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結局、fondesk(電話代行)はISの敵だった?味方だった?【IS座談会レポート】

こんにちは、電話代行サービス「fondesk」運営チームです。

新型コロナウイルスが蔓延し、世の中の働き方が大きく変わり始めた2020年4月。各社がテレワーク対応に迫られて、電話代行サービスを利用する企業も増えてきたタイミングでした。そんなタイミングに公開されたのが、こちらの記事です。

インサイドセールスの第一人者であるビズリーチ・茂野さんに書いていただいたこの記事。記事中では「電話代行はすべての人にとってプラス」と結論づけて頂いていました。つまり、fondeskはインサイドセールス(IS)にとっても味方だ、というのが茂野さんのご意見です。

では実際に、fondeskはISのみなさんの味方になれたのか……?新型コロナウィルスに翻弄されたこの1年、インサイドセールスの現場で働いてきた3名の現役IS担当の方々にお話を伺いました!

座談会にご参加いただいたISの皆様

株式会社SmartHR インサイドセールス リーダー 印南 貴弘 様
新卒で人材業界に就職。IT業界専任の人材紹介と学生インターン事業の立ち上げ・運営を行う。広告代理店へ転職し、合弁会社の立ち上げに参画。ITベンチャーに転職し、IS・FSを兼任。九州エリアの責任者を務める。2020年6月より株式会社SmartHR に参画。インサイドセールス部門にて、ミドル領域を管掌。
人事向け組織改善コンサルティング インサイドセールス 山下 真悟 様
大学卒業後新卒で入社した企業にて2年間ISに従事。その後FSに異動し、主に大手企業の人事に対して組織改善に向けたソリューション提案を行っている。
バイブルはやはり『白本』と『黒本』。
LAPRAS株式会社 セールス 矢田貝 栄治 様
2016年新卒として株式会社Loco Partnersに入社。宿泊予約サイトReluxのフィールドセールスとして高級旅館・ホテルに対しての営業活動に従事。2018年12月より同社関西拠点の立ち上げ。その後同社のKDDIグループへの参画を経て、2020年5月よりLAPRAS株式会社に転職。インサイドセールスチームの立ち上げを行いつつ、現在はフィールドセールス、マーケティング、代理店セールスなどを兼務。

座談会主催者(インタビュアー&聞き役)

株式会社うるる 執行役員 fondesk事業部管掌 脇村 瞬太
2011年入社、シュフティ事業部長や事業戦略室室長などを歴任後、新規事業「fondesk(フォンデスク )」の立ち上げを担当。
リリース後約2年で2,000社を超える有料契約を獲得。クラウドワーカーを活用した「バックオフィス業務のDX化」を推進する。

コロナ禍で感じたIS業務へのネガティブ・ポジティブ変化

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脇村:みなさんのお話をここまで伺うと、コロナ禍が及ぼした影響は、全体的にネガティブなものが多かったんだろうなと感じます。fondeskの契約件数はこの1年で2500件まで増加。電話代行サービスのユーザー数が伸びたことで、ISのみなさんの業務にはどのような変化があったんでしょうか?また、顧客が電話代行を使っている場合の攻略法はお持ちですか?

印南:直接電話できないことでリードタイムが延びてしまうので、KPIを追う立場からすると正直辛かったです(笑)。かと言って、電話代行に対する攻略法があるわけでもなく。顧客に何を伝えれば価値を理解してもらえるのか、納得してもらいながら話を進めるにはどうしたらいいのか、と考え続けています。顧客に対して誠実に向き合っていくことだけが、現状の突破口ですね。

脇村:電話代行がKPIを積みにくくしている……聞いていてつらくなってきました。山下さんはいかがですか?

山下:ISの立場だと、電話代行にポジティブ要素を見出すのは難しいですね(笑)。ただ、攻略できればチャンスにもなりうると思っています。従来であれば、営業電話をかけてもすぐに切られてしまい、その電話はなかったことになっていました。しかし電話代行サービスが電話内容をチャットに残してくれることで、相手に見られるチャンスは増える。どんな伝言を残すか次第で、活路を見出せるんじゃないでしょうか。

印南:電話をストック情報に変えられた点は良い変化ですよね。普段の架電では、平均接触率30%ほどなので、電話をかけた時間の70%はムダになってしまいます。でも電話代行があれば、すべての電話を資産化できる。その点はISにとってポジティブに働くと思います。

矢田貝:私も印南さんの意見に同意です。弊社の場合は、fondeskユーザーだからこその攻略法を持っています。ひとつは、アプローチすべき担当者を調べておき、具体的な担当者名を伝えること。fondeskさんはメンション機能があるので、特定の人宛だと必ず誰かに見てもらえるんです。

もうひとつは、気になる伝言を残すこと。「先週やりとりさせていただいた件」など、伝言を見た方が「折り返してみよう」と思うようなメッセージを、顧客ごとに考えるんです。逆に、「進捗伺いのため」などは絶対にNG。見てもらえさえすれば、確実に担当者の方に伝わるのは強みだと思います。

裏を返せば「fondeskのチャンネルは営業電話ばかり」という認識ができているので、メンションがない限りはあまり見ないかもしれません。

脇村:具体化・個別化がポイントなんですね!

