発達障害と詐欺~ホスト編~


ホストにはまる女性たち

今回、このシリーズを書くにあたり、様々な詐欺について調べたり、話を聞いたりしたがその中でも相当悪質・かつ、自分が今20歳前後だったらハマるリスクが本当に高いな、と思ったのがこの詐欺だ。
今年から大学や社会人で上京する、上京ではなくても仙台や札幌、福岡といった繁華街にお子さんがお引越しされる、という方はマジで気を付けた方がいいと思う。
これがどんな詐欺かというと、「女性を恋愛感情で依存させ、恋愛感情つけこみ、借金をさせて違法行為で回収する」のだ。
恋愛感情につけこんだ詐欺はマンション投資や、指輪を買わせるなど昔から古典的な手口ではあるものの、この方法は組織ぐるみで女性を騙し、借金の回収方法まで最初から段取りされていることが特徴(?)だ。
手口はネットに散々書かれているものの、改めて発達障害者が危険だと思うことを書いていく。

典型手口

最近多い手口としてマッチングアプリにホストだということを隠して登録し、交際がスタートしてから「実はホストなんだ」と打ち明けて「お店に遊びにおいでよ~」と遊びに行ったが最後、ホストクラブではイケメンが女性と相手のホストを「公認カップル」扱いをしてくる。さらに、ホストは他のお客さんにも呼ばれていくので、そこでライバル心がメラメラと燃える仕組みになっているようだ。
”彼氏”に「No.1ホストになりたい」や「ラスソン(※その日売上が1番だったホストが最後に歌えるらしい、プロでもないのに誰がそんなもん聞きたいんだ)を歌ってみたい」などと言われたら”ツケ”で高いお酒を入れてしまうだろう。しかも他の女性にもとられたくないし。
”ツケ”が到底返済出来る金額ではないが、そんなこと親にも(普通)言えない、どうしよう…となっていると、「割のいいバイトがあるんだけど…」と当の”彼氏”が持ち掛けてくる。そう、風俗や時には違法行為だ。違法行為はS○X関連だけではなく、「銀行口座を作って渡す」という、マジのアウト行為も紹介されることもあるようだ。もちろんその口座は振り込め詐欺などに使われる。
はっきり言って銀行口座を作って渡したら人生が終わりだと思った方がいい。違法口座を作った履歴は金融機関に共有されて、もう口座を作ることは出来ないだろう。そしたらこの後就職しても「銀行口座ありません」となると、「え、なんで?」「実は…」で懲戒解雇の可能性すらある。
そのくらい、恐ろしい行為なのだ。
”ツケ”が女性の普通の稼ぎでは払えない、とわかっていて”彼氏”はお酒を頼んでほしいと依頼してくる。回収方法は違法行為(もしくは、風俗)と、そこまで計算して最初から近づいてくるのだ。

恋愛依存にさせるまで

ここまで読んで、「いくら彼氏でもそんなこと言う人と長く付き合いたいの?」と思ってしまうかもしれない。
これがこの詐欺の怖いところで、「自分は大丈夫」と思っていても、いざその状況になるとハマってしまうのだ。まず、女性は20歳前後と若い子が多いこと。その年齢だと過去にモテなかった子の方が多い。これは卑下する必要は全くなくて、綾瀬はるか・中谷美紀並みの美人でない限り普通はモテない。そこで見た目が好み(マッチングアプリは見た目が好みじゃないと右スワイプしない)、トークも上手い、エスコート上手の彼氏に毎日のように「好き」「かわいい♡」と言われるとハマってしまうのだ。
この期間がいわゆる「育て」と言われる期間で、この期間に尽くしまくることで、その後どんなにひどい対応をしても「あの時の彼に戻ってくれるはず」「あの時の彼が本当の彼」と思ってしまう。
これは結局のところ「初めて感情を揺さぶられる経験」なんだと思う。恋愛経験自体は過去にあったとしても、そんなにグイグイと来られたり、お姫様扱いしてくれたり…ということを普通の彼氏からはされない。(だから奴らはホストなのだ)。
そうすると感情が大きく上振れするのだと思う。
そこから、”彼氏”がいなくなってしまうかも、という恐怖は天国から地獄へ落ちるような感覚だろうし、彼氏に「夢を叶えてほしい」と言われると「自分にできることは何かないか」とすっごく考えてしまうんじゃないかと思う。

