見することができた。
※詳しくは今度就活についてブログを書いた時にでも。
4.「これから「正義」の話をしよう」マイケル・サンデル
少し前になるけど、NHKの白熱教室で話題になった教授、マイケル・サンデルの1冊。
有名なトロッコ問題を代表に、様々な問題に対しいろんな哲学者・切り口を例示しつつ議論を展開していく。
答えのない問いに対し、人類がどう答えを与えていくべきなのか。
正義ってなんだっけ?っていうものを本気で考える1冊。
直近の事例で思いつくものを挙げると、
新型ウイルスの蔓延で、マスクが枯渇したけど、マスクの値上げをするのは正義か?という問いについて。
マルクスがいう市場の原理に従えば、見えざる手によって需要と供給の均衡点が自然と定まり〜の理論だから、値段の高騰は致し方ないと考える。のか、
でも、困っている人がいる場合は特例として市場の原理の考え方を適応しないのか。
(国家の政策みたいな話もこういうところに紐つく話題になるわけだけど、、)
延々と上記のような問いを考える思考のトレーニングとして、とても良い一冊。
分厚いし、読み切ったらかなり疲れそう!
5. 「FACT FULNESS」ハンス・ロスリング
”データを基に世界を正しく見る習慣”と小見出しにもあるように、
データをどう見るのか、現実を見誤らないためにどう考えるべきかを考えさせられる。
ここ数十年間、わたしは何千もの人々に、貧困、人口、教育、エネルギーなど世界にまつわる数多くの質問をしてきた。医学生、大学教授、科学者、企業の役員、ジャーナリスト、政治家
ほとんどみんなが間違えた。みんなが同じ勘違いをしている。
本書は、事実に基づく世界の見方を教え、とんでもない勘違いを観察し、学んだことをまとめた一冊だ。
事実に基づいて世界を見られれば、人生の役に立つし、ストレスが減り、気分も軽くなってくる。
作者ハンス・ロスリングの言葉だ。
僕らがいかに勘違いして生きているか、とても考えさせられた。
常識だと思っていることがいかに思い込みかがよくわかった。
もっとこの世界をよくしていきたいと思う人には特に読んでほしい。
以上、僕が学生時代に読んでとてもよかった5冊。
今でも思考の土台となっている良本な気がする。
今後も読んで面白かった本など紹介していけたらいいかな。
ここまで読んでくださってありがとう。
(コメントもお待ちしてます笑)
それでは〜。
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