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大人では拾いきれない「名前を呼ぶ事」をテーマにした『ニックネーム』というゲーム

■『ニックネーム』とは?

私どもフローリッシュゲームズで制作した『ニックネーム』というカードゲームは、女子中学生「ななな社長」のアナログゲームを作りたい!という想いからできたゲームです。

■友だちと仲良くなれるゲーム

「ななな社長」はとても内気で人見知りが激しいため、クラスに来た転校生と(後にとても仲が良くなるのですが)、打ち解けるきっかけを、なかなか作れずにヤキモキした経験があったのでした。そのため「友だちと仲良くなれるゲーム」をコンセプトとしてゲーム作りをスタートさせたのです。


■人をイジらず楽しみたい

当初は、プレイヤー同士の自己紹介になるようなゲームを模索していました。たとえば、その人の好きそうなものを当てるゲームや、他己紹介的なものです。

ただ「ななな社長」のこだわりとして「相手が嫌がることを言いたくない」という点がありました。ゲーム的な盛り上がりを求めると、おのずと「この中で〇〇しそうな人を当てる」といった、ちょっとイジりが入ってしまいがちで、なかなか上手く成立しませんでした。


■もう一度仲良くなることを考える

こうなったらコンセプトに戻って、そもそも仲良くなるってどういうこと?というところに戻りました。

そもそも、普通にトランプで遊んでも仲良くなれるよね?という部分に、ちゃんと答えられるゲームになるかが肝でした。


■初めて友だちを名前で呼べた時

そこで「ななな社長」に、仲良くなれたって感じた瞬間はある?と聞くと、

ななな社長「小学校の卒業の時に、がんばってアユカちゃんに名前で呼んでいい?って聞いたら、いいよ!っていわれたときかな?」

「え??アユカちゃんとはずっと仲よかったんじゃ?」

ななな社長「うん、なかよしやけど、名前で呼ぶタイミング逃して、ずっと、「ねぇ」とか「ちょっと」とかで逃げててん」

「で、卒業の時に?」

ななな社長「うん、もう最後やから。けっこう驚かれた」

「そりゃ驚くわ」


■その感性は、もう小さすぎて拾えない

この感性はもうおじさんでは繊細すぎで拾いきれないと思いました。

知り合って何年も、「ねぇ」、「ちょっと」で済ませてきた相手に、卒業間際に「名前で呼んでいい?」って了承を貰って、そこでようやく友だちになれた気がして嬉しかったというエピソードを聞いて、もう「名前を呼ぶ」大切さをゲームに乗せるしかないなということになったのでした。

そして、そこからうまれたゲームが『ニックネーム』です。

その他、ここでは書き切れないですが、協力していただいたプランナー、デザイナーの絶妙なさじ加減でとても面白いゲームになりました。出来上がるまでのプロセスもいずれ書ければとおもいます。

『ニックネーム』の取扱店

すごろくや
https://sugorokuya.jp/gamelist?s=ニックネーム

mother's space ミーナ
https://happymina.com/archives/664

よろしくお願いします。

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