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結局狂っていたのは誰?【「エクソシスト」鑑賞レポ】

友人が最近映画見てるらしく、その中で気になったエクソシストをみてみた。

全体を通して下記の印象が強い

  • 何かが起こりそうな静けさになる瞬間がある

  • テンポの早い展開の切り替え

  • 青空や血など鮮やかな色使い

特に最後の色使いについて、発掘のシーンと教会が出てくるシーンで特に思った。
前者は砂漠っぽいからそんな風に見えるか〜って感じだが、後者についてはショッキングな表現で心を掴まれる、不穏な空気を感じさせる効果があるように感じた。

また、遊戯王で流れるBGMとこの映画の主題歌がかなり似ていて懐かしい気持ちになった。

あらすじ的には結構シンプルな気がする

女優の一人娘リーガンが悪霊に取り憑かれる

リーガンは父親が一切出てこないし、母親も仕事で忙しくて天井裏でねずみじゃないなにかの物音に悩まされてる。
下記2つの線があるのかな〜という仮説。

  • 愛情が足りてなくて、悪霊に付け込まれて取り憑かれたのか

  • それとも悪霊に取り憑かれたふりをしてかまってほしかったのか

後者だとしたら首が360度まわってたりしたから怪しいかも。
ただ、その演出自体が周りの人間の幻覚である可能性もある。
シャッターアイランド的な、どちらが狂っているのかっていう。

大体の登場人物も闇を抱えているから、各々が向き合いたくない現実だったり、トラウマっていうのをリーガンに投影している可能性もあるかも。
他の考察サイトもみた感じだと、何となく愛情が足りて無くて悪霊に付け込まれて、でもベースの欲望は自分の望み通りみたいな。

母親に攻撃したり、母親と仲が良い映画監督を殺したり。
メリンを殺したのは特に理由がない感じになるけどあれば心臓発作の延長だから仕方ないのか?
それとも悪霊のパワーが過多になっていた可能性もありそう。

悪霊を神父のデミアンとメリンが退治する

デミアンは精神病を患った母親の死に目に会えず公開していてそれとリーガンをダブって見えてしまう時があるっぽい。
メリンは冒頭の発掘調査で悪霊の親玉みたいな人形を掘り当てていて、心臓病を患っている。

名作と言われる所以を完璧に理解できたわけじゃないけど

  • ストーリーで不気味さだったり

  • 演出で人間の暗いとこを明るみに出していたり(リーガンを母親と錯覚するデミアンのシーンとか)

  • 爆音とかではなく、静けさと普段の音量のコントラストで不穏さを醸し出して観客を不安にさせるようにしていたり

  • 印象的なBGMを短いところで効果的に使っていたり

  • 最後まで出てこないリーガンの父親や明かされなかった天井裏の異音とか、ストーリーの拡張性を観客に委ねさせる構成だったり

上記のようなところが評価されているのかなあ、と感じた。
びっくりさせる音とか、パワーで押し切るだけじゃないところに海外のホラー映画らしくなさを感じた気がする。
派手な演出はなくて、含みのある恐怖や本筋以外の人間性とかを感じさせる、味わわせる映画だった。緑のげろは量多すぎて面白かった🤮

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