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(ネタバレ注意)「レベッカ」感想

1940年版「レベッカ」鑑賞。
男のトラウマの迷路に女が迷い込む話かと思いきや…二転三転。
ヒッチコックの手にかかると、ミステリーも恋愛も人怖も、ここまで凄まじく捻りが効くのかと驚いた。

大きな御屋敷の中に急に暮らすことになった主人公。彼女の孤独感がひしひしと感じ取れるのは、そんな広大な屋敷の中で、彼女が異様に小さく見えてくるから。
自由を失い、圧迫感を覚え、今は亡きレベッカの存在に嫉妬する。

しかし…ヒッチコックは、もっともっと複雑に糸をからませた。
ダンヴァース夫人の恐ろしい囁き、エンディングの業火のなかで、彼女が浮かべた微笑…。
静かな恋愛映画と思っていたが、様々な要素をぎゅっと凝縮した作品だった。

現在、Netflixでリメイク版を配信しているので、そちらも是非観たい。