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オンライン×派遣会社で、派遣事業の一歩先へ!【Flow代表・鶴薗奈美】

こんにちは!株式会社Flowのみちこです。Flowは現在、派遣会社向けにオンラインアウトソーシング事業の立ち上げコンサルティングを行っています。

「オンラインアウトソーシング事業」と聞いて、ピンとくる人は少ないのではないでしょうか。簡単に言うと、顧客の社内業務を社外のスタッフがインターネットを介して作業してくれるサービスです。たとえばデータ入力や会議の議事録作成、出張時の宿泊先手配など、対応可能な業務は多岐に渡ります。

これまでの派遣業務は派遣会社と取引先企業が派遣契約を結び、「9~17時で働く人を1名派遣する」というように、顧客に対して労働力を提供するビジネスモデルでした。

一方でオンラインアウトソーシングは、派遣会社と取引先企業が業務委託契約を結びます。そのうえで、「月30時間で〇万円」というように、顧客が最初に作業時間を買い取り、買い取った時間を決められた期間で消化していくシステムです。

顧客はお願いしたい作業が発生したタイミングで随時、作業を依頼。派遣会社の担当者を通し、派遣会社と業務委託契約を結んだスタッフへ仕事が割り振られ、作業に対応します。顧客は作業を依頼する自由度が上がり、スタッフも固定での勤務ではないため、働き方の自由度が高まります。

昨今、多くの企業で人材不足が問題となっているなか、外部人材であるオンラインアウトソーシングを活用することで採用や人材育成の手間が省けると、企業からのニーズが高まっています。同時に、働く人のなかでもリモートワークや副業といった多様な働き方を求める流れが高まっていることもあり、企業側と働く人側、双方のニーズがマッチしたオンラインアウトソーシング事業は急成長しているビジネスなのです。

※詳しくはこちらのnoteもご覧ください!


Flowを率いる代表・鶴薗奈美(以下、なみ)は、派遣会社がオンラインアウトソーシング事業を持つことで、これまで以上に派遣会社の価値が上がると語ります。なぜ人材紹介でもなくアウトソーシングでもなく、派遣なのでしょうか。

彼女はこれまで、派遣だけでなく、アウトソーシング、人材紹介、オンラインの派遣・オンラインアウトソーシングなど様々な人材サービスの現場を横断的に経験してきました。その経験から、オンラインアウトソーシングサービスは派遣会社の強みを活かし弱みを補強するサービスだと考えたからです。

今回は、彼女が派遣業界へ足を踏み入れたきっかけや、派遣営業時代のユニークな営業手法、Flow設立までの道のり、彼女が信じる派遣業界の可能性などを語ってもらいました。


「この企業のために働きたい」と思える会社への営業に力を入れ、営業トップにのぼりつめた


みちこ:なみさんは複数の派遣会社でトップ営業として活躍したのちに独立、Flowを設立したと伺っています。最初に派遣業界に足を踏み入れたきっかけは何だったのでしょうか。

なみ:派遣業界で仕事を始めたのは、社会人3年目のときです。新卒で入社した大手食品メーカーを結婚を機に退職したあとでした。結婚後はすぐに子どもが欲しいと考えていたため正社員で働くのは難しいだろうと感じ、派遣社員として働くことを決めたんです。

みちこ:派遣社員として働くとなると、普通は派遣会社へ行き、スタッフ登録をして、あとは仕事を紹介してもらうだけ……という流れですが、なみさんの場合はちょっと違ったとか。

なみ:派遣登録に行った数日後に、登録した派遣会社の支社長から電話があり、1回話をしたいと言われました。それで派遣会社へ行くと、「うちの会社が新しく支社を立ち上げるので、そこで正社員として受付の仕事をしませんか」と打診されたのです。

おもしろそうだしやってみようかな、と思って、派遣会社で受付として働き始めたのが派遣業界でのキャリアのスタートでした。

みちこ:そうだったのですね。そこからどうやって営業になられたんでしょうか。

なみ:入社から2~3ヶ月経ったころ、支社長から「営業をやってみないか」と言われたんです。支社長いわく、「お前は絶対に営業向きだ」と。営業経験はありませんでしたが、支社長がそう言うなら一回やってみようかと思い、営業に異動しました。受付の仕事にも慣れてきて、もっといろいろな経験をしてみたいと考えていたタイミングだったこともあり、異動する不安よりワクワクのほうが勝った感じでしたね。

みちこ:未経験から営業をはじめ、あっという間にトップ営業までのぼりつめたと聞いています。どうやったらそんなに高い成績を残すことができるのですか?

