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マックのマニュアル 15

 ハンバーガー大で、次に凄いと思ったのが、マーケティングHUです。ご説明しましょう。
 マーケッティングというと、髪を伸ばした広告宣伝代理店の社員がわからない、英語でまくしたてる、別世界のものと思われがちです。
マクドナルドは米国だけでなく、ヨーロッパ、東欧、東南アジアという、歴史、文化、政治体制が異なる地域に店舗展開している。国によってマーケッティングのあり方が異なるのです。
マクドナルドの運営に携わる人たちは、やがて世界各国の経営トップになります。マクドナルドの広告宣伝は売り上げの5%をこえる莫大な金額で、経営トップもその使い方の知識がないといけないのです。

 マーケッティングにはテレビコマーシャルの使い方と店舗展開の手法を熟知しなくてはいけません。もちろんコマーシャルの作成や、テレビコマーシャル出稿の作り方は、広告宣伝会社に任せればよいのですがが、管理できる知識が必要なのです。テレビコマーシャルでは日米はよく似ていますが、それでも微妙に異なります。
この暑い夏はビール会社にとって売り上げを大きく伸ばす大事な時期で、ビールをうまそうに飲み干すテレビコマーシャルをよく目にします。日本のビールのコマーシャルではビールをグラスになみなみと注ぎ、うまそうに飲み干します。
しかし米国のビールのコマーシャルでは人がビールを飲み干すことはできません。米国は清教徒が移民し建国した国で、結構宗教上の戒律が厳しいのです。日本は仏教徒で飲酒に規制はありません。僧侶も般若湯と言って日本酒を飲めます。日本ではこの暑い中、海水浴場の浜辺で飲んでもよいし、街角の自動販売機でビールを買い、歩きながら飲んだりできます。駅のホームで飲み事故を起こすことも多いのです。
米国では歩道や、海水浴場でなどの公共の場で飲酒すると罰金を科されます。米国の映画を見ていると、紙の袋に入れて何かわからないようにこそっと飲む姿がありますが、あれが警察の目を逃れる方法です。海水浴場や公園には、バーベキューエリアの設定があり、誰でも使えるバーベキュー機器を置いていますが、その場所のみ飲酒は可能です。
昔、禁酒法時代があり、酒の製造・販売・飲酒は禁止だったことがありましたが、それが厳格なキリスト教の影響です。(カトリックはワインを飲むことはできます)
米国のビールにバドワイザーという有名ブランドがあります。本社がセントルイスで巨大な工場があります。
ある日曜日にセントルイスを訪問し、暑いのでバーに入ってバドワイザービールを注文したらないというではないですか。近くに大工場があるじゃないと言ったら、日曜日はお酒の販売ができないというのです。日曜日は安息日で、お酒の販売ができないのです。このようにキリスト教徒の多い州ではドライステーツと呼ばれ南部に多く、お酒の販売は現在でも禁止されています。
https://news.nissyoku.co.jp/restaurant/grs-216-0004
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A6%81%E9%85%92%E9%83%A1
https://tabizine.jp/2017/03/07/129929/2/

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