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私がフォームローラーでの筋膜リリースをおすすめしない理由①

フォームローラー

フォームローラーって少し前に流行りましたよね。
お家に1本持たれてる方も多いかと思いますし、ジムでも定番のアイテムだと思います。

体幹トレーニングや筋膜リリースに有効なフォームローラー。

こんな風に背中が疲れた時に、背中の筋膜リリースに使うのが、1番よくある使い方なのかなと思います。

上の写真の通り、私も一時期、フォームローラーを使った筋膜リリースにどハマりしていました。硬くなった筋肉がほぐれて気持ちがいいし、血行も良くなり、代謝が上がった感じがしていました。

ですが今、骨格調整のセラピストとして、筋膜のことを勉強したり、たくさんのお客様の身体を触らせていただく中で、フォームローラーを使った筋膜リリースの危険性に気づいたので、その理由を2回に分けてシェアしていこうと思います。


まず筋膜って何?っていうお話を今日はご紹介しますね。
「筋膜リリース」という言葉ですっかりお馴染みになった「筋膜」という言葉ですが、その正体を皆さんはご存知ですか?

身近なところでいうと、鶏肉の皮を剥いた時に、皮の下にもう一枚薄い膜のようなものがついてきますよね。あれが筋膜です。

鶏の筋膜

「筋肉」という組織は、実はひき肉のような、形を形成できない組織で、「筋肉」が「筋膜」に包まれることで、私たちが認識している『筋肉』という形を持った組織になれるんですね。

鶏肉が「もも肉」「むね肉」「ささみ」などの部位に分けることができるのは、この筋膜があってこそということになります。
もちろん私たち人間も、この筋膜を全身タイツのようにカラダ全体にまとっています。

人間の筋膜の写真

そして「膜」という言葉を聞くと、ピタッとしたサランラップのようなものを想像されると思うのですが、実際の筋膜は上の写真のように網目の大きなスポンジのような構造をしています。

そしてこんな風に、その網目の大きなスポンジのような「膜」という構造物が、ただ筋肉を覆うだけではなく、脂肪や内臓や血管など、カラダのありとあらゆるところに、網目を張るように、私たちの全身に広がっています。

全身に広がる神経ネットワークのイラスト

上のイラストは神経系のイラストですが、全身に広がる膜構造のイメージはこんな感じです。もっともっと細かい網目を張りながら、私たちのカラダにはこの「膜構造」というものが立体的に、全身に、張り巡らされているのです。

脂肪細胞の中の膜構造

これは実際の脂肪細胞の中にある膜構造の写真です。とても美しいですよね。

健やかで立体的な膜構造が全身に広がることは、私たちの姿勢をバランスよく支えてくれることに役立ちます。また血液やリンパ液などの循環をスムーズにしてくれたり、神経の情報伝達をスムーズにすることにも役立ちます。

赤ちゃんがふんわりと柔らかそうに見えるのは、この立体的な「膜構造」が新品の状態だからですし、逆を言うと、この立体的な膜構造が崩れていくことで、私たちは姿勢のバランスを崩したり、代謝が悪くなったり、カラダに痛みを感じたり、、いわゆる老化現象が起きてくるというわけです。

今日はこの辺りで終わりにしますね。
私たちのカラダに広がる「膜構造」のイメージが皆さんに伝わっていると嬉しいです。
ちなみに最近メディアでよく紹介されている「ファシア」は、この全身に広がる膜構造のことを指しています。

次回はフォームローラーを使った筋膜リリースがなぜ危険なのか、その理由をご紹介していきます。勘がいい方はもう分かってしまったかも知れません。

ではでは、またね。

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