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2021色々

仕事辞めて東京から地元へ帰ってきたりなど、変化の大きい一年でした。
一昨日・昨日と、天気が良かったので屋根に登って、ごっそり積もった雪を落としたりしていました。
父親が屋根から転落し、腰を打ってしまいましたが大事にならなくてマジで良かった。

日々、
ケバブが猛烈に食いたくなったり(三沢市に県内で唯一あるらしいけど遠い)、
天一(県内に一つもない)が食いたくなったり、
富士そば(あるわけがない)のミニカツ丼セットが食いたくなったりするのを何とかしてやり過ごしています。

来年から本格的に忙しくなったりしそうなのでやや戦々恐々としています。
でもまぁ、あんまり始まる前からビビってても仕方ないし、適度にやっていきたいと思います。

今年はエヴァンゲリオンをちゃんとテレビ版から旧劇〜新劇までしっかり観てシンエヴァに臨んだのが思い出深いです。
"考察"とかは別に……なんですけど、とにかく感動しました。
あと地味に「エヴァネタがわかるようになった」ことの嬉しさがあります。
やや邪な話ですが。
One Last Kissでまさか宇多田があのA. G. Cookと組むとは!ってのもびっくりしました。

あとは、時間に余裕があったので積ん読を消化したりとか、本を読むようになったのが大きかったです。

特に面白かったのは

①齊藤哲也『ヴォルフガング・パーレン 幻視する横断者』

②磯部 涼『令和元年のテロリズム』

③赤瀬川原平『芸術原論』※

④ポール・D・ミラー『リズム・サイエンス』※

⑤トム・ニコルズ『専門知は、もういらないのか 無知礼賛と民主主義』

⑥加藤直樹『九月、東京の路上で 1923年関東大震災 ジェノサイドの残響』

⑦木澤佐登志『ダークウェブ・アンダーグラウンド』

⑧マーク・フィッシャー『資本主義リアリズム』※

⑨『早稲田文学 2021年秋号 特集=ホラーのリアリティ』

(※印はまだ読了してないやつ)

それと、読んでる本に頻繁に哲学者のジル・ドゥルーズが登場してくるので、少し前に彼の入門書として知られる『記号と事件』を買って読んでいます。
かなり難しい…。

「口さがない批評家への手紙」という20ページ程度の文章があるんですが、これを読解するのに論文を2つ読むことになるという転倒が起こっていました。
内容自体はかなり面白かったです。

彼が失礼な批評家についてグチグチ言いながら、「対話」という形式が孕む権力関係について批判するというもので、

「問い/答え」や「インタヴューする/される」という形式では、「問い」の側が支配する"土俵"の内側でしかコミュニケーションを成立させられないという権力作用が働いている、というようなことを言ってるみたいで、だから俺はお前の挑発には乗らん、みたいな。なるほど確かに、みたいな。

一体どの辺が入門なんじゃ、とはまだ思っている。
映画について語ってる文章はゴダールについて語り始めてるので、手始めに、かつて途中で寝た『気狂いピエロ』から観ていこうと思います。

『資本主義リアリズム』にしてもドゥルーズにしてもフーコーにしても、
「当然に思われている社会とか経済のシステムって、本当に自明なのか?」という話をよくしてるように思えます。と言っても、しょっちゅう広告で目にする「常識を疑え!」みたいなダサ決まり文句とも違うんですが

行き詰まり感満載の現在にも共通の問題だな〜ってなって、興味が湧いてるんだと思います。




それから、今年は6曲、作った曲を公開しました。

"無い"

→録音したギターの音を細かく切り刻んで作りました。
この感じは結構気に入ってるので、また来年もギターを変な音にして曲作りたいと思います。


"21.03.07 奥多摩field rec"

→東京を出て行く前、友人と「奥多摩でフィールドレコーディングして、帰ってきてから3時間の制限時間内で、録った音のみで曲を作ろう」という企画の第一弾を行いました。
その時の曲です。全部奥多摩で録った音だけなんですが、素材をいじりすぎてしまっており、何だか趣旨とズレてるような気がして後になってひとり反省しました。でも、かなり良い思い出になりました。
第二弾の開催が決定しているので、必ずやリベンジしたいです。


"29Waves (2021 Remaster)"

→一昨年、初めてDAWで作った曲を振り返る意味でもう一回ミックスとかしてみたものです。改めてプロジェクトファイルを開いて、ハットの置き方とか謎の凝り方をしてることに驚きました。
この曲を作ってから時を経ており、現在ではだいぶ作業が効率化されたからなのかもしれないですが、
諸々の技法なりプラグインなりが無い時期も、それはそれで色々考えてやってたのがわかって懐かしい気持ちになりました。


"Spilliaert"

→曲自体は全然そういう感じではないですが、エヴァのサントラにかなり触発されて作った曲でした。
憂鬱で、サントラっぽい感じをやりたかったのでこうなりました。特に後半のピアノとストリングスの旋律は自分でも普通に好きで時々聴きます。
今年作った曲の中では一番うまくいった気がします。


"Kinko's field trip 2006"(underscores cover)

→six impalaというプロデューサーコレクティヴの一員が今年出したアルバムが超良くて、特に好きだった曲をカバーしました。
アコギを声用のマイク使って録音したけど、意外にちゃんと録れるもんですね!


