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心臓を修理する(9) 弁膜症+胆のう炎治療記

2月4日(日)から 自宅療養のはじまり

退院してこの日から再びの自宅療養、今回は緊急入院だったので退院後のことは全く準備していない。入院中に消費期限がきた食品は廃棄し、ネットスーパーに注文した。便利な世の中でよかった。入院前からの体調不良でネット販売の注文をしてなくてよかった。自宅療養とはいっても勤務先からの急ぎの連絡は入ってくるので、できる範囲で対応する。会社と相談して体調を見ながらとはいえ、2週間後の19日からリモートで勤務を始めることになった。

寒い時期、最初は家で静かにしていたが、体力を戻すためにも運動しないといけない。以前のように近所のコンビニに行くことから初めて駅までの買い物に、徐々に歩くようにしていった。

2月16日(金) 通院

退院後、最初の大学病院への通院。血液検査の後、循環器科の診察を受ける。心臓の回復は問題ないとのこと。コレステロールが高いなど、異常値がいくつかあるが、回復の過程で全身の循環が変化しているので特に治療はせず、様子を見るという。ワーファリンの量を微妙に調整された。胆のう摘出の手術の可否を相談したところ、心臓の状態は手術に耐えられるので問題なさそうとのことだった。

入院した病院の紹介状を持参して消化器外科を受診する。今は手紙の他にCTや心電図のデータをデジタルデータで納めたCD-Rが同封されている。診察の結果、胆のう摘出術を推奨され、口頭でだが手術に同意した。腹腔鏡手術のため、小さな穴をあけるだけで普通の人なら4泊5日の入院だが、ワーファリンを服用しているため、血液サラサラの状態では手術ができない。このため、この前の入院の時と同様、飲み薬を点滴に置き換える準備期間が必要になる。飲み薬は7日くらい体内に効果が残るので休薬して1週間は点滴を続ける必要がある。このため、準備期間を含めて10日ほどの入院になる。手術の予定は立て込んでいてかなり先になるという。とりあえず一番早いところで予定を入れるとのこと。手術のための事前の検査の予約が入れられた。さいわい腹痛が再発する気配はない。

2月26日(月)から 検査は続く

2月26日にMRIの検査。MRIでないと胆のうの中の石は撮影できないので必須。3月14日にCT、MRIだけでも良いような気もするが・・・。また違うものが見えるのだろう。

3月19日に無料で受けられる最後のコロナの予防接種を受けた。これで大丈夫と思ったのだが・・・。世の中では流行っているとの報道があった。

4月12日(金)から 通院と検査が続く

循環器科の検査と診察、また薬が調整される。暖かくなったこの頃になると、だいぶ体が回復した感じがしていた。消化器科とは連携しているので心配ないとのこと、同じ病院だとこのあたりが楽である。この時には、まったく相談なしに手術の日程が6月6日に決まって予約が入っていた。翌日、会社に報告して業務の調整を始めた。

4月23日(火)、超音波と胃カメラの検査を受ける。胃カメラは、腹痛の原因が胃潰瘍などによるものでないことを確定させるために、胆のう摘出の前に必須とのこと。以前に旧式の内視鏡でひどい目に遭ったので心配していたが、麻酔をかけて行うので全くの無痛、助かった。

5月14日(火) 最終診断

ゴールデンウィークは楽しく過ごせた。定期的に出ていた腹痛だが、なぜか退院後に発症することはなかった。抗生剤が効いたのか?

