見出し画像

遮熱と断熱の効果見える化

国も含めて今脱炭素の名のもとに再生可能エネルギー導入に補助金や優遇措置を行っています。我々も脱炭素まちづくりを含めてその支援をしているのですが、実はいつも違和感を覚えています。

もちろん再エネ導入は必要だと思います。でもまずやるべきことは断熱改修や最新家電や高効率機器への更新などの省エネの推進だとつくづく感じます。しかし省エネ工事や機器導入の優先順位はなぜか日本では非常に低いと、建築の世界のときから感じています。

では今回はフロー事務所兼自宅にて猛暑の札幌での日射遮熱の効果見える化を検証してみます。築8年の我が家は元建築業の私が自分で設計し、色々考えを入れて作りました。
家の中で一番熱が逃げて、夏の暑さが入る場所、それは窓です。今回はサーモカメラを使ってその窓改修と日射遮蔽について紹介いたします。

[場 所] 北海道札幌市北区
[実験日] 2023年8月25日(金)
[天 気] 晴天
[外気温] 最高34℃

A.1階南東向き窓
こちらの窓は晴天時9~11時頃にかけて強烈な日差しが入ります。こちらは建設当時のままです。
①サッシ リクシル マイスターⅡ LOW-E ペアガラス(ブラウン)
②ロールスクリーン(レース)
③ロールスクリーン(ドレープ)

B.2階南東向き窓
A.の窓と同じ向きですが、2階で障害物もない為強烈な日差しが入ります。
子ども部屋なので恰好よりも快適性を求めて、最初は①と③のみだったんですが、そこに②と④を追加し、対策をしました。(★があとからの対策です。)
①サッシ リクシル マイスターⅡ LOW-E ペアガラス(ブラウン)
②★手作りポリカ板内窓(3㎜)
③ロールスクリーン(ドレープ)
④★ニトリ 遮熱レースカーテン

C.1階南西居間テラス窓
こちらは大きな1800×2200の引き違い窓です。機密性が低いのですが、利便性を理由に引き違い窓にしました。そして気密性の問題を解消するため、数年前に②を追加で導入しています。
①サッシ リクシル マイスターⅡ LOW-E ペアガラス(ブラウン)
②★内窓 三協アルミ プラメイク(シングルガラス)
③レースカーテン(仕様わからず)
④ドレープカーテン(仕様わからず)

D.庇と日射の効果

南西側矩計図

我が家は南西向きに夏の日射を抑え、冬は逆に日射を取り入れるため、約0.8m庇を出しています。それではその効果を検証してみましょう。

2023年8月25日(金)13:00南西側屋外外壁写真
庇あり、なしで11.7℃差!

見てもらってわかるように、庇は夏の日射遮蔽効果は抜群です!北海道では積雪の問題や建築費増の影響で最近の新築ではほぼ見ないですが、もっと重要視されても良いかと。もちろんシェードやヘチマなどのグリーンカーテンでも同じ。夏の日差しを遮ることでエアコンなどの空調を助け、光熱費を下げることができます。

今回サーモで効果を見える化してみました。なかなか効果が見えづらく、再エネに目を奪われてしまいますが、最近の校舎の暑さの問題など、空調を整備するのは大切ですが、夏はカーテンなどで日射を遮らないと、エネルギーの無駄遣いと効果半減になるかと思います。

内窓だと結構な金額になりますが、②★手作りポリカ板内窓(3㎜)や④★ニトリ 遮熱レースカーテンは材料費1万円以内で後付けできますし、外のシェードなども5,000円くらいで売っています。

②★手作りポリカ板内窓(3㎜)冬の結露対策にも大きな効果を発揮します。

これからのエネルギー高騰ではますますこうした遮熱、断熱が非常に重要となると思います。

さて次回はいよいよ今夏に追加導入した太陽光と蓄電池を紹介したいと思います!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?