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泣かない蠍は火の星になる
大阪での公演名をこれにした。おそらくもう動かさない。ある種の平穏と鬱の浮き沈みで生きている。投げつけるほどのストレスもないけど、カラダや心を動かしてないことには腹ただしい。さが、それって自分へのもの。自虐をわたしは他人へ向ける癖があり、それがいま不必要だとよわよわしく感じているんだろうね。
このよわよわしいのが大切です。強い意思だとそれはまた方向性を変えただけの攻撃になりがちだからです。
なん
しとねちゃんは女優に成る《15》
しとねちゃん15
序章 サラヴァディ姫とハリボテの城⑤
水泳部。
図書館。
朝の散歩。
ナスカ。
逃げ道は常に確保していた。いじめからの避難所。逃げないで戦ってもみたが味方ほぼなしの戦いに勝ち目はなかった。中学2年のとき、同学年の女生徒が王子駅始発電車の線路に横たわり死去した。いじめが原因で、イゼルローン小学校のときのその子の担任が抗議しに中学を訪れたが、特に大騒ぎにはならなかった。今ならマ
しとねちゃんは女優になる《14》
しとねちゃん14
序章 サラヴァディ姫とハリボテの城④
どうだ。いっこうにサラバディ姫が登場しない。まるでケフカだかカフカだか、カフカか、の作品《城》のように。それもそのはず、ほとんど接点がないお姫様なのである。だが書かないわけにもいかない。その姫との出会いと舞台上での邂逅がなければ、女優というものへの憧れの種をわたしは持つことがなかったかもしれない。ところがそう安安と舞台関連の話題に移行でき
しとねちゃんは女優に成る《13》
しとねちゃん13
序章 サルヴァティ姫とハリボテの城③
暗くなった!まあ、両親離婚のことはいい。よくはないけれど、ここでいくら書いても両親に直接「あれってなんだったの!?」って聞いたほうが速い。なのに聞けてないし、そういう家族の会話ってものが昔から皆無に近いのだ。
母はそれでもまだ話してくれるほうだが、うっかりすると念仏というか呪文を唱えだすし(何かの宗教を信仰している。山岳信?わたしが自撮り
しとねちゃんは女優に成る《12》
しとねちゃん12
序章 サラスヴァティ姫とハリボテの城②
23歳。杵縁ヒロコの劇団「雪姫座」での俳優訓練法のひとつに《自己紹介》なるものがある。名前の通り稽古場で自己紹介をするだけの訓練だが、毎回稽古ごとにやらわれてゆくうちに喋ることがなくなってくる。ルールとして「自分に関係あると思うなら何を話してよい」となっているため、ただひたすら自分が興味あるものや好きなものについて語るのでもオッケーだ