見出し画像

NSA元長官キース・アレクサンダー、食品表示とインド総選挙 (LastWeekTonight S1 ep.1)

元気な内から始めていこうと思います。一発目は2014年4月27日公開でした。オープニングに面食らいますが百科事典風に事物を見せてラテン語でシニカルなコメントを付けてるようです。

redditに訳文の紹介がありました。
地球のAmerica et. al はアメリカとその他
John Oliver のとこのHostus Mostusってなんじゃろと思ったらラテン語感つけたシャレで host with the most …これは概ね(だいたい)司会的なニュアンスでいいのかしら。この辺りも僕はだいぶ理解が足りないのですがユルくいきましょうユルく
ちなみにヒラリー・クリントンとこがCaesar つまり支配者らしいんですが、おおう10年前(破れなかったガラスの天井)…

開幕早々オレゴン州の医療保険ウェブサイトが2.5億ドルをドブに捨てた件がいじられる

そもそも国民皆保険の我々には仕組が分かりにくいのですが、巨費を投じた公共Webサービスが機能しないまま放棄され連邦(国)側のシステムに相乗りすることになりましたと

その費用の中にはお蔵になったWebサービスの広告費300万ドル(当時のレートで3億円くらい?)も入っていたことをネタにして、シンガーソングライターのリサ・ローブを引っ張ってきてパロディを作っているのですが、以降ちょいちょいこの手の力の入ったパロディが出てきます

Journalism回の『StopLight』とか力作でした。カトリック司祭の性的虐待事件スクープを描いた『スポットライト』のパロディ

インド下院総選挙と食品表示の妥当性

この記事作成してる今が2024年のインド下院総選挙終盤です。10年前、モディ率いるインド人民党(BJP)が国民会議派から政権を奪取したわけです。
ただいま『モディ化するインド』読んでまして、既にこの2014年時点でモディとヒンドゥー至上主義がどれだけ危ういかは見えていたようですが、ふわりとグジャラート暴動に軽く触れたに留まっているのが残念

その5年後、2019年にあらためて取り上げられています。
より力が入っていたのは食品表示の妥当性で、ポムワンダフル社とコカ・コーラとの裁判。コカ・コーラの1%しかザクロが入ってないジュースにザクロジュースの表記は不当とする内容。
ただ誇大広告やってんのはポム社も同じで、それを揶揄したところ

ポム社から抗議のメールとともにジュースが届くなど

アレクサンダーNSA元長官 朴訥とした人柄がにじみ出てくる珍インタビュー

今回の個人的ハイライトはNSA元長官に対するインタビュー。キース・アレクサンダーはこの前年6月にエドワード・スノーデンが暴露したNSA(アメリカ国家安全保障局)による通信傍受スキャンダルの間矢面に立っていた長官で、放送の前月に退任。そんなら色々話してもらいましょということでインタビューになりました。
あまり掘り下げない割にふざけた問いが続き、一方でそれに実直に答えようとするアレクサンダーの生真面目さが印象的で、この不思議なやり取りはじわじわ笑えてきます。
締めくくりにNSAのイメージの悪化に対してリブランディングしてはどうかという提案が繰り出されますが、オチもなんとも…

なお、延長版はYoutubeに放送翌日にアップされていて、これがLastWeekTonightがアップロードした最初の3分超えのセグメントだったりします。
スノーデンに対して何を言う? との問いに対する答えを見ていると、情報畑とはいえ志向は真逆でまあ分かり合えないだろう感がすごかったです

初々しい初放送分

初回ゆえなのか全体的に各トピックに対する掘り下げは浅めでしたが、そもそも話題に関心を持てるか、多角的にみられるかという点では巧く惹きつけられてるなあと。
一番力が入って見えたのが誇大広告問題だったのも、まあ実感はしやすいよね、という点で小手調べだったのかもしれません。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?