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「上を目指す」の「上」って何処?

「もっと努力して上を目指しなさい」

何度も言われた。

言われても出来ないし
期待に応えられない自分が自分でも嫌だった。

嫌だったのに
子供にも求めてしまっていた。
「もっと」
「もっと」

子供の能力はここまでだと認めたくなかった。
子供の能力は無限大なのに
ここまでだと認めて、区切ってしまうのは
親として無責任な事だと思っていた。

努力すれば選択肢が増えて
将来生き易くなると
漠然と思っていた。

でも 気付いた。

「もっと」
「もっと」

その先の
「上」って何処にあるの?
そこまで行く事は本当にこの子の為になるの?

今ここまで来られた事が
もう既にすごい事じゃない?

気付いてから
将来困らないで生きていけるように
と思って厳しく接してばかりいて
今まで子供と一緒に成長を楽しんでこなかった。
なんて勿体ない事をしたんだろうって後悔した。

上を目指すように私に声をかけていた人達も
かつての私と同じ気持ちだったんだろうか?
自分達も同じ様に育ったのだろうか?

私がして欲しかったのは
どこまで行っても「上を目指せ」と
曖昧でゴールの無い無茶な要求を
言い続けるのではなく
一緒に前を向いて
私を信じて
時々背中を押したり
ちょっと前を指し示してくれる事だった。

私は子供を信じて見守りつつ
ちょっとだけ手助けの出来る
親になっていきたい。













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