「畝」

坂の上の夜の階段で
何も考えるなって
笑ったじゃない

その時僕はようやく行き詰まり
思考の濁流を抜けて
狭い路地を抜けて
あの松の木も越えて
夕暮れの空の先の
計り知れない大きな何かに
ただただ身を任せた

休もう

息詰まりそうな畝の夜を
また堂々と 時に細々と
歩き出すまで

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