発達障害危険ポイント

セルフネグレクト

発達障害者はセルフネグレクトの傾向があるようだ。セルフネグレクト、とまではいかなくても髪を乾かす・歯を磨くなど自分のための習慣化が苦手な方は多い。そのことから、着ている服や持ち物がボロくなっていても気づかない。それを見たホストに「この子はいけそう」とつけこまれてしまう。

自信のなさ

発達障害の女性は、幼いころから「だらしない」「トロい」などと言われ、自尊心が同年代と比較して低い場合が多い。そこに自分のことを100%受け入れてくれて肯定してくれる(ように見える)イケメンが現れたら、依存してしまう。前のnoteでも書いたが、自信のなさ、それ自体よりもそれに付随する副作用に問題があるのだ。
そして、ホストをやっているような奴は、そういった自信を失っている女性をかぎわける嗅覚に異様に優れている。自信のなさは嫌なやつを引き寄せてしまうのだ。

強い衝動性

発達障害者で「衝動性が強い」傾向がある方は多いと思う。この衝動性により、ライバルに負けたくない!!シャンパンもう1本!と追加してしまうことは十分考えられる。さらに、「彼を助けなきゃ!」と思ったときにリスクを省みずに違法行為に手を染めてしまうことが多いのではないだろうか。
「衝動性が強い」というか、衝動性が抑えられない。
ホストクラブまで行ってしまった後はこの衝動性が嫌な仕事をしてくる。

出来る対策

1番の対策は、こういった手口を知っておくこと、ヤバそうな場所には近づかない、ヤバそうな奴には近づかないに限る。だが、道を歩いているときに声をかけられたり、マッチングアプリでマッチしてしまった人から打ち明けられることもあるだろう。
その対策としては月並みすぎるが
・見た目をみすぼらしくしない
・衝動的に借金を背負ってしまったら弁護士に相談する
の2点だ。

見た目をみすぼらしくしない

UNIQLOでいいので毎シーズン新しいものを購入する。日焼け止め+パウダー+眉+チークでいいので、毎日メイクをする。
経験上、特にバッグと靴がボロいと舐められてキャッチにも声をかけられやすくなる。UNIQLOでトップス×3、ボトムス×3、無印良品でスニーカー×1、バッグ×1を毎シーズン購入しよう。20歳前後の女性ならそれで充分可愛いし、新しいものを身に着けているだけでちゃんとしたオーラが出る
服3,900円×6+バッグ3,990×1+靴3,990×1=31,380円は毎シーズン投資する価値がある。
これを読んでいらっしゃるお母さまがいたら、ご息女には毎シーズン服買い替えろ、と伝えていって損はないと思う。

衝動的に借金を背負ってしまったら弁護士に相談する

それでも、ホストクラブで衝動的に借金を背負ってしまったら、弁護士に相談しよう。親にも言えない、恥ずかしい、自分でどうにかしなければ、と思うかもしれないが、それこそがホストの手口だ。
風俗も人間の尊厳を傷つけられる行為だが、違法行為は本当に一生を台無しにしてしまう。下手したら就職も出来ないし、一生海外にも行けないかもしれない、20歳の若気の至りには痛すぎる代償だ。
弁護士の先生は各地にいらっしゃるし、無料相談もある。5000円程度の相談料がかかる場合もあるが、5000円で今背負ってしまった借金をどうにかする算段が出来るなら安いものだ。そもそも、そのツケだって支払義務が本当にあるのかも怪しいのだし。
自分でどうにかしようと思ってホストのいいなりに「バイト」をするのだけは本当にやめてほしい、心からのお願いです。


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