なみ:これを言うと驚かれることも多いのですが……自分が心から「この企業のために働きたい」と思える会社とだけ取引をしたのが一番のポイントかなと思っています。たとえば、常にどこかから怒鳴り声が聞こえてくるような職場で働くのは嫌じゃないですか。だから、みんなが良い人で綺麗なオフィスビルで、空調も効いていて。そういう、自分が「この会社に通いたい」と思う相手と取引をするようにしていました。

みちこ:自分が好きな会社とだけ取引をして営業成績を上げるというのは誰しも理想とするところだと思いますが、実行できる人は少ないのではないかと思います。自分のやり方に迷いはなかったのでしょうか。

なみ:会社の一員として働いている以上、売り上げをあげて取引先からも喜んでいただけるサービスを提供することが重要です。その目的を達成するために、どうすれば自分が一番高い成果を出せるのか。そう考えたときに、心から「この企業のために働きたい」と思える顧客に対して、良いスタッフを紹介することが一番ベストだと思いました。

そうすれば、スタッフに対しても自信を持って「この企業のお仕事はおすすめですよ」と紹介できます。自分も自分の会社も、顧客もスタッフも、みんなが幸せになれる方法ですよね。



きっかけは一冊の本――「みんな幸せ」が人生の指針となった瞬間


みちこ:「みんなが幸せになる」状態を大事にされているのですね。そう考えるきっかけになった出来事があるのでしょうか。

なみ:小学校に入ってすぐのころに読んだ本がきっかけです。「地球のために子どもにできる7つのこと」というテーマで書かれた本だったと思います。その本には、「あるイベントに行って、みんなで風船を空に飛ばしたとする。自分は確かに楽しいけれど、その風船は飛んでいるうちに割れてしまって、海に落ちて、カメさんがそれを食べて、そのカメさんが死んでしまうこともあるんだよ」といったことが書かれていました。

自分が起こした行動が、回り回って世界を幸せにすることもあれば、不幸にすることもある。みんな繋がっていて、そうやって世界が成り立っている。自分が何を考えて何を選ぶかがとても大事なのだな……と、子ども心に感じ取ったんでしょうね。それ以来、この考え方は私の人生の指針となっています。

みちこ:この考え方が、社名である「Flow(循環)」の由来にもなっているそうですね。

なみ:はい。とは言え、「自分の選択が誰かの未来を変えるかもしれない」という考えにもとづいて行動するのは簡単なことではありません。特に営業をしていると、目先の利益だけを考えて動く方が何倍も楽です。

たとえば誰もが憧れる人気企業よりも、離職率が高く、頻繁に人材を募集している企業に営業をかけるほうが受注しやすいでしょう。売り上げだけを考えると、そうした企業へ営業するほうがいいのではないかと葛藤することもありました。

でもそれは、すごく自己中心的で、自分さえ良ければいいという考えだと思うんです。自分の成績だけを考えて、心から貢献したいとは思えない顧客と契約を結ぶのは相手にも失礼ですし、そこで働いてもらうスタッフにも嫌な思いをさせてしまう可能性があります。

ほかの企業であれば長く勤められたかもしれないのに、自分の選択によってスタッフの人生を変えてしまうかもしれない。だから、楽なほうに逃げたくなったときも、自分の選択が及ぼす影響を考えて、何を選ぶべきかを考えています。

みちこ:そこまでして、「みんな幸せ=Flow」という基準にしたがって生きるのはなぜなのでしょうか。

なみ:大変ではあるけれど、同時に自分がレベルアップできる生き方でもあるからですね。オフィスが綺麗で大手の企業に営業をかけるとなると、まず受付を突破できない。担当者につないでもらえないのです。足繫く何回も通って受付の人と仲良くなって、やっとのことで受付を突破する。すると次は、当たり前のように担当者に断られます。「もうほかの派遣会社と契約しているから、あなたの会社とは取引しません」と。でもそこで諦めない。どうすれば受注できるか頭を使ってすごく考えるので、自分のスキルが磨かれます。

あらゆる方法を試して、上手くいかなければ違う方法にチャレンジする。それでも受注できなければ、自分はそこまでだと考えていました。自分の心に嘘をついて仕事をするくらいであれば、営業を辞めようと思っていたんです。



なぜかいつも派遣業界へ舞い戻るも、自由とワクワクを求めて独立の道へ


みちこ:最初の派遣会社で成果を残したあと、そのときの顧客から引き抜かれてクリスタル製造販売の営業に転職されたそうですね。

なみ:はい。転職先でも順調に仕事をしていたのですが、ほどなく離婚してシングルマザーになったんです。クリスタル製造販売の営業は土日も仕事があったため、子育てとの両立が難しくて。土日休みの仕事をしようと、生命保険会社の営業に転職を決めました。

みちこ:しかし、内定をもらってあとは入社するだけ……というタイミングで、予想外のできごとが起きたとか。

なみ:以前の上司から、人材業界へ戻らないかと声を掛けられたんです。「おまえは派遣業界にいるべき人間だぞ!他の業界になんかいくな!」と叱られました(笑)。そこまで言ってくれるならと、生命保険会社は辞退して上司が誘ってくれた会社に入社しました。ところが、働き始めてしばらく経ったとき、今度は同僚から「もう少し大きなところで活躍したほうがいい」とすすめられ、同僚が元々働いていた大手派遣会社の人事に繋いでくれて、転職することになりました。不思議なことに、いつも周りから「お前は派遣会社の営業として活躍するべきだ」と説得される人生なんです(笑)。

