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映画『鳩の撃退法』感想

公開初日の今日、『鳩の撃退法』を観に行ってきた。

前後に予定もあったので、いっさい寄り道をせず、映画だけを観て帰ってきた。帰りの電車のなかでスマホのnoteの下書きに感想を打っていたのに、き、消えていたorz

めげずに感想を、ネタバレをしない程度に書いておきたい。

まず前半の方で気になったのが、

「この展開、初めて見る人はついていけるんだろうか?」

ということだ。

事前に小説を読んでいるので、情報を補いながら観てしまっていたけど、どうなんだろう?

逆に、小説のあっちにいったりこっちにいったりが削られている分、わかりやすくなっているんだろうか?


小説では、
1)津田伸一の一人称で語られるパート(この中で津田伸一は小説内小説を書く)
2)三人称で語られるパート(津田伸一が書いた小説内小説)

が入れ子のように出てくる。小説内小説を読んでいると、段々、1)で起きたことなのか、まったくの創作なのか、途中から交錯してわからなくなってしまってそれがおもしろいのだが、それが映画ではなんだか「この小説は本当か?フィクションか?」みたいな見せ方になっていて、違うものに変質しているような印象を受けた(最終的にはそこにいくのだが)。

いずれにしても、佐藤正午さんが小説に仕掛けたものを映像化するのは、やっぱりなかなか難しいことなのだなあということはよくわかった。

沼本役・愼改役をのぞいてキャスティングがハマっていて、津田役の藤原さん、秀吉役の風間さん、設定より年上だったけど倉田役の豊川さんなど、みんな想像以上にその役の空気を醸し出していてとてもよかった。個人的には、大河内役の浜野謙太さんが小説のなかの人物がそのまま出てきたみたいで、映画館のなかで笑いそうになった。

気になったのは、富山で撮影していたからだろうか、方言が中途半端に入っていて、逆に引っかかったので、これは入れなくてもいいんじゃない?という気がした。

エンドロールで「原作:佐藤正午」という名前が出てきたときにに一番イェーイ!と思ったのは、作家への思い入れが強いからだろう。

さて。
楽しみにしていた映画をやっと観てきたので、小説を再読しよう!


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