ヤンチャ
子供は面白い。
小ずるい事ばかりを覚え、建前ばかりにガチガチに縛られた大人には予想だにしない、自由奔放な行動を繰り広げる。
先日、銭湯で見かけた小学校低学年の2人兄弟。
弟はとにかく泳ぎ、兄はとにかく潜る兄弟だった。
少しぽっちゃりでガキ大将のような弟に、小柄でしっかり者のようなお兄ちゃん。
弟は、アマゾン川に潜むワニのように顔だけを水面から出し、手と足で地面を這うようにして泳ぐ。
浴槽の壁に剃って上手と下手に分かれたおっさんの間を縦横無尽に何往復も行ったり来たり。
まさに、“モーゼの十戒“のようなシチュエーション。
「、、、」となっているおっさんの間を、少年は思う気ままに進んでいく。
少々困惑しているおっさん表情とお構いなしの少年のコントラストが面白くたまらなかった。
終始笑いを堪えるの必死だった。
しばらくして違う湯船に入ると、今度はさっきの少年がお兄ちゃんと共にいた。
ここでも弟はとにかく泳ぐ。
ブクブクブクブクとなっている所の真上に行って「あぁ〜」と言いながら気持ちよさそうに泳いでいる。
それにしても、どうして子どもはあのブクブクに吸い寄せられるのだろうか。
自分も彼ぐらいの年齢の頃には吸い寄せられたものだ。
一方の兄は、奔放な弟は打って変わって狭い場所で肩を窄めて座っている。
と、思った次の瞬間、若干腰を浮かせて勢いをつけて豪快に湯船の中に潜っていった。
これを何度も何度も繰り返す。
すると、ブクブクに吸い寄せられていた弟も合流。
とにかく2人で潜り合い。
川を流れる桃のように真っ白で綺麗なお尻が二つ湯船に浮かんでいた。
しばらくして、お父さんがやって来て「上がるで〜。シャワー行こか!」と声をかける。
2人は「分かった!」と元気よく返事をする。
しかし、シャワーに向かうお父さんを横目に、再び2人の潜り合いが始まった。
お父さんも大変だなぁ〜。
しかし、どうしてこんなにもガキんちょは面白いのだろう。
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