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【読書日記007】アート?論文?リーダー?世界を動かすのはなにか。

7月はあっという間に過ぎ去った。
3連休は大阪へ旅行に行ったし、楽しいことがたくさんあった。
本ももちろん読んだよ。

#036. 暗黙のゲルニカ -原田マハ ★

非常にアートの力を考えさせられる今年読んだ中でも貴重な一冊だった。
心に残った部分をいくつか抜粋していこうと思う。

(ピカソのゲルニカを見たパルドが絵を前にして…)
「何と言ったらいいか…あまりにも、衝撃的で……」
「何も言わんでいい。これを見た瞬間の沈黙が君の感想だ。そうだろう?」

第三章「涙」p.153

私たちは、断固戦う。ー戦争と。テロリズムと。負の連鎖と。私たちは、ピカソの遺志を継いで、アートを通して戦うのだ。

第八章「亡命」p.317

ピカソと<ゲルニカ>を守ること、それは「表現の自由」を守ることにほかならないのだから。

第十章「守護神」p.397

ー芸術をなんであると、君は思っているのだ?
画面の中から、ピカソの声がした。
芸術は、飾りではない。敵に立ち向かうための武器なのだ。
私は闘う。断固、闘う。この世界から戦争がなくなるその日まで、戦争そのものと。この絵筆一本、一枚の絵で。私の思いのすべてを込めてー。
(中略)
闘うべき相手は政府でもファシズムでもなく、戦争、暴力、憎悪である。
武器を持たず、思想と文化と芸術の力、そして人々の結束で、それら負の存在と戦う。それこそが、私たちに真の勝利と自由をもたらすのだ。

第十一章「解放」p.449

#037. 論文の書き方 -小熊英二

社会人になって改めて読んでみたくなった論文の書き方。
小熊英二先生は大学時代に授業も受けたことがあり、とても気になる先生だった。

学びになったのは、どのような仮説を立てるのか。そしてその仮説は、どの学問分野に立脚したものなのかが重要であるということ。
過去の参考文献や研究資料を元に、明らかにされているものを積み上げていくのだ。
特に人文学や社会学系の学問形態の場合、数学的や科学的に積み上げがあるものではない。したがって、過去の研究論文を否定したり、また積み上げたりすることにより、思考の体系化を図っているのだ。

何か体系立てて、文章を組み立てたくなった。
いつか世の中に出せる論文を書きたい。

#038. Forbes 8月号 -「新しい市場創造」入門

Topics
・シェアサロン:SALOWIN
 ⇒友人も働いているので、経営の立場の話が記事になっていてとても関心が高かった。
・「新しい市場創造」-ルールメイキングの本質とは
 ⇒社会からコンセンサスを得るには自社単独では成立しえない。多様なステークホルダーを巻き込む旗振り役が必須なのだ。
・世界を舞台に戦うために私がしていること ★
 ⇒国際的なルールづくりの現場では熾烈な競争が繰り広げられている。
 ⇒岡田光信さんに学ぶ

★抜粋
「日本が国際的なルールづくりで影響力をもてない背景には、組織的な戦略以前に、根源的な課題があると感じている。それは、日本人に英語力と論理的思考力、好奇心が足りないということだ。」
「人からの問いに対しても、解を導き出して論破する。これを英語で自在にやる必要がある。」
「日本企業が世界で戦うための最低条件を挙げるとすれば、まず、経営トップは英語を公用語にして働くことだ。」

p.59

危機における所作(トヨタ社長豊田章男に聞いた)
ーリーダーは褒められるなー
企業のトップは、いま褒められるための決断ではなく、未来に評価される決断をくださないといけない。同時に、「やること」ではなく「やめること」を決めなければいけない。なぜなら「やること」を決めて褒められるのは誰にもできることだからだ。

p.69

7月は3冊。
ただ、小説も含め、非常に深い内容と考えさせられる内容だった。
猛暑が続くが、元気に取り組んでいきたい。

それでは~。

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