ファストカジュアルその4
今回は、カジュアルレストランとファストカジュアルの違いを分かりやすくご説明しましょう。それと地域限定の元気なファストカジュアル店をご紹介しましょう。
米国の中華料理のカジュアルレストランでP.F.CHANNG's china bistroというチェーンがあります。そのファストカジュアル業態が2000年7月にアリゾナに開店したPei Wei Asian Diners です。China Bistroはフルサービスの重装備のレストランであり、一つの町に1店舗以上開店すると自社内競合を引き起こす。そこで、China Bistroの周囲にカジュアル業態のPei Weiを衛星店として配置しようと言う考え方です。
1)中華料理カジュアルレストランのファストカジュアル化
P.F.CHANNG's China Bistroは米国人好みの中華料理を出すカジュアルレストランです。米国には中国人の移民が多く、本格的な料理を出す中華料理店も多いのです。中国人が経営する中華料理店は移民中国人の従業員が多く、英語が通じない場合が多いと思います。味も、広東料理が多く米国人にはちょっと物足りないのです。また、中華料理はグルタミン酸などの旨味調理量を大量に使うのも米国人には敬遠される理由です。本格的な中華料理店で出すお酒は、ビールの他は、紹興酒や、白酒のような馴染みのない中国酒です。米国人の好きなワインやカクテルなどはありません。デザートも甘党の米国人には物足りないのです。
そこで、P.F.CHANNG's China Bistroは店舗のデザインと雰囲気だけ本格的な中国風にして、米国人向けの味付けの料理と味付け(上海料理や北京料理風で甘く濃い味付け。日本に進出したパンダエクスプレスを食べるとわかります。)、雰囲気(従業員に中国人を使わない)、お酒やデザートを米国人向けにする(豊富なカクテルと美味しいワイン、見た目に驚く巨大なデザート)等のコンセプトで店を作ったのです。
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