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夏休み自主合宿計画

先日、梶谷先生の文章講座の中で思いついた「自主合宿」について、計画を立てている。

お盆に野矢茂樹先生の「言語哲学」の3日間の集中講義を受ける予定だったのだが、コロナ禍で中止になったので、その3日間で自主学習をするつもりだ。「合宿」じゃなくてただ家で「勉強」を、もっと言えば本を読むだけなんだけど、「合宿」と言った方が特別感が出るし、計画を立てること自体は楽しいので、もはやイベント化して遊んでいる感じでもある。一人遊びか。

最初に思いついたときは、こんなふうに内容がまだボヤッとしていた。

●何に取り組むか?
・野矢先生の言語学の本と言語哲学入門の本を読む
・哲学の流れの中での「言語学」の系譜をまとめたい
・レポートにしたいけれど、3日間でできるのか?
・範囲やテーマを絞るなど、もうちょっと検討してみる


今回の「自主合宿」の目的は、「言語哲学」とは何か?という概要と、これまでどんなことについて探究がされてきたのか?を理解するということ。

その根っこには、「考える」の質を上げることと「言葉」とのつきあい方をしなやかにしていくことを通して、「書くこと」、ひいては「生きることそのもの」の質がよくなればという思いがある。

もともとの集中講義は10:00~17:40×3日間の予定だったので、休憩時間を引くとおそらく1日6時間。そこで、「時間割」と「取り組む本」、「アウトプットのしかた」を考えた。その考えていた時間だけで、本一冊を読めたんじゃないかというくらい考えた。こういう本末転倒なところが昔からある。受験勉強の計画を緻密に作って、計画に満足して実行しない(できない)タイプだった。

それはおいといて。
ひとまず時間割に関しては、90分×4コマを1日の中で取り組むことにする。朝起きてすぐ取り組んでもいいし、もろもろの用事を終えてからでもいい。その代わり必ず前日にその時間を決めておき、その予定通りに取り組む。そうじゃないとダラダラしてしまうのが目に見えている。そして大事なのが、パソコンとスマホから離れる、ということだ。たぶんこれが肝になる。

取り組む本は、もともとの「言語哲学」というテーマから離れないように何冊も見比べて決めた。といっても、いつの時代の誰のどんな言説が「言語哲学」や「言語学」としてくくられるのか、まだよくわかっていないので、ざっくりだ。

1日目:
『20世紀言語学入門 現代思想の原点』加賀野井秀一(講談社現代新書)で、ソシュール以降の言語学の流れを把握する。ざっくりとでも全体の地図がないと、部分の知識がとっちらかってしまうから。

2日目:
『言語哲学入門』服部裕幸(勁草書房)で、言語哲学とは何たるものか、その入口を理解する。

3日目:
『分析哲学講義』青山拓央(ちくま新書)で、言語哲学を含む(?)分析哲学について、その概要を知る。

副読本:
あいた時間で『語りえぬものを語る』野矢茂樹(講談社)を読み、野矢先生の言語哲学に触れる。

進め方としては、当日は講義を聞いているつもりで、本に線を引き、重要事項をノートにメモしながら読み進める。いずれも入門書なので、おぼろげながらも全体像はつかめるだろう。自分の読書スピードは、意識しないで普通に読むと1時間で単行本は50頁、新書だと60頁くらい(難読本はこの限りではない)。ノートを取りながらだと、6時間で200頁強の1冊がちょうど終わるだろう。3日目の本は300頁以上あるので、残った分は事後課題になる。

アウトプットの形式としては、本の内容をレポート的にまとめてnoteで公開するとか、スライドを使ってプレゼン動画を作って公開するとか、プレゼン+対話会のオンライン勉強会をするとか、そういうことを考えている。だが、そもそも計画通りの取り組みができるのか、自分でも心もとないので、実際に「自主合宿」に取り組みながらアウトプットについては考えたい。アウトプット前提で読んでノートを取っていれば、ダラダラ読むことも避けられるはずだ。

先日参加した柴田朋子さんのオンラインゼミの読書会がすばらしくって、自分もアウトプットを人に見せる機会を自分から作っていこう!と思ったので、何かしらできればとは思っている。

ここまで読んでくださった方は「この人ってなんてまじめなんだろう」と思われたり、「そんなの勝手にやればいいじゃん。何でいちいち公開してんの」と思われたりしているかもしれない。私もそう思う。

こんな風に改めて書いている理由としては、人に公開することで、計画倒れにならないようにしたい、ということが一番大きい。さすがにここまで書くと、何かしらの後日談を書いて報告したいという気になってくる。

さらに、今後もこういう「自主合宿」みたいなものを継続していきたいと考えている。「文体論」「日本語論」「文学論」「物語論」など、興味がある分野の本は山積みになっているし、逆に、ひたすら書くだけの自主合宿(耐久ライティング・マラソン)なんかもいい。なので、継続してやっていった場合に、過去の履歴として振り返れるようにしたいという意味でも書いている。

欲を言えば、今後自分が長期的に取り組みたいテーマがぼんやりしているので、そこらへんの輪郭がくっきりしてくるといいなあとも期待している(自分が、何がわからなくて、何を知りたいのかが、よくわからない。わからないが大きすぎるので、せめて何を探究したいのかの端緒となるような問いを見つけたい)。さらに、一緒にやってみたいという変な人が現れないかと、ひそかに期待している。

明後日からスタートする。さて、どうなるだろうか。
後日、「企画倒れでした……」という投稿をすることにならないよう、集中して取り組もう。

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