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指名検索数が1年で30倍!? fondesk流記事広告マーケティングの極意

こんにちは!fondeskの井旗です!

今回は、fondeskのマーケティングに欠かせない施策だった、「記事広告」を成功させるポイントについてお伝えします。

私たちfondeskは、2019年2月に電話代行SaaSとしてfondeskをリリースし、約1年半で1,500社を超える企業様にご利用いただくサービスへと成長しました。
その成長の裏には、記事広告が大きな役割を果たしていたと言っても過言ではありません。
そんな記事広告施策の勘どころを皆さんにシェアするために、事業責任者の脇村にインタビューしてみました。

1. 長期的な指名検索数の増加を目標に、「指名検索の山」を作りにいく

井旗)最初に、脇村さんが考えていた「記事広告の狙い」と「記事広告マーケティングの戦略」を教えてください!

脇村)
fondeskでは、記事広告の目標を「指名検索数の増加」においていたね。記事広告を出稿する前と後で、どれくらい指名検索数が増えたのかを見ていくようにしてた。

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(fondesk指名検索の伸び)

井旗)指名検索数をグラフ化してみたのですが、約1年で指名検索数が30倍以上になっていますね。

脇村)
そうだね。指名検索がグッと伸びている月の前後では、記事広告を出稿していたんだ。
だいたい3ヶ月に1回くらいは記事広告を出稿して、指名検索の山を作ることをしていたよ 。

これは、テレビCMで有名なビズリーチさんやラクスルさんのセミナーで「数ヶ月に1回など、継続したサービス認知のタイミングがある状態を作ると、コスパよくだんだん指名検索数が引き上がっていく」という話を聞いてね。「これは記事広告でも同じことが言えるんじゃないか…?」と思って応用したんだ。

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井旗)fondeskは狙い通りの結果を得られましたね。リリース初年度の昨年だけでも8つ記事広告を出稿しましたが、脇村さんが考えるfondeskのマーケティング戦略ってどのような感じだったのですか?

脇村)
前提として、fondeskは認知・啓蒙から始め、認知の広がりと両立してサービスも成長させないといけないと思っていたんだ。

というのも、電話代行自体は何十年も前からある業界なんだけど、具体的なサービス名を認知している人・利用したことがある人というのはあまり多くないと感じていて。

だから、電話代行サービスのマーケティングをする時に、悩みになるのは顧客獲得ができる検索キーワードの総量が少ないことだって考えてた。多くの事業でリスティング広告に予算を割くのは定石だと思うんだけど、CV獲得できる検索キーワードの総量が少ないと顧客獲得は増やせないんだよね。ニッチ分野のBtoBサービスだとこういうパターンは多いと思う。

井旗)確かに、自分がウェブ広告運用を任された時に最初につまづいたポイントがリスティング広告でした。全然ユーザー獲得ができなかった…

脇村)
そうなんだよね。そうなってくると、まずはターゲットとなる人の関心の幅を広げて業界を認知してもらうとか、関心が大きいセクターと業界の紐付けを作るということが大事になってくる。

だからまず最初に、スタートアップの人との関係軸を作るために、「スタートアップに朗報」という形で、

・fondeskという電話代行サービスが存在すること
・1万円で電話業務をなくし、業務に集中ができるようになる

ということを、LIGさんの記事を通して知ってもえるように書いてもらった。

井旗)fondesk最初の記事広告、LIGのづやさんのインパクトが凄い強くて面白い記事でしたね。見てもらえるだけじゃなくて、fondeskを理解してもらえる記事だと思いました!

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脇村)
そうだね。記事読者が電話の課題を自分ごと化して、自社で利用検討できるサービスと認識してもらわないと、検討するまで行きつかないんだよね。

記事広告は1回やるだけだと成果はかなり限定的になってしまうと思う。1回の記事広告で刺さらなかった人には、今度は中身を変えてアプローチしないといけない。
fondeskの場合は、記事広告を「業務効率化」「集中力」「DX」みたいな社会的に大きなテーマや業界と紐付けて記事を書いてもらうことを続けていたのはそういう理由からなんだよね。

1年間、記事広告を出し続けて思ったのは、多層的に、いろんな切り口からPRする必要があると感じたよ。

▼今まで出稿した記事広告例

※fondeskのマーケティングについて、詳しくは才流さんの記事でも紹介していますので、もしよければご覧ください。

2. 半年以上の長期視点で捉えると、記事広告はROIが合う優れた施策

井旗)実際記事広告を出稿する時には、売り上げに貢献する施策となるかが重要かと思いますが、記事広告は直接貢献し得る施策でしょうか?