コロナワクチン普及後、IS業務はどう変わっていくか?

脇村:今後、新型コロナウイルスのワクチンが普及することで、IS業務はどう変化するとお考えでしょうか?またすでに準備されていることがあれば教えてください。

山下:営業職は、オンラインとオフラインに二極化すると思っています。オンラインだけだと組織内でのナレッジシェアに限界があるので、オフラインに戻る企業も出てくるでしょうね。

脇村:なるほど、確かにそうかもしれませんね。矢田貝さんはいかがですか?

矢田貝:企業としては、フル出社に戻す、オンラインとオフラインのハイブリッドにする、フルリモートを継続する、のいずれかに分かれると思っています。弊社のターゲットであるIT企業はフルリモートがしばらく続く企業が多いと読んでいます。

そのためISは、一度接触した顧客のCVR(商談・受注への転換率)を上げられるよう工夫が必要です。電話がつながったときにどれだけ商談数を増やせるか、どれだけ受注につなげられるか。そしてチームとしてどのようにナレッジを共有していくかという点にこだわっていくつもりです。

今後は電話以外の方法を含めた複数の手段を使いながら、「ISが購買プロセスにいかに入り込んでいくか」ということも考えていかなければならないでしょうね。

脇村:1回の接触の質を上げていくということですね。SmartHRさんは、レガシーな企業や地方の企業にも広まっていますよね。印南さんはどんな予測を立てていますか?

印南:非IT業界や地方企業は繋がりやコミュニケーションを重視する傾向が強いので、フル出社の割合は増えてくるでしょうね。

また、ワクチンが普及すれば、コロナ禍で打撃を受けていた業界が再び動き出すと考えています。状況の変化に対応して、営業はターゲット業界を変える必要があるかもしれません。

【結論】fondeskはISの敵でも味方でもない!

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脇村:ここまでお話を伺った感じだと、「fondeskはISの敵だった」という結論に至ってしまいそうですが(笑)、茂野さん記事の「fondeskはISの敵だった?味方だった?」について、みなさんのご意見を教えてください。

矢田貝:fondeskを上手く攻略できれば、確実に伝言を残せるというメリットがあるので、ISの味方になるはずです。「顧客の状況を捉えてどうアクションするか」というISの本質を忘れず、電話代行とは向き合っていくべきだと思います。

fondeskユーザーの立場※としては、全企業におすすめしたいです!必要のない電話に対応すると仕事のパフォーマンスは下がってしまうので、それを低価格で引き受けてくれるfondeskはもっと広まってほしいですね。

※LAPRASさんは自社でfondeskをご利用中です。

山下:私は、そもそも「敵か味方か」という話ではないと考えています。ISもfondeskを使いこなさなければならない。多くのお客様が電話代行を使っているという前提で良いアクションを取れれば、fondeskは確実に味方になりますし、ISの成果にもつながるはずです。

印南:fondeskはISの敵でも味方でもないというのが、私の正直な回答です。今は時代の変わり目。時代が変われば常識も変わります。その変化にどう適応するかが営業の腕の見せどころだと思うんです。次なる営業方法の進化は、電話代行をハックすることですね。

情報を簡単に入手できる時代なので、企業はより良いものを作っていかなければ生き残っていけません。私たち営業も、30年前と同じ営業手法ではダメなんです。時代の流れとそれぞれの顧客に合わせた提供の仕方を考えていくことが、何より大切だと思います。

脇村:最後の最後に救われた気がします……!私たちはISのみなさんの苦労を作ってしまったのかもしれませんが、今後も私たちのお客様と向き合って提供を続けていきたいと思います。ありがとうございました!

まとめ

結局、fondesk(電話代行)はISの敵だったのか、味方だったのか。今回の座談会メンバーのみなさんの結論は「fondeskはISの敵でも味方でもないが、きちんとハックすれば味方にできる。」というものになりました。非常にストイックで、どんな状況でも前向きであり続けるISのみなさんだからこそ、このような結論に行き着いたのではないでしょうか。

議論途中までは苦しい立場になりつつあった fondeskですが、これからもすべてのオフィスの味方としてお役に立てるように、サービスを育てていきたいと思います。

座談会にご参加頂いたISのみなさん、本当にご協力ありがとうございました。