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【Re】2023.08.24 東京→ロンドン

ヨーロッパ1ヶ月周遊の考え事を残すことにした。
シリーズタイトルはなんとなく【Re】にしている。変えるかも。


2023.08.24

5年ぶりの海外一人旅へと出発した。
これを書いている今、私は北極の上にいる。

最初の会社を辞めるとき、モロッコへ1週間行ったのが出張以外では初めての一人海外だった。今回は2回目。5年の間に、国内ではたくさん一人旅をした。
前よりはだいぶ旅慣れたと思うけど、不安もある。

前回のモロッコは、現地の旅行会社のツアーに参加したから、その行程に沿って行動すれば特段問題なかった。今回はホテルも、交通も、ぜんぶ自分で。最初の2泊は宿を取ってあるけど、その後は何も決まっていない。

最初の一人旅にモロッコを選んだのには2つ理由があった。1つは、シャウエンという街の外壁すべてが青い街に行ってみたかったから。もう1つは、英語も日本語も通じない国だから。

最初の会社で3年働いて、死に物狂いで経験を積んで、同時に自分の弱さや未熟さも痛感していた。人よりも適応能力が低い私は、急なトラブルや予定通りにいかないことが起きるととてもストレスを感じる。東南アジアという、時間にルーズで楽観的な国との仕事は思い通りに行くことの方が少なくて、何度会社で泣いたか分からない。(ちなみに東南アジアの人はとても可愛くて、仕事が絡まなければ大好きだ。国によって真面目な人が多かったり、違いもあるし。)


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会社を辞めてモロッコに行くとき、私は「傷つきたい」と願って日本を出た。東南アジア以上に未知の、言葉の通じない、読めない、価値観もまるで違う国で打ちのめされたかった。

初めての転職で、慣れるまではきっとまたたくさんストレスを抱えることになる。だから先にぐちゃぐちゃに傷ついて、自分なんて大したことないんだということを確認して、新しい傷を受ける準備をしておきたかった。

意外にも、次の会社で泣くことはほとんどなかった。そしてモロッコでの旅も、ほとんどトラブルは起きなかった。心細くなったのは、迷宮都市フェズで迷子になったことと、最後の空港へのバスが来なくて、客引きを信じていいか半信半疑だったけどタクシーに乗ったときくらいだろうか。

世界は理不尽だけど、その理不尽はあらゆるところに蔓延しているわけではないのだな、と思った。


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今回、トラブルを経験したいかというと、どちらかといえばしたくない。1ヶ月くらいあれば何かしら起きるとは思うんだけど。

今回は傷つくための旅じゃなくて、もっと違うものがほしい。それが何なのか、今こうして書いているときも、分からずにいる。


去年、ブラックに働いて「休まないとダメだ!」と思いたち、休職を願い出たけれど会社から断られた。自分の人生なのに休むタイミングを決められないなんて変だな、と思って辞めることにした。(辞めた理由はそれだけではないけれど。)

あれから半年以上経って、あの時感じていた「休まなきゃ!」という衝動はとっくに薄れて、「とにかく旅に出なきゃ」に変わってしまった。

それでも、何かを得たいから旅に出る。

そうだな、まだ分からないけれど、何カ国か周るなかで「この土地は気が合いそうだな」という感覚の端っこでもいいから、見つけられたらいいな。

ロンドン到着まで、あと5時間。

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