今日はもうメモリが残っていません、の日の日記

2時前に目が覚める。
6：30に起きなくてはいけないので、ゆっくり呼吸をしてみるが寝付けない。結局kindle本を読むことにする。

小林秀雄氏の『作家の顔』の中の「志賀直哉」を読む。漢字率が高い。全体に黒い面積が多い。長男の大学入試のときの現代文の問題みたいだ。

何を言ってるかわからなくて、同じところを何度も戻って読み直す。まさに現代文の問題を解いているようだ。しかもこれ、読むのは2回目だというのに。これを小林氏は大学生の時に書いたというのだから・・・。

最近読んだ作家や批評家の文章の中で志賀直哉がよく取り上げられていた。その文体を「あっぱれ！」という人と、「単に写実的に書いているだけだ」いう論があった。論が割れていることに関して、小林秀雄氏の評論を読んだ方がいいとどこかで誰かが書いていて（江藤氏だったかな？）、それで手にとったのだ。

小林氏は「志賀絶賛派」だ。しかもその素晴らしさを緻密に、初めて目にする難しい漢字の熟語を積み重ねて説明してくれている。ここで取り上げられている具体的な作品を順に読んでみようと思っている。

そんなこんなで結局、うとうとして寝たのは5：00ぐらいだったかな。アラームで目が覚めると6：30だった。6：55に再度セットして二度寝。次のアラームで眠いなあと思いながらしぶしぶ起きる。

急がねば。いつもの朝のルーティンをしつつ、電車の時間を確認。ご飯を食べる時間がなさそうだから、途中でおにぎりでも買って食べよう。
急いで身支度をして、自転車で駅に向かう。いつも使う駅じゃないから途中に長い上り坂がある。ハーハーゼーゼーしながら駅に到着。一本早い電車に乗れた。

休日ということもあって、電車の中は一人分空けて座る人と、間をあけずに座る人とがいる。私は普段だったら空いている席めがけてダッシュする典型的なおばさんなのだが、今日は数駅だけなので立ったまま行く。

志賀直哉の『清兵衛と瓢箪 網走まで』の短編集の中から、小林氏の本で言及されていた「鵠沼行」を読んだ。

この作品を、「すごい」という言葉を使わずに「どうすごいか」を書くとするなら、「短編で10人以上が登場するのに、読者が混乱しないことに驚く」だ。

名前、セリフ、行動が錯綜するのに、一度もあれ？と読み直すことはなかった。さらさらと流れていく。しかもセリフにいちいち誰が言ったとつけなくても、言い回しでわかるようになっている。小林氏はまったく違う意味でこの短編を取り上げていたが、私はそこにびっくりしてしまった。しかも出てくる女の子がなんだかものすごく可愛い。

会場の最寄り駅に着き、前に来たことがあるからと記憶を頼りに「東口」へ進む。うんうん、見覚えがあると思いながらずんずん進んでいくと、突然見覚えがない場所に出た。あれ？ Googleマップで調べると、会場は「西口」だった。私のこの自信満々の「見覚えある感」はいったいどこから来たんだ？

せっかく一本早い電車に乗れたのに、結局着いたのはぎりぎりになってしまった。途中、サンドイッチ屋さんで具がたっぷり入ったミックスサンドをお昼用に買った。

今日は久しぶりのリアル講座への参加だ。1日の長丁場。どうなるか、まじで不安だと思いながら午前中は無事に終わる。

お昼は会場でサンドイッチを食べてもよかったのだが、マスクをしているのがいやで外に出る。コーヒーを買って、公園のベンチでサンドイッチを食べた。

会場に戻ると、新一万円札の渋沢栄一肖像画がロビーに飾ってあるのに気づいた。

埼玉県の英雄なんですよね。あまり知られていないけど。だけどどうなんだろう、「一万円札感」があるかどうか……。実績は間違いなくすごい方なのだが。

午後も、眠くなりながらも講義を受けて終了。今日から10カ月のコースが始まったのだが、今日はものすごく疲れていて、それについてはまるっと明日以降に回すことにする。「西田幾多郎哲学」に触れたのでもうへとへと。

帰りに「乃が美」があったので、１斤購入した。「乃が美」は初めて。

購入後１～２日は手でちぎってそのまま食べるそうだ。明日朝の楽しみにしよう。

最寄り駅について、また自転車で帰る。途中スーパーで、缶ビールとお刺身の盛り合わせを購入。本当だったら焼き鳥屋に飲みに行きたいところだが（何もなければ行ってしまうのだが）、このへろへろ状態でお酒が入ったらnote更新するための一縷の気力と体力が消えてしまいそうだ。

ということで帰宅し、こうして2日連続の日記を書くという禁じ手（自分にとっては）に出ているのである。今後は朝の内に下書き書いておかないときついな。

ちなみに、朝に引いたカードは「吊られた男」と「カップのペイジ」。「我慢を強いられる？柔軟に対応して」と自分でメモしたけど、そんな感じの日だったような。頭だけをたくさん使った日だった。

今日は寝不足もあるから、よく眠れそうだ。遅れているあれこれを、明日の私に張り切ってやってもらうためにも、「よき睡眠をとること」が今日の私に残された最大のミッションである。