連休明け、消化器科を受診、検査結果を聞く。特に大きな問題はないとのこと、内視鏡検査で胃潰瘍などの可能性は否定され、胆のう炎が確定した。白血球もCRPも正常で今は無症状、肝臓には胆のう炎の影響と思われる数値の変化がみられるとのこと。胆のうには石というより砂か泥のようなものがたまっていることがわかった。砂肝状態ということか。発症からずいぶん時間がたってからの手術となるが、混んでいるということだけでなく、炎症などがない状況のほうが安全性が高まるので、時間は空けたほうが良いとのこと。当然、手術までに発症したら緊急入院である。同じ日に麻酔科の説明を受ける。全身麻酔での手術となる。これは前回の心臓手術と変わらない。同意書にサインした。これで手術前の検査や診察は完了。入院は5月30日に決まった。もう半月ほどしかない。

5月20日(月) まさかのコロナ感染

朝からのどが痛く、微熱があった。普段の風邪とちょっと違う感じがしたので、会社を休み、かかりつけ医に電話したところ、発熱外来に来てほしいとのこと、時間はこちらから電話するとのことだった。ほどなくクリニックから電話があったので出かけた。気候が良いので徒歩で行く。クリニックの裏に仮設された畳1枚ほどの小さな部屋に通され、抗原検査を受ける。反応は薄いが陽性だった。3月にワクチン受けたのに(泣)。2回目の感染である。自治体の規定で週末まで自己隔離となった。徒歩で帰るが、さすがに帰りに買い物というわけにはいかない。人気のない裏道を通って帰る。隔離期間の足りない食料品はネットスーパーで注文する。心臓疾患があるので高リスクということで治療薬を処方された。妙な接着剤のようなにおいのするカプセルを1回に4錠飲む。初回と違って38度の熱が出た。熱は1日で下がり、症状は軽くなった。咳が出て後まで残るのは同じ、前回同様味覚異常は起きなかった。週明けから出勤を再開した。

5月28日(火) 入院前PCR検査

入院は直前のPCR検査が陰性でないと受け入れてくれない。大学病院に行って検査を受ける。廊下の隅に作られた仮設のテントの前にたくさんの人が並んでいる。鼻に綿棒を入れられて検体を取る。これで夕方まで連絡がなければ陰性となる。不安はあったが、心配した通り16時半ころ病院から電話、陽性とのこと。無症状であれば感染から10日経っているので入院できないわけではないが、コロナ感染後の手術はリスクが上がるので避けたほうが良いとのこと、入院は延期となった。実はもともと31日に循環器科の診察が入っていた。入院中に診てくれることになっていたが、コロナ陽性で外来に行っていいものなのか、電話をもらった医師に聞いたら困った様子だったが「N-95マスクをかけて来てくれ」とのことだった。しょうがないのでAmazon で購入する。

出勤については勤務先と相談してほしいとのことだったので、会社に連絡。医学的には問題なさそうだが、コロナ陽性とわかっていて出勤するのに対する周りの気持ちもあるので、週末までリモートでの勤務となった。

5月31日(金) コロナ陽性なのに通院

N-95マスクを着けて病院に行く。それほど暑い日ではなかったのでまだ耐えられるが、普通のマスクよりは息苦しい。いつもの血液検査と診察。心臓の状況は問題ないようだ。白血球が上がっていないので胆のう炎も心配ない。診察後に毎回もらう予約票には何の相談もなく、手術の日が7月11日で入れられていた。入院日は書いていないが、前の例だと7月4日だろう。

これ以降、すべての予定が狂う。仕事を続けて7月4日からの入院に間に合うように片付けていく。幸い、再日程の中に重要な仕事は入っていなかった。

6月18日(火) 入院前最後の診察(2度目)

消化器外科を受診する。体調に関する簡単な質問があった。入院はやはり7月4日、経過が順調なら退院は10日後の14日に決まった。入院前PCR検査は入院の2日前の7月2日である。準備期間が長いので、手術の説明はその中でやるとのことで詳細な説明はなかった。検査は5月までに済んでいるのでやり直さなくてよいとのこと。心臓手術の時は入院の説明もあったが、同じ病院に2度目なので省略とのこと、合理的と言えば合理的。

あとはとにかく体調を崩さないように気を付けて過ごす。コロナにはいくらなんでも免疫が付いているとは思うが、風邪もひきたくないので外出や会合を避けるなど、少し神経質に暮らすことになった。

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