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【食】壁塗り職人から学んだイギリスの普通茶

イギリスの代表的な飲み物と言えば紅茶。
色々と種類があるので、アフタヌーンティーに行ったらズラリと並ぶティーメニューから「アッサムにしようか、アールグレーにしようか。。。」と迷うのが楽しかったりするものです。

しかし!イギリス家庭で日常的に飲まれているのはどんな紅茶かご存知でしょうか? 
私は渡英当初まったくもって知識がなく、一般的な紅茶の存在について学んだのはなんと家の壁塗に来てくれた職人さんからでした。
今回はそんな私が経験した紅茶にまつわるミニエピソードとイギリスの普通茶についてのお話です。

壁塗り職人から紅茶を学ぶ

さて、前述した通り私がイギリス家庭で一般的に飲まれている紅茶の存在に気づいたのは、家の壁塗りを担当してくれた職人のおじちゃんとの会話がきっかけでした。
失礼ながら「紅茶」というよりは「ビール」が似合う風貌の方だったのですが、休憩中に何が飲みたいか聞いたところ 「普通のティー。」という返事が。
ということで、深く考えもせず家にあったアールグレイをお出ししたら『これは普通じゃないよー!香りついてるじゃん!』と言われ、翌日『これが僕たちが普段飲むTeaだよー。』と家から袋ごとYorkshire の紅茶を持ってきて、しかも直々に作ってくれたのでした。

普通茶(日常的に飲む用のお茶)はUnscented tea (香り無し)という1箱100袋くらい入ったスーパーで買えるBlack tea (ブラックティー)のこと。 そしてブラック と言われない限りミルク入りでOKだとも教えてくれました。
確かに、そのままのブラックティーではかなり濃く、彼が作ってくれたミルク入りの方が美味しかったです。
日本茶も奥が深いけど英国の茶文化も面白そうだなと思った、渡英数カ月目のエピソードでした。

イギリス家庭で普段飲まれる茶とは

そこからスーパーのお茶売場を観察してみると、確かにあるある大容量の紅茶 (普通茶)たち。しかも激安。
イギリス人の友人によると、メーカーとしては Yorkshire, PG, Twining などがメジャーで、どこ家庭でもどれか一つは置いてあるものだそうです。

そして、紅茶と言えば可愛らしいティーカップで飲むイメージがありますが、家ではマグ(マグカップ)で飲むのが基本のよう。日本の湯呑み的存在がマグなのですね。

ちなみに普通茶は芳醇な香りがするわけでも、甘さがあるわけでもない濃い茶色のお茶 (紅茶) で、「ブラックティー」「レギュラーティー」などと呼ばれています。
色だけでなく味も濃いのでミルクや砂糖を入れる人が多いです。

また、工事現場などで職人さんたちが飲む定番のお茶も普通茶だそうで、それは「ビルダーズティー」と呼ばれます (呼び方が違うだけ)。
だから壁塗りのおじちゃんも私が紅茶を出した時は、当然普通茶を持ってきたと思ったのでしょうね。笑。

もちろんイギリスでは他のお茶も人気なので、状況や気分によって選ぶ人もいるとは思いますが、それは日本の家庭で「今日はお客さんが来るから煎茶じゃなくて玉露にしてみようか。気分転換にハーブティーにしてみようか。」というような感覚に似ている気がします。

私はこのエピソードをきっかけにロンドンの自宅ではとりあえず Yorkshire tea を常備し、帰国時のお土産にも有名デパートや専門店の紅茶より普通茶を買って「これがイギリス人の飲んでる紅茶らしい!」と紹介するようになったのでした。
本日も最後までお読み頂きありがとうございました。

Yorkshireはさすがにディカフェもある

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