みちこ:その期待に応えるように、3社目の大手派遣会社でも売り上げトップ、運用規模トップなど数々の実績をおさめたそうですね。順調にキャリアを重ねていたように感じますが、なぜ退職の道を選んだのでしょうか。

なみ:自分の仕事に徐々に違和感を抱くようになったからです。長年派遣業界で営業をしてきて、どうすれば売り上げが上がるか、どうすれば現場のスタッフさんたちが気持ちよく働けるようになるか、正解がわかるようになっていました。日々の仕事がルーティンワークになってしまって、この先どうすればよいかわからなくなってしまったんです。昇進していく道もありましたが、現場が好きだった私は役職に興味が持てませんでした。そこで、この会社でやりたいことはやりきったのでは、と思ってしまったんですね。

かと言って、ほかの派遣会社に転職する道も考えられませんでした。当時働いていた会社が大好きで、ほかの会社に転職して働くイメージが持てなかったからです。そこで、今まで以上に自由に自分がワクワクする仕事をしようと決意し、会社を辞めました。



仕事をビュッフェのように選べる世界へ。派遣会社だからこそ提供できる価値がある


みちこ:独立後はフリーランスとして活動したのち、株式会社Flowを設立されました。現在Flowでは、派遣会社向けにオンラインアウトソーシング事業の立ち上げコンサルティングを展開しています。なぜこの事業を始めようと思ったのでしょうか。

なみ:オンラインアウトソーシングで働くスタッフは、事務系の人材派遣で働くスタッフと年齢やスキルなど類似している点が多いです。異なっているのは、「在宅で働きたい」「雇用されずスキマ時間を使って働きたい」という希望を持っているところです。派遣会社が事務系の人材派遣とあわせてオンラインアウトソーシング「も」提供できるようになることで、ライフステージの変化により派遣を続けられなくなった方にも仕事の紹介ができるようになるのです。

今でさえ高い価値を提供している派遣会社ですが、そこにオンラインアウトソーシング事業が加わることで、これまで以上に世の中に必要とされるサービスを提供できると考えています。私が実現したいのは「仕事をビュッフェのように選べる世界」なんです。

みちこ:「仕事をビュッフェのように」とは、どういうことでしょうか?

なみ:ホテルで見かけるビュッフェをイメージしていただければと思います。ビュッフェは自分好みの料理を好きな量だけ選べますよね。それと同じように、仕事も自分のライフスタイルに合わせて、雇用形態、場所も時間も自由に選択できるという働き方を表現した造語です。

私は、これまで事務系派遣会社に勤めてきました。そこで出会った派遣スタッフのほとんどは女性で、子育てや介護との両立など、自分の意志とは関係なく働き方を制限されてしまう方が大勢いらっしゃいました。

だからこそ女性は、雇用形態も場所も時間も、多様な働き方からビュッフェのように自分好みに仕事が選べるといいと考えています。

みちこ:最近はリモートワークや副業で働きたいという人も増えているため、そうした多様な働き方のニーズに応えられるということですね。

なみ:そうですね。派遣会社がオンラインアウトソーシング事業を持つメリットは、ほかにもあります。派遣会社にとって新しい事業の柱が増えることはもちろん、このプロジェクトに関わる社員の働き方にも変化が生じるのです。オンライン事業をマネジメントするには、派遣会社自体も少なからずオンライン化する必要が出てくるため、派遣会社のなかでも柔軟な働き方が実現できるようになります。

それだけではありません。オンラインアウトソーシング事業の活用は、地方創生にもつながると考えています。たとえば、今は都心で働いている人も、オンラインで働けるようになれば地元に戻って働くことができます。就職先が無く県外に出ていた人が、地元に住み続けられるんです。逆に、都心にいる人がオンラインで地方に関係する仕事を担うこともできるでしょう。地方に移り住む人や、地方に関する仕事に就く人など、今よりもっと地方に関係する人の数が増えるため、地方の人口増加や雇用促進につながり、地方創生に貢献できると考えています。

みちこ:最後に、オンラインアウトソーシング事業に興味を持たれている派遣会社に向けてメッセージをお願いします。

なみ:「オンライン」と聞くと、苦手意識を持たれる方もいらっしゃるかもしれません。実際にそういった声を頻繁に耳にしますし、数年前の私もそうでした。部署異動でPCセッティングの際、マニュアル通りやったつもりが他の人と違う画面になるくらいのIT音痴。実は今でもクラウドツールやITには苦手意識を持っています。

ですが、労働人口減少、多様化する働き手のニーズに対応するには、対面型の人材サービスだけでは限界があります。今後はIIT「も」活用することが人材業界にとってマストだと考えています。

オンラインで完結するサービスを持つことで、働く方だけでなく企業への提案の幅も商圏も広がります。IT音痴の私にもできたのだから、みなさんにも必ずできます。オンライン「も」活用することで、派遣事業の一歩先へ!一緒に新しい人材サービスの価値を創出していきましょう!



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