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Recording with Focusrite - ボーカルの録音方法

クリーンで透明感がある美しいボーカルは、トラックのクオリティを大幅に向上させてくれます。しかし、完璧なテイクを録るのは簡単なことではありません。この記事では、良質なボーカル録音を実現するためのヒントを解説します。

歌声を聴く

自分の歌声がはっきり聞こえていないと、思い通りのテイクを撮ることはほとんど不可能でしょう。部屋の雑音を最小限に抑え、自分の声だけを聴くことができる高品質な密閉型ヘッドホンを使用してください。また、自分の声が歪むことなくクリアに聞こえるよう、十分なゲインを持つ高品質なヘッドフォン出力を提供するインターフェースを使用することも重要です。

録音時の適切な音量はどれくらい?

レコーディングでは、インターフェースのゲインレベルの設定が重要です。レベルが大きすぎると、ボーカルの波形の上部を「クリップ」して音をつぶしてしまう、クリッピングが発生しやすくなります。正しく設定するために多少の試行錯誤が必要になりますが、Focusriteのインターフェースにはゲインヘイロー機能を使用できる機種があります。このバックライトLED付きのゲインツマミは、ゲイン設定の状況をLEDのカラーリングによって教えてくれます。レベルが良好な場合にLEDが緑色に点灯し、音がクリップしている場合は赤色で警告してくれますので、安心して録音することができます。

部屋のセッティング

レコーディング用のアイソレーションブースを自宅に設置できる方は多くありません。従って、録音に使用する部屋はできるだけ騒音の少ない場所にしましょう。高品質なインターフェースは、録音の微細なニュアンスまで拾うように設計されているため、静かな空間が必要不可欠です。柔らかい家具やカーテンを使って音の反射を抑え、正確な録音を心がけましょう。

ポップガードの活用

「パ行」や「バ行」の言葉を含む歌詞を歌うときに発生しやすいポップノイズは、せっかくの録音を台無しにしてしまうことがあります。空気の破裂音によって発生するこのポップノイズは、最小限に抑える、あるいはできれば完全に取り除く必要があります。市販されているマイク用のポップガードは、ポップノイズを抑制するために必要不可欠であり、安価かつ効果的です。また、優れたショックマウントを使用すれば、マイクを安定して固定することができ、振動による不要なノイズを発生を防ぐことができます。

輝きのある質感を手に入れる

ボーカルに輝きを与えるための簡単な手段があれば、録音のクオリティを上げるための強い味方となります。FocusriteのAirモードは、すべての新しいScarlettとClarett+インターフェースのマイクプリアンプに搭載されている機能で、録音に存在感と輝きをもたらします。ボタンを押す(機種によってはPCソフトウェアでクリックする)だけで、録音される音質を一変させることができるように設計されています。Airはアナログ回路によって設計されているので、レイテンシーやタイミングの問題を心配する必要はありません。Clarett+インターフェースに搭載されているAirモードは、何百万枚ものヒットレコードのサウンドを支えてきたFocusrite Studio Consoleに搭載されているクラシックなISA 110マイクプリアンプをエミュレートしています。

プラグインでボーカルのファインチューニング

セッティングで理想的な音質を得られたとしても、テイクをさらに洗練させるための方法があると助かります。市場には何百ものプラグインソフトウェアがありますが、それらは通常、インターフェースとは別に購入する必要があります。しかし、Focusrite ScarlettとClarett+の両インターフェースには、スタジオ品質の優れたプラグインのコレクションであるHitmaker Expansionが付属しています。このバンドルには、Antares ® Auto-Tune ®やRelab LX480 Essentialsなどの定番プラグインが含まれています。

Auto-Tune は、自然なサウンドでほぼリアルタイムのピッチ調整を行い、最高のボーカルテイクを実現します。また、ヒップホップ風の光速ピッチングにも使用できます。LX480 Essentialsは、ボーカルに最適な4種類のリバーブを搭載しており、無数のヒット曲に使用されてきたThe Hit Factors NYCのリバーブ・ユニットをモデルとしています。

上記の内容を参考にしつつ、品質の優れたオーディオインターフェースを使用すれば、録音の失敗に気を取られることなく、パフォーマンスに集中することができます。

ScarlettとClarett+のどちらを選ぶ?

Focusriteのインターフェイスを検討されている方で、これから宅録を始められる方には、Scarlettシリーズのオーディオインターフェースをおすすめします。Scarlettは世界で最も売れているオーディオインターフェースで、スタジオクオリティのサウンドを実現し、レコーディングを始めるために必要なものがすべて揃っています。それだけでなく、セットアップや使い方もとても簡単で、ほとんどの主要なDAWと互換性があります。

Clarett+は、より上級者向けのプレミアムなシリーズで、高いヘッドルーム、低歪み、超低ノイズを実現しています。大規模なレコーディングを行う場合には、Clarett+ OctoPreを使えば、ADAT経由で8チャンネルのI/Oを追加してシステムを簡単に拡張することができます。

Recording with Focusrite

プロから愛好家まで、世界中で何百万人もの人々が毎日Focusriteのオーディオインターフェースを使って音楽を制作しています。このシンプルな赤いボディの録音機材は、クリエイターに自分たちの音楽を世界と共有する力を与えてくれます。オーディオインターフェースが技術的に優れていることはとても重要ですが、それよりも大事なことは、機材はあくまでもクリエイター自身を輝かせるためのツールだということです。

どんな楽器を録音するにしても、録音のテクニックには常に大事となる基本原則があります。Focusriteの設計開発チームでは、ユーザーの方々がこれらの原則を守りながら簡単に録音できるレコーディングツールの提供を目標としています。世界中に愛好者のいるFocusrite Scarlett インターフェースは、ユーザーの知識や経験を問わずに、様々な場面で良い音の録音を実現できるよう設計されています。このRecording with Focusriteの記事シリーズでは、具体的な楽器やシーン別の録音方法を入門的に解説しています。これらの記事がユーザーの方々のクリエイティブな旅路のガイドとなり、音楽制作の手助けになることを願っています。

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