ベトナム語から日本語に料理名を訳す時に



こんにちは。ベトナム料理研究所です。私は、ベトナムに住んでいた頃はベトナム料理教室の管理運営手伝いをしていたので、レッスンに使うベトナム語レシピの翻訳や通訳もしていました。

それで、料理の名前を訳すときには、まあまあ困ることがあってすごく長い名前をつけたいなと思うときもありました。
今だって、結構レシピにどう書こうかと悩む時も多々。

特に、まだ 腑に落ちていないのが、お粥。

ベトナムのお粥はバリエーションがたくさんあって、お粥だけの本もあるくらいで、白粥みたいにあっさりしたものからシーフードが満載のお粥もある。
 レッスンなどでご紹介するのはどちらかというと中華粥のように、具沢山で、食事としてしっかりとしたもの。日本で一般的に食べられている白粥とは別物。お粥といえば白粥のイメージが強い日本で、鶏肉、スペアリブ、肉の内臓いろいろ、魚、いか、シーフードなど賑々しい具の入ったお粥のことを、`お粥`と書いてしまうと 具合悪い時に家で食べるもののイメージが払拭できない。

そのため、 `具沢山のお粥`と書いてみたりする。普段の食事なので、ご馳走、というニュアンスは違和感があるし、リゾットのように食べ応えがあるもの。ベトナム語のチャオCháo が リゾット くらい、ポピュラーになるように言い続けるというチャレンジも必要かもしれない。

ちなみに、オンラインの越越辞書では


món ăn bằng gạo hoặc bột, nấu loãng và nhừ, có thể thêm thịt, cá, v v

「米、または粉による料理。薄く、米粒が崩れるように煮てある。肉や魚を加えることもできる。」

とある。`加えることもできる。`どころか、お粥の種類によってはガッツリ入っているけど。

お粥についていえば、おまけのようなもので、鶏肉を丸ごと茹でた時にできた茹で汁で米を炊いて、茹でた鶏肉はサラダにして食べたりするから、そのお粥には具が入っていない(スープ炊きだけ)というケースもあります。

そのため、作る料理によって写真でお見せしたり、具材がいろいろ入っている様を説明文としてつけるなどして、具沢山のお粥 というネーミングのまましばらくはやり過ごそうかなと思っています。

お粥については、どういうものか、というのを丁寧に今度まとめてみます。


ちなみに、次の間借り営業は 私の大好きなスペアリブのお粥です。

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