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10歳頃までの環境が今の自分のを作ったと感じる訳〜人との関わり編〜違いを知る

クラスに入り黒板の前に立ち、みんなに自己紹。それなりに緊張したなぁと薄っすら記憶している。

ざわついていた教室も私が話す時にはしーんと静まり返る。するとみんなの視線が私に向く訳で、流石に緊張。

名前、何処から来たかなどなど…

挨拶が終わり席につき、しばらくすると休み時間。

すると何人かの女子が声をかけてくれた。

何人かの女の子と一緒に下校した。帰り道、途中どこかのお宅の庭に設置してある水道で水を出してみんなで遊んでいたら「ひゃっこい、ひゃっこい」と言う。

「ひゃっこい」って何⁉️

「えー?ひゃっこいだよ!ひゃっこぐねが?」

あぁ、水が冷たいってことだ‼️

そうだよ!ひゃっこいって言うんだよと友達が教えてくれた。

これが私が覚えた最初の秋田弁。

転校初日に友達と遊ぶ約束をして帰ったら母が「あら、もうお友達出来たの?」と驚いていた。

そのうちの1人は今も連絡を取り合い、お互い離れた場所に暮らしているけれど悩みや楽しみ辛さをいつも共有してきた友。35年以上の付き合いになります。私には秋田時代の親友が2人いる。

常に連絡を取り合っている訳ではないけれど心のどこかで繋がっている安心感は3人にあります。

辛い時、どうしてるかなとふと気になった時、気持ちをシェアしたいと思った時、連絡を取り合い励まし合ったりたわいのない笑い話をしてりする。小学、中学の時はお互い女子特有の駆け引きして喧嘩したり仲間はずれもし合ったり色々あった。でも今こうして強い何かで繋がっていられるのはそういう時間を共に過ごし乗り越えた経験と相性があったのかなと思う。

さて、転校してしばらくすると大体周りが見えてくる。北九州は同学年が10クラスとかなりの生徒数だったので他のクラスの子まで把握出来なかったけれど秋田は5クラス。次第にみんなの顔がわかるようになります。

そこで見えてきた。

子供同士の関係が北九州とは違うことが!

ひと言で言うと北九州は子供っぽい、明るい、裏がない。単純明快?笑

秋田の方には聞こえが悪いかもしれないけれどこれは正直に私が感じた事を書く日記なので書きます。

よく言えば大人っぽい、少し陰がある?裏で何かが起こってる?何か暗い。子供っぽくない。

でもこれは私が北九州から来たから感じた事で、ここで生まれ育った子供達にとっては当たり前の世界。

だからどちらが良いとか悪いとかでは無いのです。

ただ最初は戸惑いました、正直言って。

小5で誰と誰が付き合ってて、なんて話もまるで大人と同じようなテンションで会話が進みそして何となく重い。ドロドロしてる…

北九州は結構オープンだった。明るくオープンに話したりみんなが知ってたりしてても全然オッケーみたいなノリだった。

友達との関係も違う。

北九州は喧嘩になっても豪快にやりあって解決した!って感じだったけれど、秋田は違ったかなぁ。

裏で駆け引き、噂話、でも表では見え難い…みたいな。

だからそこにある程度合わせていくのに戸惑いも大きかったし違う世界に来たんだなと思った。

自分はここにいる子達とは違う価値観持って今ここで過ごしているんだなと意識する場面が多かった。

でも家に帰ると九州弁。兄弟で九州にいた時のノリで話せる場所があったから上手くバランス取れていたのかなと思う。

でも三兄弟。それぞれがそれぞれの場で環境に慣れ、友達が出来、秋田の環境に馴染んでいくうちに北九州も薄れていく。

九州弁が最後まで、今でも残っているのは大分、山口県出身の両親、そして私だけ。

今も両親と話す時は九州弁。

九州弁と言っても一括りではなく父は大分弁、母は下関弁、私は下関も混じった小倉弁。みんな微妙に違う。

でも兄達は完全に標準語。これは何故?私も高校以降は家族以外の人と話す時は標準語になったけれど、兄達は家族にも標準語。そして私に言う。お前何でまだ九州弁なの?と。笑

何故だろう…苦笑

私には一番心地よい言葉だと本能が感じているのだろうか?

わからない。

でも家族に標準語を使うと私ではない様な気がするから九州弁になってしまう。

やっぱり私の基本は北九州。言葉の面からみてもそうなんだな、と再認識。

でも子供ってとても順応性があるんですよね。

気づいたら私もいつしか自然と秋田弁使う様になっていた。それはその土地に、集団に馴染む為に必要な手段の一つでもあったかな。

秋田弁の中に1人だけ九州弁、標準語を使うより、周りの子と同じ言葉を使う方がそれはお互い自然だもの。

こうして私は学んだ。

同じ日本でもこんなに違うんだなぁ…

生まれて初めて日本人といっても同じな訳ではないんだな、子供もこんなに違うんだな…

それを学び始めた10歳の秋。

続く…

mai












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