SaaSスタートアップでのデザインへの投資
スタートアップの最小のチーム構成は
- Hacker: エンジニア
- Hustler: ビジネス
- Hipster: デザイナー
と言われていて、PinterestやAirbnbなど創業メンバーにデザイナーがいる企業の成功事例として有名ですが、そうした企業の多くはBtoCのサービスを展開しています。
BtoCにおいては便益よりもブランド/体験が重視される傾向にあるため、デザインが重要であるということが直感的に理解しやすいですが、初期のBtoB SaaSにおいて、デザインは重要なのでしょうか?
答えはYesで、以下でそう考える理由について解説します。
仮説検証の質と速度が向上する
リーンスタートアップに代表されるような、素早い仮説検証とそこからの学びのサイクルがMVP期では重視されます。
この
- 仮説
- 構築
- 検証
どの段階においてもデザイナーのスキルは非常に重要で、
- 仮説構築の探索的ユーザインタビューと結果のその構造化
- コードをかかずとも検証するためのモックの作成
- 仮説の検証のためのユーザーインタビュー
といわゆるUXデザインの手法が活躍します。
特に初期のBtoBにおいては、
- 社内のメンバーがユーザーにならないケースがある(Enterprise向けや特定の業界向け)
- 導入数が少なく、定量的な判断に十分なファクトが集まらない
などの理由から定性的なインタビューがよく用いられ、
そこに高い専門性をもつメンバーがいることはPMFへの道を進む上で非常に心強いです。
目指す世界観・ビジョンに対しての共感をうむ
特に採用の文脈で、BtoBのサービスはクライアント以外の目に触れる機会が少ないので、「そもそも何やってる会社?」「それってどんな意味があるんだろう?」など、事業の理解が難しい場合があります。
ここで必要なのがブランドデザイン/ビジュアルデザインの力で、自分たちが目指す世界を言語化/ビジュアル化し、外に向けて発信していくことが共感をうみ、採用や資金調達をおこなっていくために重要になっています。
BtoBも情緒的価値は重要
価値は大きく機能的価値と情緒的価値に分類されますが、BtoBは基本的にロジックの世界で、「そのサービスを利用する費用対効果はどの程度か」を元に導入や継続が意思決定されます。
そこでは「効率化により○○万円の経費削減」といった機能的価値が訴求されますが、では情緒的価値は重要ではないのでしょうか?
PMFの測り方としてNPSを用いる手法が知られていますが、NPSを計測するための質問は「あなたはこのプロダクトを友人に薦めますか?」です。
単に所定の業務を効率化するだけで、無味乾燥なサービスを人に進めたいと思うでしょうか?
3対1の法則というものがあり、1つのネガティブな感情を覚える体験があった場合、それを挽回するには3つのポジティブな感情が必要であるとされています。
初期のプロダクトにおいてはまだ機能が実装されていなかったり、不具合があり、ネガティブな体験を発生させてしまうことがあるかもしれません。
それでもユーザーがプロダクトを好きになり、継続的に使い続けてもらうためにインタラクションやライティングにこだわることが重要で、そこにコストをかけることの重要性を叫び、チームをリードするデザイナーが必要です。
Boulderではこのような考えのもと、積極的なデザインへの投資を行っていきます!
特に
- UI/UXデザイナー
を担っていただける方を積極採用中で、もし興味を持っていただけたらお気軽にご連絡ください!( https://twitter.com/fnwiya )。
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