[演奏動画5]J. M. Hotteterre le Romain: Ⅰer. Prélude. G. Re, Sol, 3ce. Mineure. tendrement. "L'Art de Preluder sur la Flûte Traversiere, sur la Flûte-a-bec, sur le Haubois, et autres Instrumens de Dessus." op. 7

J. M. Hotteterre le Romain:
Ⅰer. Prélude. G. Re, Sol, 3ce. Mineure. tendrement.
"L'Art de Preluder sur la Flûte Traversiere, sur la Flûte-a-bec, sur le Haubois, et autres Instrumens de Dessus." op. 7

Flûte traversière: Miharu Miyato

J. M. オトテール・ル・ロマン:
第1プレリュード ト短調《プレリュードの技法》より

フラウト・トラヴェルソ:宮戸美晴

オトテールの《プレリュードの技法》の6ページのプレリュードから取り組み始めて5本目の動画です
ト長調の次、ト短調に入りました
前回はタンギングについて書いたので今回はフラットマンについて書きたいと思います。

フラットマンは指でかけるビブラートのようなもので、装飾法の一種です。
フルートの現代奏法のカラートリルに近いものがあるかもしれません。
オトテールは《フルートの原理》(原題は “PRINCIPES DE LA FLUTE TRAVERSIERE. OU FLUTE D’ALLEMAGNE. DE LA FLUTE A BEC, OU FLUTE DOUCE, ET DU HAUT-BOIS, Divisez en differentes Traitez“)の中で様々な装飾について説明していますが、フラットマンもその装飾の内の1つ。正しいスペルは flattement です。
それぞれの音について、どの指で flattement をかけるのか、細かく説明しています。

さて今回のプレリュードの調性である、ト短調の主音は「G」です。プレリュードの中ではトラヴェルソの第1, 2オクターヴの「G」が出てきます。
この音の flattement には2つの方法があるとオトテールは述べています。

1つ目は
「G」の指遣い(左手の人差し指、中指、薬指をおさえる)に右手の人差し指で4番目の穴の縁を塞いでかける方法。
2つ目は
同じく「G」の指遣いに、右手の中指で5番目の穴全体を塞いでかける方法です。

オトテールはこの2つの方法をどのように使い分けていたのか…
オトテールに聞いてみたい…

ということで今日は動画の紹介+flattementについてでした。
最後までご覧いただきありがとうございます。

《参考文献》
Hotteterre le Romain, Jacques Martin, Principes de la flûte traversiére; ou flute d'Allemagne; de la flûte a bec, ou flute douce; et du haut-bois; divisez en differentes Traitez, Paris: Christophe Ballard, 1707.

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