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GEVO社 量産化の課題

皆さんこんにちは!今回の記事ではGEVO社の課題と方向性というテーマでお話させて頂きます。令和2年12月だけで私は同社のトレードにより、100万円以上儲けさせて頂いてます☺️
まだこの会社について良く知らないよという方はぜひ過去の記事を読んで下さい。

GEVOの事業内容について(前編) https://note.com/fomal/n/n21a402f2ca9e

GEVOの事業内容について(後編) https://note.com/fomal/n/nf3f61649835e

さて、本日のテーマです。同社はデルタ社等と長期契約をいくつか結んでおり、令和2年12月21日にはプレストン湖に年間約4500万ガロン/年の生産設備をつくるため、約239エーカー(東京ドーム約20個分)の土地を買う権利を購入したと公表しました。ちなみにこれはtrafigura社への専用設備だと推察されます。同社とは4800万ガロン/年のオフテイク契約を結んでいます(少し足が出てますねw)。燃料輸送時CO2排出を削減するため、ユーザーの使用場所になるべく近い所で生産するのが同社の方針です。

🤔🤔🤔🤔🙄????

しかし、このニュースリリースを読んで何故土地を購入せず、土地を買う権利を買ったのだろう?と思いませんか?生産能力さえあれば顧客は拘束力のある長期契約を結んでいるわけですから少し回りくどいし、余計なコストのような気もします💦

今回はこの謎・違和感に迫るため、同社の課題と今後の方針について私なりに考察したいと思います。ぜひお楽しみ下さい☺️🎉

Twitter:https://twitter.com/Formal38060502?s=09

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目次
✦非食用トウモロコシの供給問題
✦セルロース型の流行・副産物利用
✦今後の株価予測

非食用トウモロコシの供給問題

 まず何といっても非食用トウモロコシの供給問題がネックとなります。GEVO社のバイオ燃料1ガロンあたり最大約10ポンド(5kg)の飼料が副産物として得られるそうです。という事は年間4,500万ガロン生産すると上記の計算によれば23万トン以上の非食用トウモロコシを生産する必要があります。
23万トンと言われてもピンときませんが、世界では約6億トンのトウモロコシが1年間で生産され、米国単体でも約3億5000万トン生産していますので、一見問題ないように感じます🤔

 しかし、食用トウモロコシからの転作を農家に頼れば、穀物価格の上昇や食糧問題に繋がる可能性を指摘される恐れがあります。また、同社は畑の耕作方法や化学薬品を厳しく管理する事で、同社のバイオ燃料が持続可能な燃料だと認められています。つまり、食糧事情に影響させず、持続可能なエネルギーとして認められる為には、GEVO社が自ら非食用として管理されたトウモロコシを生産するか、新たな農家を開拓する必要があるのではないかと考えます。

セルロース型の流行・副産物利用

 2020年12月24日、REUTERSのステファニー・ケリー氏の記事によると『バイデン大統領の政権移行チームはセルロース系バイオエタノール企業のトップであるPOET社と接触。バイデンは次世代燃料の開発とセルロース系バイオ燃料の開発研究に投資する事を約束した』と記載されています。

 日本でも東レが以前、GEVO社のバイオPXから完全PETの重合・繊維化・フィルム化に成功していますが、最近は水分離技術を応用し、バガスからセルロース糖を取り出す事に成功。東レはバイオ燃料として非可食原料を使用する方針を示しています。

 上述の通り、食糧問題との兼ね合いからセルロース系バイオ燃料が次世代燃料として注目を浴びていますが、GEVO社も全くセルロース系燃料を研究していないわけではありません。2019年9月GEVO社とLeaf社(オーストラリア)は下記の共同開発を発表しています。

✦葉からのセルロース由来の糖とグリセロールの潜在的な使用方法と、これらを燃料又は化学物質として有用な炭化水素分子に変換する方法の調査

 2014年米国エネルギー省はトウモロコシの廃棄物(葉、皮、茎、トウモロコシの穂軸)を原料とするアメリカ初の商業規模のセルロース係エタノールプラントの製造生産開始を発表しています。同様に2019年のGEVO社とLeaf社の共同開発の研究もトウモロコシ由来からセルロース由来へのシフトを目指すための研究ではなく、あくまで廃棄物の有効利用が主目的ではないかと考えています。

 また、同社はイソブタノール生産時の副産物であるフーセル油からイソアミレンという化学製品の開発も研究しています。イソアミレンですが、こちらはイソブタノールを生産する際に発生するフーセル油という廃棄物原料から生成します。イソアミレンの用途は樹脂、医薬品、フレーバー及びフレグランス、ヘルスケア製品、接着剤等多岐に渡ります。今年(2020年10月)にTOTALCrayValleyと共同でイソアミレンの開発を開始する旨公表されました。イソアミレンは脱石油製品として魅力があると思います。

まとめ(量産化の課題)

✦食糧問題や穀物価格に影響を与えず、持続可能な燃料と認めて貰える非食用トウモロコシを確保する必要がある

✦トウモロコシの廃棄物由来のセルロース糖やイソアミレン等、副産物の開発

今後の株価予測

プレストン湖に生産設備用の土地のオプションを購入しましたが、原料の確保や副産物の利用等課題が多く、プラント建設のアナウンスは目先はないと考えています。一方で上記の土地はtrafigura社専用のプラントになると予想されるため、今後は同じく長期契約を結んでいるデルタ社やルフトハンザ社向けで同様の発表があると予想されます。

2020年の1月〜2月はグリーンニューディール政策への期待からクリーンエネルギー銘柄のバブルが起こった2009年2月を再現するのではないかと私は期待しています。米議会の動きやジョージア州の上院選挙に注目🧐

現在、GEVO社の時価総額は500M$弱と小さいですが、来年2月はコロナによる業績悪化やハイテク銘柄の頭打ちで大型株からの資金流入もあるかもしれません。つまり、短期・長期共に同社の株価は上を目指していくと考えています。

本題は以上となりますが、如何でしたか?
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