第2週目を終えて、NHK朝ドラ『虎に翼』が面白い。

この度、新しく始まった『虎に翼』が面白い。

タイトルが気になり調べたところ、『韓非子』に収められている言葉で、鬼に金棒と同義だという。主人公の名『寅子』ともリンクするし、『韓非子』を記した韓非が中国の戦国時代に思想家・法家であった人物であることも、このドラマのテーマにリンクしていると感じた。

今日で、第2週を見終えたところだが、寅子とその師となる穂高教授のキャラクターが実にチャーミングで目が離せない。

寅子は、自分の心のモヤモヤを決してそのままにせず、自分の生き方を模索しており、事あるごとに見える『五黄の寅』の気質に共感するばかり。個人的に、気学に興味があり自分も同じ五黄生まれということもあって、寅子の発言や心の動き(尾野真千子さんのナレーションが絶妙!)があるあるすぎる。寅子がいかに自分を見つめて他者と向き合っているか。友人が結婚を女性の幸せと考えることに対して否定や拒絶もしないし、打ち解けられない同級生と意見が違っていても決して排除することはしない。この寅子の気質が、今世間でいわれる「寛容さ」や「多様性」という言葉を体現していて、それが押し付けがましくなく自然と心に届く。

さらに、その寅子にまさに翼を与える存在となる穂高教授。教授が度々口にしている「正解はなし」という言葉がしみじみ心に刺さる。学校に通っている頃は、常に正解を求められて、いざ社会に出ると学校で教わった正解は通用しない。頭で理解していても、心と身体全体で理解できるまで、私も相当の時間を費やした。そして、正解ではなく、目の前の問題に対する「解」を導くことの難しさも現在進行形で痛感している。

『虎に翼』、ますます目が離せない。

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