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マックのマニュアルその8

 前々回、マックフライポテトの細かい数字管理をお話ししました。もう一つあいまいな表現にサービスがあります。マックが大事にするQSCの中で一番あいまいなものがサービスです。

日本でサービスというと、おもてなしという表現があります。東京オリンピック招致のプレゼンテーションで滝川クリステルさんが使い話題になった言葉です。


滝川クリステルのおもてなし

https://olympics.com/ja/news/%E6%BB%9D%E5%B7%9D%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%AB%E3%81%95%E3%82%93%E7%B5%90%E5%A9%9A%E3%82%92%E7%99%BA%E8%A1%A8-ioc%E7%B7%8F%E4%BC%9A%E3%81%A6%E6%9D%B1%E4%BA%AC%E4%BA%94%E8%BC%AA%E6%8B%9B%E8%87%B4-%E3%81%8A-%E3%82%82-%E3%81%A6-%E3%81%AA-%E3%81%97


おもてなしの日本での定義

https://www.omotenaship.co.jp/omotenashi-organization/what-omotenashi/


日本の「おもてなし」は、茶道から来ており、目配り、気配り、心配りだと表現していますがちょっとあいまいですね。英語では「ホスピタリティ」Hospitalityですがこれもあいまいです。

日本の茶道は戦国時代に千利休が始めたもので、戦乱の中で二度と会えないかもしれないという気持ちで接した真心を、一期一会といい、真剣で緊張感あふれる心のこもった接遇です。でも一期一会の堅いサービスで気持ちがこもらないと、慇懃無礼になる危険があります。

 私はホテルに泊まるのはハイアットやヒルトン、マリオットなどの米国系のホテルの気楽で融通の利くサービスが好きなのです。

日本のホテルチェーンは、鉄道会社や建設業が経営するのが多く融通がきかない固いサービスです。帝国ホテルは以前はバス会社の国際興業(現在は三井不動産)が出資、ホテルオークラは大成建設が出資、ホテルニューオータニは鉄鋼業の大谷工業、プリンスホテルは西武鉄道、JR東日本ホテルのメトロポリタン、阪神鉄道のリッツカールトンホテル、小田急のハイアットリージェンシー、などです。

 私は観光地のホテルに行くときは休日・祭日が多く、道路が混むので、早めに出ます。思ったほど混んでいないときは早めにつきます。

外資系のホテルは部屋が空いていれば、アーリーチェックインと言って早めに入れてくれます。チェックアウトは、国内資本ホテルでは10時とか11時と早いのですが、米国系ホテルは基本12時チェックアウトで、次の客がなければ1-2時間のレイトチェックアウトを無料でしてくれます。

しかし国内の鉄道系や建設系のホテルは融通は利かず、アーリーチェックインは不可、レイトチェックインは有料です。日本の旧ホテル御三家といえば、帝国ホテル、ホテルオークラ、ホテルニューオータニなどです。

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