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Creative Chefs Box 2030 「サスティナブル・レストランを実現する上で大事なこと」イベントレポート

皆さんこんにちは!7/28の夜に開催されたCreative Chefs Box 2030のオンラインイベントについての投稿です。

イベントの動画はこちら↓

このイベントは、世界食料デーの10月16日(土)にかけて、SRA-Jが実施する「Creative Chefs Box 2030」の第一弾。持続可能な未来を創るためのマイルストーンとして「2030年の食のあり方」はどうあるべきかを、シェフと消費者が共創しながら、クリエイティブな視点で考え、具体例としての「未来のレシピ」を作り、広めていきます。

記念すべき第一弾は、SRA-J加盟店でもある、広尾にあるレストラン、Ode・オーナーシェフの生井シェフをゲストにお迎えし、Odeでのサステナブルな取組をご紹介いただきながら、サスティナブルレストランを実現する上で大事なポイントをクロストークや座談会で深堀りしていきました。

参加者の方には、事前にOdeのサステナブルスイーツであるカヌレをお送りし、聞いて楽しい、食べておいしい、そんな会を実施しました!

それでは、生井シェフのお話や座談会の中でも特に、個人的に印象に残った部分を抜粋してお伝えします!

1. サステナビリティはクリエイティビティを刺激する

Odeでは、野菜の端を乾燥させパウダーとして料理に使ったり、鰯の骨や頭も食べられるように調理してスペシャリテとして提供したりと、ロスが出ない工夫をしているそうです。参加者の方にお送りしたカヌレも、野菜の端のパウダーを混ぜて作られたもの。一見、サステナビリティ実現のために手間をかけているようにも思えますが、生井シェフはこういった工夫こそがクリエイティビティを刺激し、新しい料理を作り出すためのきっかけになると言います。Odeでは、ヴィーガンのお客様にも対応してコースをお出ししており、肉や魚、卵が使えないという「制限」の中で、如何に美味しい料理を提供するかというのも、よりクリエイティブになれて楽しいと言います。

サステナブルなことや多様性への配慮を「手間」とせず、よりクリエイティブになれるチャンスと捉えて、果敢に挑むシェフの姿は、まさに2030年の食の在り方を体現した存在ではないでしょうか。

2. どうしたらお客様に伝わるかを大事に

生井シェフは、「伝え方」の面でも、様々な工夫をされています。

Odeでは、コースの一番初めに、食材の生産者を紹介するムービーが、お客様に提供されますが、動画での紹介という方式をとったのも、生産者の素晴らしさが、お客様に最も伝わり、イメージしやすい方法を考えた結果だそうです。

また、最後に提供されるお茶「サスTea」も、「これは野菜の端を乾燥させて作った茶葉のお茶です」と仰々しく言われるよりも、サステナビリティとTeaをかけた、遊び心あふれるネーミングで紹介したほうが、お客様が抵抗感なく、サステナブルなものに触れる機会になると考えているそうです。

あえて伝えないのが美徳、という風潮もある中、どうしたらお客様が食のサステナビリティを考えるきっかけになれるか、押しつけがましくなく、食事を楽しんでもらえるかを追求する大切さを感じました。

3. できる事から少しずつ

座談会で上がった「東京のレストランで、カーボンフットプリントを減らす難しさ」という話題から、生井シェフには、できる事から少しずつ、環境や社会のためになる取組をしていくことが重要と教えていただきました。

例えば、コンポストのたい肥を、地方の生産者に使ってもらうのは、難しい。でも、そこでコンポストを諦めるのではなく、排水に変える仕組みのものを導入してみる。地産地消が難しくても、信頼できる知り合いの生産者さんから仕入れる。このように、いきなりすべてをサステナブルにしようとせず、できる事から始めてみることも大切だと言います。

レストランに限らず、私たちも、毎日オーガニックの食材だけを食べたり、プラスチック製品を全く使わないで生活することは中々困難だと思います。しかし、そこで諦めてしまうのではなく、できる事から、始めてみることが大事だと思いました。生井シェフが、「一般のお客様が、馴染みのお店に通い続けることも、レストランの持続可能性の向上への貢献だ」とおっしゃっていましたが、こういった「すぐにできるちょっとしたサステナブルなこと」を、さらに見つけていきたいと思いました。

以上、すべては伝えきれていませんが、Creative Chefs Box 2030、第一弾のイベントレポートでした。

次回は、9/9、19:30~、愛媛のレストラン、SELVAGGIOの北久シェフに、自然との共存やローカルとのつながりについて伺います!愛媛の豊かな自然の中で育った野菜たっぷりなピザを楽しみながら、一緒に2030年の食を考えてみませんか?

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それではここまで読んでいただき、ありがとうございました!



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