"Compose 1"

→DAWソフトでコードやベースなどを作ったのち、ハードサンプラーにデータを移し替えてからドラムを合わせて曲にしていきました。
うるさいノイズをどこまで尖らせてどこまで丸めるかで延々悩んでいましたが、悩むのをやめた結果できた曲です。

 

音楽制作については、夏以降はほとんどDAWソフトを使わずElektron製のシンセ=Digitone、サンプラー=Octatrackばかり使っています。
aphex twinの"Avril 14th"とか、きのこ帝国とかYUKIとかポップスを耳コピで打ち込んだりしていました(恐らく性能的に一番向いてない使い方でしょう)。

特にOctatrack。
LFOもADSRも何も知らん状態で初めて買ったハード機材。
苦節5年。
今年になって急激に習熟度をアップさせられたので、マジで売らないでよかった。Pickupマシン以外はほとんど全ての機能を網羅できたと思う。
中でもArrangerという、DAWソフトに匹敵する作曲機能の素晴らしさに気づけてよかった。

Elektronはまさしく透徹した設計思想のもと楽器を作ってるのがひしひしと伝わってくるし、だからこそ決まった型にはめて「こう使え!」って要求してこない器のデカさというか、
プレイヤーのスタイルに委ねるように出来てる所に非常に好感を持てます。
これらの機械は「使いこなす」だけではダメで、そこをスタート地点としてどうハックするのかっていうのがポイントなんじゃないかなとすら思います。
いくらでも語れるんですがこの辺にしておきます。

来年、考えてるのはシンセ1台だけを使って8曲くらいのアルバムを作ることです。
気分でできた8曲を後付けでまとめるんじゃなくて、「そのつもりで作る8曲」っていう感じです。別に8という数字じゃなくてもいいけど、何かテーマでも決めて作ってみたいです。

あと、追々Soundcloudだけじゃなくて大手配信サービスに載せられるようにしてもう一段、聴取のハードルを下げられるようにしていきたいと思います。



11月頃から新譜を全然聴いてなくて、「積ん聴きアルバム」の山が出来てしまっています。いつものことだけど。

2017年のCharli XCX
2018年のSOPHIE
2019年の100 gecs
2020年のA. G. Cook
ときていよいよ今年はhyperpopばっかり聴いてた1年でした。

あとは振り返るとLana Del Rey、折坂悠太、Big Red Machine、Snail Mail、Kacy Hillも良かった。METAFIVEは新作のLPが後日届きます。

Sam Gendelもヤバかった。
今年を一番に駆け抜けていったのはこの人なんじゃないか。
今年だけで8枚とかアルバム出してるし(『Fresh Bread』に至っては50曲・3時間半…)それ以外にも各所で大量にfeaturingされてて。どれも良いし。

ただ元チャットの橋本絵莉子のソロとか、TirzahとかBlawanとかD.A.NとかWetとかJPEGMAFIAとかYeとかdeath's dynamic shroudとか、聴き残しばかり思いつきます。

James Blakeの新作もかなり好きなことはわかりつつもちゃんと聴けてない…
(ここまで書いてて、段々自分の怠惰さにキレそうになってきた。)



その他にも、映画やら音楽やらの摂取力が著しく低下した直近3ヶ月間でした。
寒くなる前は長距離を散歩しながら新譜をじっくり聴くとか出来てたので良かったんだけど…

映画なんて、シンエヴァ以降は夏に市内唯一の大きめの映画館が潰れてしまったので劇場で一切観てない、だけでなく配信も正直ほぼ手付かずになっています。

『ミッドサマー』
『猿の惑星』(1968)
『インターステラー』
『テネット』
『フリーガイ』
『ヒート』
『シャンチー』
『映像研には手を出すな!』
あと『日常』とかか。

ネトフリオリジナルとかはマジで何も観てない…。

これは、シャレにならんほど寒くなって雪で外出頻度が激減したとか以上に、
ゲーム実況配信とか「いくらでも時間を潰せる動画コンテンツ」にやられてしまってたからかもしれません。
面白いからつい流してしまうんだけど、あまり健康的とは言えない「消費」の仕方であるような気もして。

ゲームを実際にやってるならオッケーなんだけど、「誰かがゲームやってる様子を眺める時間」ってなによ…みたいなのを思わないでもない。
ここはダラダラするぞと決めて観るのは全然いいと思うけど、それによって何か他の、もっと有意義なことをやる時間が圧迫されるのはあまりよろしくない気がしてきた。

こういうのにどう向き合うかは2022の課題です。

あと、友人と話してるとき「この話、前もしたよな」ってならないように気を付けようと思います、マジで。(でもどうやって…?)

来年はもう少し腰を据えて色々やっていきたい。

あとそうだ、日記というか、文字通りの「ログ」をいい加減ちゃんとやりたいと思います。日々を散漫にしないためにも!

「ブログのネタのために何かやる」っていうのはあんまり良い印象なかったけど、だからって何もしないよりはまぁ良いかなと思ったので。

VlogでもBlogでも何でもいいのでとにかく「ログ」、あとで自分で振り返れるように、という感じです。


レイ・ハラカミの名言、

「継続 "だけ" が力なり」

を忘れず、来年もやっていこうと思います。



今年お世話になった皆さん、ありがとうございました。
今年はお会いできなかった友人・先輩・後輩の皆さんも
引き続き、健やかにあれ〜〜〜〜

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