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私がフォームローラーでの筋膜リリースをおすすめしない理由②

こちらの投稿の続きです。↓


前回の投稿では、私たちのカラダに広がる「膜構造(ファシア)」についてご紹介をしました。膜構造のイメージがしやすくなりそうな画像達。

こんな風に私たちのカラダには、網目の大きなスポンジのような「膜構造」が全身に広がっていて、その「膜構造」が崩れず立体的に網目を張るほど、私たちのカラダは健やかな状態になれる、という話を前回させてもらいました。

さて今回はいよいよ「私がフォームローラーでの筋膜リリースをおすすめしない理由」をご紹介してきたいと思います。

それにはまず、筋膜が癒着した状態が一体どんなものなのかを知っていただきたいです。

癒着した筋膜のイメージ

上のイラストの右側の白い部分が、癒着している筋膜のイメージです。
前回の記事でご紹介した「膜構造」が絡まり合いながら、ぎゅぎゅっと膠着(こうちゃく)している状態ですね。

それはまるで絡まったネックレスのチェーンのよう

ネックレスのチェーン同士が、ぐちゃぐちゃに絡まってしまった状態をイメージすると分かりやすかなと思います。

話は変わって、フォームローラーを使って筋膜リリースをすると、確かに筋肉は柔らかくなります。それはなぜでしょう?

私が散々フォームローラーを使って筋膜リリースをやった体感としては、絡まってひと塊りになった筋膜の癒着部分が、フォームローラーの上で筋肉をなめすことで、その塊自体が柔らかくなったような気がしています。

小学校の図工で使った油粘土を思い出してみてください。
最初は固かった油粘土が、こねていくことで、少しずつ柔らかくなっていきましたよね。フォームローラーで筋膜リリースをすると筋肉が柔らかくなる仕組みは、これとよく似ていると思います。

絡まった筋膜がほどけていくイメージ図

筋膜リリースでネット検索をかけると、上のようなイラストで、絡まった筋膜が正常化するイメージ図がよく紹介されていますが、フォームローラーを使った筋膜リリースで、こんな風に筋膜を正常化するのは、どう考えても難しい気がします。

絡まった筋膜は、絡まったネックレスのチェーンのような状態になっていることを思い出してみてください。
絡まったネックレスのチェーンを、テーブルの上で、上から手のひらを使ってゴリゴリと転がしてみたとします。多分もっと絡まりがひどくなると思いませんか?

これが私がフォームローラーを使った筋膜リリースが危険だと考える理由です。

また前回の投稿でご紹介したように、「膜構造」がカラダ全体に『立体的』に網目を張るほど、私たちのカラダは健やかな状態になれるんですね。
硬い道具を使って、カラダのお肉を潰すようにゴリゴリとほぐすことは、この膜構造が「立体的」であるとう状態を、壊していくことにもつながるのではないかな、と私は考えています。

実際にセッションでお客さまのカラダを触っていてると、この筋膜の膠着した部分が動かなくなることで、私たちが姿勢(骨格)のバランスを崩していることがよく分かります。
筋膜の癒着部分をほどくようにしながら、少しずつ骨格構造のバランスを整えていくのが「骨格メソッド」の特徴の一つです。

私がセッションで使っている手技・骨格メソッド


フォームローラーやマッサージガンなど、硬い道具を使った筋膜リリースは、確かに筋肉を柔らかくしてくれる、けれど筋膜の絡まりをほどくことは難しく、健やかな「膜構造」を壊すことにもつながる可能性があること、皆さんに伝わっていたら嬉しいです。

次回の投稿は、「じゃあ代わりに何やったらいいの?」と思った方へ、骨格メソッド的おすすめの筋膜リリースの方法をお伝えしようかなと思っています。

最後まで読んでくれてありがとう。ではではまたね。

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