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『こくせきはアメリカなんだけど…』

こんにちは。でじぐまです。
ふだんの生活の中で、のんびりきままに、英語の練習(と使うこと)を楽しんでいる大人です。

数年前の話になりますが、私は英会話スクールに通いたくて、いくつか地元のスクールで無料体験レッスンを受けていました。

あるスクールで、レベルチェックのためのインタビューを受けていたときのコトです。

まず、簡単に自己紹介をしてから、ネイティブの講師さんからの質問に答えていました。途中で、日本の文化・風習っぽいコトを話す流れになり、なんとか自分の思うところを言い終えた私は、「あなたの国ではどうですか?」と講師さんに質問しました。すると、

「う~ん。僕(←なんとなく、日本語で言うなら「僕」という言葉が似合いそうな人だったので、あえて「僕」にしました。)の国…? 難しいなぁ。国籍はアメリカなんだけど、いろんな国で育っているから、どれが自分の国なんだかわからないんだよね。」

と、真剣に考えこんでいる様子。

この講師さんは、モノ心ついたときには、すでに外国で暮らしていたそうです。お父さんがパイロットだったコトもあって、南米、アジア、アフリカ、ヨーロッパ…と、いろいろな国に移り住んできたそうです。

そのため、彼は4か国語に堪能でした。(英語+スペイン語、もう一つヨーロッパ系の言語、アメリカに戻ってから勉強した日本語。)

このとき、私はハッとしました。いろいろな国や文化・風習の中で育ってきている人たちがいるのだと、頭ではわかっているつもりでしたが、講師さんからこのような返答があるとは、まったく予想もしていなったのです。

私は「自分の国=自分の生まれた国」と、ふだん無意識のうちに思っていたのだと思います。

この考え方は、(日本人の両親のもとに)日本で生まれて日本で育った私にとっては”あたりまえ”ですが、「すべての人がそうとは限らない」という、もう1つの”あたりまえ”に、私は気づいていませんでした。

私は、自分の視野の狭さに恥ずかしくなりましたが、すぐにワクワクしてきました。自分の考え方の盲点に気づかせてもらえて嬉しかったし、それは、いろいろな国の人たちと英語で話す面白さの1つでもあるからです。

たとえインタビューでも、できるだけ会話は楽しみたいし、講師さんを返答に困らせたままにしておくのも申し訳ないので、私は、先の質問をちょっと変えてみました。

講師さんの暮らしたコトのある国の中にアルゼンチンがあったので、南米の国にも興味のあった私は、「では、アルゼンチンではどうですか?」と聞き直しました。

講師さんはすぐに笑顔で答えてくれて、私も笑顔。またテンポよくインタビューが動き出しました。

(と言っても、私がスラスラ英語で返答しているという意味ではありません。会話としては楽しくやりとりできた、という意味です。念のため💦。)

かえって話がはずんでしまい、質問を全部し終わらないうちに時間がきてしまいました。

「あ、しまった!でも大丈夫。残りの(質問)のスコアは適当につけておくね。」と、講師さん。

私も、これくらいユルさのある講師さんのほうが好きなので、インタビューは無事に終了です。

結局、このスクールに決めて、この講師さんのクラスに通い始めましたが、事情があって半年くらいでやめてしまいました。

今では、1つの国(文化)・1つの言語の中だけで育ってきた、私のような人間のほうが、世界では少数派なのだろうなぁ~と思っていますが、そう思えるキッカケをくれたのが、このインタビューでした。

と、いうコトで、今回はこのへんで。
最後まで読んでくださって、どうもありがとうございました。





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