脇村)
結論を言うと、直接貢献し得る施策だと思うよ。

記事広告の良さの1つに、「検索に残る」っていうのがあると思っていて。
例えば、さっきのLIGさんの記事は2019年の3月に公開したんだけど、初月に獲得できた顧客数でいうと数件だった。
でも、公開初月からコンスタントに毎月数件ずつ獲得できる記事になってるよね。

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(LIGブログ経由の契約件数推移)

脇村)
例えば、LIGさんの記事に100万円投資したとして。
fondeskとしてはLIGさんの記事経由でユーザーを10件くらい取れればいい施策だったと評価できる。
実際1年スパンで見ると、3~4ヶ月でROIが合うくらいユーザーが獲得できて、それ以降はユーザーを積み上げられるすごい獲得効率がいい施策になったよね。

記事広告は、短期でROIが合う施策じゃなくて、長期的に獲得が進む施策なんだ。これは記事広告を担当する人が思い描くイメージとギャップがある点かもしれないけど、記事公開から1ヶ月程度を成果計測期間にすると、多くの記事広告が「ROIが合わない」と判断されてしまう可能性が高いと思うな。

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3. 記事広告の成果は、「メディア選定」と「記事の狙いの具体度」で決まる

井旗)脇村さんが考える、いい記事広告を作成するポイントってありますか?

脇村)
ポイントは大きく分けて2つあると思うよ。

1つ目は、メディア選定。
記事広告の良し悪しは、メディア選定で半分決まると言っても過言ではない!見るべきポイントは以下かな。

①ターゲットとしたい人が読者かどうか
②更新頻度が高いメディアかどうか
③トラフィック量は多いか
④ライティング力があるか
⑤記事の中身はコントロール可能か

「⑤記事の中身はコントロール可能か」について、これは一概にコントロール可能な範囲が広すぎてもいいとは言えないと思う。
依頼側の意見が通り過ぎてしまって、読者に響かない記事になってしまう可能性も含んでいるからね。
コントロール可能な箇所が、例えば、誰かをアサインして記事の中に出演してもらうのかそうでないのかでも、成果に大きな違いが出てくると思うんだ。

井旗)NewsPicksの記事では、才流の栗原さんとJINSの井上さんの対談記事でしたね。

脇村)
そう。NewsPicks記事の狙いは、「オフィスの集中力を改善するならfondesk」ということを伝えたかった。

「電話って集中力の敵だよね」とか、「電話って相手都合で時間が搾取されがちだよね」っていう意見の人が増えてきていて、一部その考え方が受け入れられつつある。ホリエモンさんとか、田端さん、Microsoftの澤さんなんかも同じ考え。

こういう考えを改めてリフレインして、「あぁ〜、私たちもそういう環境だわ」「あるある、わかる〜」って共感を呼びやすいように企画した記事だったんだ。
集中力と言えばこの人!っていう、才流の栗原さんとJINSの井上さんの対談のなかで、「オフィスはなぜ集中できないのか」というホットな話題をテーマにした記事を書いてもらったんだよね。

ポイントになるのは、読者になる人たちが「集中力があってハイパフォーマーって認識している人」に対談してもらった、ということ。栗原さんも井上さんも、めちゃくちゃストイックなハイパフォーマーとして認識されているから、出演してもらえてよかった。

「⑤記事の中身はコントロール可能か」は、例えばこんな感じで企画段階から先方と議論して一緒に企画を作っていけるといいと思うな。

2つ目は、記事広告の狙いを具体的に持っておくこと。
これはもうそのままの意味で、「読者は記事を読んだ後こういう状態になって欲しい」と言うのを、担当者に事前に伝えられるかどうか。
この企画段階で、記事広告の勝負はだいたい決まると思っているよ。

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4. 社内アセットがない企業、新規事業にオススメの打ち手

井旗)ありがとうございます。最後に、記事広告はどんな企業にオススメですか?

脇村)
fondeskみたいに、ライティングやメディアのアセットがない企業で、急成長させる必要がある事業であれば、やらない手はないと思うよ。

fondeskは戦略的にいち早く認知・想起が欲しかった。でも、新規事業だから1からオウンドメディアを立ち上げるリソースはなかったし、外部に委託していい記事を作って拡散してもらう方が、取るべき打ち手として最適だったんだ。

逆に、既存事業でオウンドメディアの立ち上げ、運用のノウハウがある会社は、記事広告を作るよりも自社で作れるに越したことはないよね。記事広告に投資するよりは、別のところでチャレンジをした方がいいと思うな。

5. まとめ

記事広告施策について、fondeskのマーケティング戦略と交えながらお伝えいたしました。

検索キーワードの少ないBtoBサービス、特に新規事業をやられている方には、ぜひ検討してほしい施策だと思いました。
私自身、fondeskのウェブ広告運用をしているときに、広告でなかなかユーザーの獲得が進まないことが大きな課題となっていました。
今になってよくよく考えると、世間の認知や需要がないのに、サービスに近しい検索をしてくれたり、広告に興味を持ってもらうのは厳しいと思います。

記事広告は、媒体によっては数十万円で始められるところもあるし、脇村が掲げる記事広告のポイントを抑えて出稿ができれば、新規事業のいいスタートが切れそうですね!

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以上です!

fondesk