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平日朝、一人暮らしのワンルーム。 着替えている途中だった。 ローテーブルに足を引っかけた。その程度のこと、ほんの少し踏ん張れば別に転ぶほどではない。 しかし踏ん張るエネルギーが湧かなかった。なぜか重力が急に強くなった。重力に従った方が、逆らうよりも遥かに楽だった。 床に頬がついた。 埃と髪の毛に覆われた床を見つめた。 ここは、会社よりも楽かもしれない。このまま目を閉じてしまおうか、閉じたら二度と開けないかもしれない。 辛うじて右頬を床から離し、顔を上げて